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日本鐵道―線路は続くよどこまでも―  作者: 或る鐡
第1話 繋げ!明日の都会の線路!
2/9

第1閉塞 新たな鉄道史の幕開け 出発進行!

数ある作品?の中からこのような奇特な物を開いて頂き、読もうとして下さり誠にありがとうございます、あらすじでも描きましたがもしもの日本の鉄道のお話です、作者自身は好き物が為に大変ワクワクしながら書きましたが、読者の皆々様に伝わるかどうかは未知数です、機関車の運転席の中ではこんな戦いが繰り広げられている、というのをとことんまでリアル追求で書いたつもりです!

もし、元機関車乗りの方や現役で乗られている方が読まれて現実はこんな風だ!ってのがありましたら参考までにお聞かせ頂けると嬉しいです。


前置きが長くなりました

「お待たせ致しました、新宿行き臨時特急列車、3番線から発車致します、ご乗車には乗車券の他想像力と楽しむ心が必要です、ドアーが閉まります閉まる扉ご注意ください」

横浜駅を18:02に出た宇都宮行きの湘南新宿ラインの電車が20秒程早く出た東京行きの東海道線の電車を線路を挟んで並走しながら徐々に抜かしていく。

電車は同じE231型、そんな光景を横目に見ながら明日から開始される機関士養成訓練の事で浮き足立っていた。


昭和の終わり頃、日本国有鉄道はその膨らんだ赤字に対する国民の声と野党の声から解体を余儀なくされ鉄道は日本初の半官半民型のNR(NIPPON RAILWAY)という一社の鉄道会社になった、これは「鉄道は公共交通機関として果たさなければいけない役目がある」という、時の国鉄総裁の声を尊重し与党が粘りに粘って勝ち得た結果でもあった。


不採算路線と言われ、廃線寸前となっていた路線は廃線を免れて、新幹線平行在来線法(※)で切り離されようとしていた路線は、その憂き目に合うことも無く国鉄時代のままに日本全土を走る鉄道網が完成したのであった


時は平成に移り、NR創設後初の国家主導の大プロジェクトとして進められていたリニア新幹線計画とNR単独での北海道新幹線計画は様々な研究機関と鉄道総合技術研究所の合同研究の結果、「莫大な金を掛けて作っても、採算が見込めない(リニア・北海道新幹線)」「都市部に土地の制限がきつく駅舎の建設ができない(北海道新幹線)」「深々度での地震の発生時に乗客の安全を守れない(リニア)」という二つの大きな理由で計画廃止になる、その後にNRの会社理念は平成も中頃になって「速さより旅情」を前面に押し出し始める。

半官半民になったとはいえ、運営移行後しばらくは所謂(いわゆる)支社ごとの考えの違いから2009年度で東海道線を走るブルートレインは全廃され、2013年になると高速バスや深夜バスの死亡事故の報道で民間の「バスよりも安全な夜行列車、寝台列車(ブルートレイン)がなぜ廃止されたままなのか?」という声が世間から驚く程多く上がり始める。この安全に深夜、夜間の移動をしたいと求める国民の声や政府の要請を元にNR再びは夜行列車と、寝台列車(ブルートレイン)の運行を再開した。

それまで廃止されて行った影響から段々と数を少なくしていった夜行列車や寝台列車(ブルートレイン)は新に既存の同一形式の寝台列車や客車が製造され、それと同時に「旅情化」の一端として各都道府県に蒸気機関車を2台の配置を計画し、それの進行もあって日本各地津々浦々に渡り寝台列車や客車列車が走り出したのであった、まず鏑矢として復活を果たしたのは上野発札幌行きの寝台特急「ゆうづる」元々青森止まりであった同列車は青函トンネルを抜けて札幌まで延伸運行され、徐々に数を増やしていった寝台列車の中で特に注目すべき列車は、東京発那覇行きの寝台特急「なは」国鉄時代にも存在した列車だが、リニア新幹線計画廃止で余った資金沖縄を県内の鉄路の建設に回して、沖縄は国頭から随所に駅を設置し那覇まで至る鉄道が開業した。


この寝台特急「なは」の目玉はなんと言っても蒸気機関車による牽引、始発である東京駅から下関までが蒸気機関車による牽引で、関門トンネルは電気機関車に牽引をバトンタッチし、再び門司からは沖縄へ渡る鉄道連絡船の中継地となる枕崎港へ蒸気機関車が牽引をして九州内を走り抜ける、枕崎港から客車は鉄道連絡船へ積み込まれて海を渡り沖縄県へ入る、同県の国頭駅から那覇駅までを沖縄に渡った唯一のD51である222号機が最終ランナーとして列車を導き、沖縄本土復帰の願いを込められて付けられた「寝台特急なは」は念願の那覇駅へと辿り着くのである。世における潜在的深夜移動の需要はこの列車と「ゆうづる」の二列車を皮切り大都市間における夜行列車運行の意義が見出されだして「夜行列車と寝台列車(ブルートレイン)」は全国各地を走り、乗車率も良く新たな旅の形のひとつとして定着するのであった。


だが、これを愉快に思わない者も多く彼らは以前のようにリニア新幹線計画推進と、半官半民型ではなく完全民営化と分割化を叫んであの手この手でNRの運営を邪魔している。


それこそが「TSF(タスファ)」と呼ばれる組織である。

タスファはブルートレインや蒸気機関車よりも「速さより旅」よりも、速くて効率の良い新幹線やリニアを求める者の集まりでありTSFはTime Speed Fastの頭文字でありその名の通り速達性を求める組織でNRの創設とともに多くの元鉄道社員がこのグループに入る

そして、その規模は段々と大きくなって行ったグループが発足直後NRと会談や意見陳述などをするなどの活動をして穏便であったタスファだったが、これに対しての対応をされないと分かると段々と実力行使を行うになっていった。


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