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ゆるクエ  作者: おでん信用金庫
Season3 少女覚醒の章(潜在能力編)
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31/114

#30 修行③[証明しろ、その力]

前回までのあらすじ


我慢せぇや



バドニーユ市街地から4kmほど離れた モートア・ジノ村




カーミル「さぁ着いたぞ、ここが修行の場だ」


ユイ「なんだここは、廃村(はいそん)じゃないか。薄気味の悪い・・・」


カーミル「ここなら、心置きなくや(・)れ(・)る(・)と思ってな。」


ユイ「心置きなく・・・やれる・・・?き、キサマもしかして!!」


カーミル「どうしたいきなり奮い立って。あと仮にも師匠に向かってキサマとはなんだ、キサマとは!」


ユイ「こんな人気(ひとけ)のないところに連れてきて、さては私を襲う気だな!?」


カーミル「・・・っな、何を言うお前!この清廉(せいれん)潔白(けっぱく)の塊みたいな私がそんな穢(けが)らわしい真似するわけなかろう!?」


ユイ「いいや違うね。真面目で怪しくない男ほど、実は裏の顔がドス黒いんだ。特にキサマみたいな胡散(うさん)臭い奴は尚更な!」


カーミル「いやだからキサマって呼ぶな」


ユイ「やいカーミル」


カーミル「略すな、カームキルの部分を略してカーミルって呼ぶな」


ユイ「カーネル」


カーミル「なんか美味しいフライドチキンを作りそうな名前だな。ていうか違う!略すなって言っているんだ!私の話をちゃんと聞いているのか!?」


ユイ「じゃあ襲わないなら一体何をするというんだ、言ってみろサンダース」


カーミル「完全にフライドチキンの人ではないか!さてはお前確(・)信(・)犯(・)だな?」


ユイ「・・・いや、違う」


カーミル「む、何がだ?」


ユイ「確信犯というのは、『分かっている上で行う行為』ではなく、『自分の信念に従って行われる行為』のことを指す。私が行ったのは前者なので、この場合は確信犯ではなく『故意犯』と呼ぶのが正しい。そんなことも知らないのか、賢者というわりには私よりも賢くはないのだな。ぷふっ」


カーミル「・・・。」


ユイ「さぁ~~完全論破もされたことだし、さっさと何をするか言ってみろ。どうだ、悔しいのか?うん、悔しくて言葉も出ないか?」


カーミル「・・・フッ、フフフ」


カーミル「フハハハハ!!!」


ユイ「くっ、やはりコイツ異常者だった!冷静そうな奴が1番ヤバいという私の考えは間違ってなどいなかった!」


カーミル「フハハハ、面白い。クロエ・カズの言う通りお前は自意識過剰な人間だ。それも相当な。いいだろう、私の修行の内容を教えてやる」


カーミル「いたってシンプル、1週間のうちにこの私を殺してみろ!!」


ユイ「・・・なにっ?」


カーミル「力を隠し持っているんだろう?お前はその気になればカズよりも思っているのだろう?ならばその力、証明しろ。お前の考えが誤っていないことを!」


ユイ「殺すだと、そんなことできるわけがないだろうが!」


カーミル「それは道徳(モラル)的にか、それともお前には私を殺すほどの力がないという意味でか?どちらにせよ、そんなスタンスでは所詮お前はただの口だけ野郎ってことだ!」


ユイ「カチン!」


カーミル「どうした怒ったか?さすが、プライドが高いだけある。しかし、愚かだなぁ。プライドの割に実力が伴わぬというのは」


ユイ「・・・キサマ、よくも私を侮辱したな。」


ユイ「いいだろう殺してやる!死んでから後悔するんじゃねぇぞこのクソ野郎がぁーーーー!!!」


カーミル「・・・そうだ、それでいい。」





☆10分後☆




ユイ「はぁ、はぁ・・・」


カーミル「おいおい、私は一歩も動くことなく、ただここに立っているだけだぞ。それなのにキズ1つついていない。何をやっているんだ?」


ユイ「はぁ・・・くそ・・・」


ユイ(私の電撃魔法や杖による打撃はたしかに奴に直撃している。先ほどから一歩も動かずに立っている絶好の的・・・、それなのに何故コイツは一切ダメージを受けていないんだ?)


カーミル「どうした、攻撃はもう終わりか?」


ユイ「くそっ、舐めやがって・・・!」


カーミル「悔しそうながら、解せぬという表情をしているな。いいだろう、何故私に一切ダメージがないか、2つの理由を教えてやろう」


ユイ「・・・!?」


カーミル「1つは私の体力の高さと防御魔法の強さにある。賢者としてもトップクラスの体力を誇っているから、基本的に打たれ強い。その上、防御魔法を自分の身に纏(まと)うことで、ほぼダメージを0に近づけているのだ」


ユイ「・・・へぇ分かりやすい。で、もう1つは?」


カーミル「もう1つか。クク、果たして言っていいものだろうか。迷う、実に迷う」


ユイ「つべこべ言わずに教えろ!!!」


カーミル「仕方がないなぁ~~~~」


カーミル「もう1つはな、単にお前が弱いだけなのだよ!!!」


ユイ「・・・チッ」


ユイ「なぁめんなぁぁぁぁ~~~!!!!」


ユイ「爆裂超電磁弾(ハイパーレールガンショット)!!!!」



[ユイの攻撃:爆裂超電磁弾。膨大な電磁弾が、カーミルに放たれた!]



カーミル(!?)


カーミル「ほう、これは・・・」




―――

同時刻 リステリン渓谷


轟音「ぎゃあああ」


マリア「な、なんですの?今の轟音(ごうおん)は?」


マリア(地面が一瞬揺れるような衝撃・・・。ユイさんが修行している方向から?)


イザベル「はいはいマリアちゃん。口調が丁寧になってるわよ」


マリア「は、はいっ!申し訳ありま・・・ゴメン・・・」




―――

同時刻 ハズーペルキマウンテン山頂


轟音「ぎゃあああ」


ネロ「うおお何だ今の音!ドーーーンって花火みたいな音がしたぞ!」


ジャスティス「うん、今のは恐らくカーミルたちの仕業(しわざ)だろうね。うんうん」


ネロ「なるほど、ユイ殿も頑張っているのだな!」


ジャスティス「うんうん。とりあえず木を伐採するのはやめようか、もう3本目だよ!」






こうして、自意識の高いユイの力を証明させるカーミルの修行が幕を開けた。遠くまで響くユイ渾身の電撃魔法の衝撃は、遠く離れたマリアとネロにも届くほどだった。そんな強大な電撃魔法の光の中に包まれたカーミルの運命は・・・?


轟音は、人間だった・・・!?

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