#82 狂宴③[New Rebellions]
前回までのあらすじ
マリアキレる
パーティ開始から2時間経過
現時点での生存者リスト
1.ユイ・ルマリアンド(ジュース4杯・傍観者)
2.システィーナ・マリア(酒豪恐怖政治を終結させた。英雄)
3.ネロ・ミカエラ・フェザーライト(ジュース2杯・介入者)
4.リリーエンド・ツヴァイ(ビール3杯・傍観者)
5.リリーエンド・フィーア(テキーライッキ未遂・傍観者)
6.リリーエンド・フュンフ(影が薄い・傍観者)
7.リリーエンド・ゼクス(事故による飲酒および浅い気絶中)
8.リリーエンド・アハト(お茶3杯・傍観者)
9.リリーエンド・ノイン(ジュース1杯・ここまで発言無し)
排除済みリスト(酒豪恐怖政治の元凶たち)
1.クロエ・カズ(未成年飲酒および年齢詐称・マリアにより粛正済み)
2.クロエ・ミズキ(未成年飲酒強要・マリアにより粛正済み)
3.リリーエンド・アイン(悪酔い・マリアにより粛正済み)
4.リリーエンド・ズィヴェン(何も悪くないが、マリアから八つ当たりを受ける)
マリア「はぁ、酒飲みが黙ったら静かになりましたわね」
ユイ「静かすぎだ、まるでお通夜みたいじゃないか」
ネロ「いいじゃないかお通夜!お通夜のように盛り上がっていこうじゃないか!」
ユイ「お通夜のどこに盛り上がる要素があるんだよ」
ネロ「え、みんなでフォークダンスをする時とか」
ユイ「うん、それお通夜じゃねぇな。たぶん結婚式だな」
ネロ「ノンノン、お通夜のラウンド2でフォークダンスみたいなのを踊るぞ」
ユイ「お通夜のラウンド2って何」
ネロ「ラウンド1の後のラウンドだ」
ユイ「いや、そうだろうよ。そういうことじゃなくて、なんでお通夜がラウンド制なんだよ。お通夜なのに血気盛んじゃねぇか」
ネロ「とにかくラウンド2はラウンド2だ。ラウンド2は、暗い部屋で火を炊いて、床に魔方陣を描く。そしてその中心に水35L、炭素20kg、アンモニア4L・・・」
ユイ「分かった、それ黒魔術だ。なにお前らお通夜の後で、死者を錬金術で蘇らせようとしてんだよ。未練タラタラじゃねぇかよ」
ネロ「いやぁ、あの時は石灰を忘れてしまったせいで、人間じゃなくてオムライスが出来てしまったぞ!」
ユイ「え、石灰が無いだけで人間ってオムライスになるの?どういうメカニズムなの人体錬成、不思議だなぁ!」
マリア「何を訳の分からない言い合いをしているんです。脱兎九族の皆さんから、変な集団だと思われてしまいますわよ」
アハト「いや、変な集団だよ」
マリア「ほら言わんこっちゃない」
ユイ「変な集団って・・・待てよオイ、私はまともだろう!?今の言い合いはネロがお通夜のように盛り上がろうとか言い出すから・・・」
ネロ「お通夜って最初に言ったのはユイ殿だぞ」
ユイ「いやだからお前のお通夜の解釈が独特すぎたのが原因であって、私は翻弄されたにすぎないんだ。私はまともだぞ。少なくとも4人の中では1番だ」
マリア「何を言っているんです、1番まともなのはわたくしですわ!」
ネロ「いや、私だ!」
ユイ・マリア「うるせぇ黙ってろ最下位」
ネロ「最下位だと!?はっはっは、伸び代だな!!(威風堂々)」
フィーア「・・・ほんと、面白い子らやね」
ツヴァイ「まったく、こんなほんわかした子たちに負けるなんて思ってもいなかったわ♪」
アハト「2対1でも全く歯が立たなかった。僕たちが弱いのか、彼女らが強すぎるのか・・・」
フュンフ「まぁ前者もあるだろうが、圧倒的後者だろ。俺なんて戦う前に瞬殺されたんだぜ?」
ツヴァイ「えぇ、彼女たちは本当に強い。でも、それでいて力に溺れることもなく、なにより優しすぎる♪」
フィーア「そうやね、マリアちゃんは足を怪我したゼクスをおぶって運んできてくれたし」
アハト「ユイさんは、去り際に怪我を治してくれた」
フュンフ「ネロの爆撃も・・・あぁいやうん、普通に強力だったわ・・・」
ツヴァイ「彼女たちは正しい力の使い方をしている。私利私欲のためでも、他人を傷つけるためでもない。たったひとつ、善のために力を使っているのよ・・・そりゃ敵わないわ♪」
アハト「何かを奪おうとする盗賊の僕らと、対極の存在だね」
フィーア「・・・いいや、それがそうでもないみたいやで。アイン兄ぃ、正義の盗賊を目指そうとしとるらしいよ?」
フュンフ「はぁ?正義の盗賊って・・・盗賊に正義もクソもないだろうに」
ノイン「いいや、あるよ」
フュンフ「えっ?」
ツヴァイ「あらノイン、今日初めて喋ったんじゃない♪」
アハト「なんでここまでずっと黙ってたんだよお前」
ノイン「別に・・・こういう空気、アタシ苦手だし」
アハト「あぁそう。で、何を根拠に盗賊に正義があるっていうんだよ?」
ノイン「・・・たしかにアタシたちは盗賊だ。これまで多くの人から何かを奪い、そのたびに誰かを傷つけてきた、どうしようもない連中さ。でもね、アタシたちは学んだじゃないか。世界には、こんな優しくて強い人間がいるってことを」
ノイン「本当に大事なことを学んだような気がする。強いってのは誰かのために行動する正義のことなんだ。本当の正義を知るアタシたちならきっと変われる。傍若無人な盗賊から、勧善懲悪な盗賊にさ」
アハト「・・・なんだ、結局は理想論じゃん」
ノイン「まぁ、そうだけど・・・」
フィーア「でも、あながち無謀な理想やないんやない?」
ツヴァイ「そうね。それにアインお兄様が言ってるんだからありえない話ではないわね♪」
フュンフ「ま、まぁ姉さんたちがそう言うんなら・・・」
アハト「なんだよ・・・みんな揃って正義の盗賊って、バカみたい」
アハト「・・・まぁ、嫌いじゃないけど。そういうノリ」
ツヴァイ「もう、アハトったら素直じゃないんだから♪」
フィーア「じゃあ、今日は記念日やね」
ノイン「記念日・・・なんの?」
フィーア「『ウチらが正義の盗賊を目指し始めた記念日』」
アハト「へっ、語呂悪い記念日だな」
フュンフ「もうちょっと言いやすい名前にしようぜ~」
フィーア「じゃあフュンフ考えてぇや」
フュンフ「う~ん・・・じゃあ『悪党独立記念日』」
ノイン「あ、アタシそれ好きかも」
フュンフ「お、マジ!?」
ツヴァイ「たしかに、フュンフにしてはなかなかの名案ね♪」
フュンフ「ツヴァイ姉まで!」
アハト「うん、概ね異議無し」
フュンフ「おぉアハトもか!」
フィーア「じゃあ決まりやね、今日はウチらの『悪党独立記念日』や」
一同「おう!!!」
フュンフ「よっしゃあ、爪痕残せた!もう存在感薄いなんて言わせねーかんな!?」
一同「誰だお前」
陰キャは陰キャらしく・・・




