#61 行きます・爆ぜます・鳴らします
前回までのあらすじ
カレーはルーからじゃなくて、粉から
翌日16:30(ロードレイジ流星群当日)
インダストレージ 門前
カズ「よしお前らァ、持ち物チェック!!!」
ユイ「麻雀牌よーし!!」
マリア「星座早見表よーし!!」
ネロ「ポテトチップスよーーーし!!!!」
カズ「よぉ~し全部没収!!!」
3人「ズコー!!!(転倒)」
カズ「何回も言わせるな、俺たちは遠足に行くわけじゃないんだ。脱兎九族みたいな盗賊集団とか、凶魔の手に渡るのを防ぐための遠征なんだぞ。それを麻雀牌とかポテトチップスとか・・・」
マリア「そんなぁ(いたいけな瞳)」
カズ「・・・まぁ、星座早見表くらいならいいだろう」
マリア「やったーですわ!!」
ネロ「そんなぁ(いたいけな瞳)」
カズ「山を登ってる時にポテチ食うのは胃がもたれる恐れがあるからダメ」
ネロ「ぐっ・・・無念」
ユイ「そんなぁ(威圧的な眼光)」
カズ「なぜ睨み付けば許可されると思ったのか」
ミズキ「おい、いつまで寸劇を続けるつもりだ」
カズ「あぁ、すみません姉さん。今すぐ出発しますんで!」
ミズキ「うむ。そうだカズ、これを持っていけ」
カズ「なんです、これ?」
ミズキ「防犯ブザーだ」
カズ「俺は小学生ですか?」
ミズキ「馬鹿者。防犯ブザーは小学生が持つものという固定概念が身を滅ぼすことに気付け、我が弟よ」
カズ「はい、じゃあ不審者に遭遇したら使います・・・」
ユイ「うい(防犯ブザーを鳴らす)」
防犯ブザー「ぎゃあああああああああああ!!!」
カズ「おいぃぃ、なに早速鳴らしてんだうるせぇな!」
ユイ「え、だってここに不審者がいたから・・・(純粋な心)」
カズ「だぁれが不審者だ貴様ァ!!!」
防犯ブザー「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
カズ「ていうかうるせぇなこれ、うるさいですよ姉さん!!なんで防犯ブザーの音が気味の悪い断末魔なんですか!?」
ミズキ「面白いだろう、私の造った防犯ブザーもとい『断末魔ブザー』は」
カズ「あぁ、やっぱり姉さん作なんですね・・・」
ミズキ「ちなみにこの防犯ブザーにはもう1つのモードがあってだな。このボタンを押すと・・・」
防犯ブザー「ベビベビベイベベイベベイベベイベベイべ!!!」
ミズキ「『防犯ホテー』になる」
カズ「・・・うん」
ユイ・マリア「・・・」
ミズキ「・・・」
ネロ「・・・ククク、はーーーっはっはっは!!!防犯ブザーならぬ防犯ホテーとな!!こりゃあ傑作だミズキ殿ぉぉぉグハハハハハ!!!!(死の笑い)」
マリア「笑い方がお下品ですわよ・・・」
ユイ(やはりこの2人、センスが同レベルだ)
カズ「じゃあ、そろそろ出発します」
ミズキ「あぁ待て。もう1つ渡すものが」
カズ「・・・今度はなんです?」
ミズキ「もち米に水を加えてぐちゃぐちゃに練って熱湯にぶちこんでからきな粉をかけたもの・・・いわゆる『きびだんご』だ」
カズ「あ、あぁ、これはどうも・・・(喉につまりそうだな)」
ミズキ「喉につまりそうだなぁって気がついたんだが、3割方完成していたので作りきってしまった。すまんが頑張って飲み込んでくれ」
カズ(3割方なら引き返せただろうに・・・)
カズ「まぁ、頑張って飲み込みます・・・」
ネロ「なんじゃぁぁぁこりゃあああ!!!めっちゃ美味ぇぇぇぇ!!!(完食)」
カズ「なんで出発前に全部食べちゃうかなぁ!?」
ネロ「いやすまん、昨日から何も食べていないものでな!」
カズ「さっきみんなでビーフストロガノフ食べたよね。忘れちゃったのかい、おばあちゃん?」
ネロ「ところでじいさん、ビーフストロガノフはまだかのぉ?」
カズ「そんなピンポイントな要求してくる婆さんいねぇよ」
ミズキ(キレッキレだな、カズ)
カズ「はぁ。すみません姉さん、じゃあ今度こそ出発・・・」
ミズキ「待て、カズ」
カズ「は、はい。今度は何を・・・」
ミズキ「気をつけてな」
カズ「・・・!」
ミズキ「くれぐれも、死ぬんじゃないぞ」
カズ「・・・はい、行ってきます!」
ミズキ「あぁ。君たちも気をつけてな」
ユイ・マリア・ネロ「「「はい!!!」」」
17:30(ロードレイジ流星群まであと6時間)
ヘルバラード・マウンテン 東入口前
カズ「さぁ、ついたぞ」
マリア「はぁ、今から登山が始まるんですのね・・・」
ネロ「いいじゃないか登山!燃える、燃えるぞ!!!」
ユイ「ここから登るのか?」
カズ「あぁ。山頂に行くには、この東入口から続く山道を歩いて行くしかないようだ」
ユイ「うい。覚悟はいいか、マリア?」
マリア「よくないって言っても結果は変わらないでしょうに・・・」
ユイ「そういうことだ、さっさと山登って聖杯取って帰るぞ。目標は1時間以内だ」
ネロ「え、流星群は6時間後だから、1時間で帰るのは無理なんじゃないか?」
ユイ「・・・そうだった、聖杯に流星群の魔力を溜めないといけないんだったか。じゃあ結構時間余るんじゃねぇか?」
ネロ「余るとしても、余裕を持って山頂で待機しておくべきだ。よぉし行くぞ!!」
カズ「いや、ちょっと待・・・」
???「どけどけてめぇらぁ!!!」
ユイ「あぁ、誰だ?私たちの背後で叫んでるバカ野郎は」
???「ふんっ。人に名前を聞くときはまず自分から名乗るのが普通だぜ、嬢ちゃん?」
ユイ「お前みたいな悪党面の男に名乗る名などない」
???「ほー、こいつはぁなかなか肝の据わったヤツだぜ。さしずめ、お前らも聖杯を手に入れようって腹だろ?いいぜ、同業者ってことで特別に名乗ってやろう。俺の名はシンディ・ヨハンソン」
ユイ「あ、うん。次の回になったら名前忘れてる自信あるわ」
マリア「・・・ユイさん。もしかしたらこの人、脱兎九族とかいう窃盗集団の1人とかではないんですの?」
ユイ「えっ、まさか・・・!」
シンディ「なにコソコソ話してやがんだ?いいからどけ、聖杯を手に入れるのはこの俺だ!(ユイたちを押しのける)」
ユイ「いだっ、おい待ててめぇ!!」
シンディ「待ってほしけりゃ力尽くでも止めてみろってんだよ!!!」
カズ「・・・おいアンタ、ちょっと待て!!!」
シンディ「だから、待ってほしかったら・・・(ピッ)」
ドォォォォン(爆発音)
ユイ「なっ・・・!?」
マリア「なんですの、この爆発は!?」
ネロ「大丈夫か、新台涅槃損!!?」
シンディ「がはっ・・・」
カズ(やはり、地雷が仕掛けられていたか・・・)
???「お望み通り、力尽くで止めてやったぞ。弱き者よ」
カズ「!」
???「そこの4人に告ぐ。貴様らも遠足気分でこの山に足を踏み入れようというのなら止めておけ、さもなければ・・・」
???「命を落とすことにな・・・」
防犯ブザー「ベビベビベイベベイベベイベベイベベイべ!!!」
???「!?」
カズ・ユイ・マリア「!?」
突如起こった爆発。そして、山の中から聞こえてくる謎の男の声。そんな緊迫感あふれる空気を遮ったのは紛れもない、防犯ブザーもとい防犯ホテーの警笛を鳴り響かせたネロ・ミカエラ・フェザーライトだった・・・
BE MY BABY




