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第10話「マイナスからのスタート」

俺はとにかく入力をした。入力をしまくった。


ラプラスにこの世界の数値を入力した。


平均寿命や生涯年収、今の現状や所持金などもそうだが、ありとあらゆるものを詰め込んだ。


まずは土台、基礎データが大切である。


前世ではそれがすでにあった。


そのデータをもとにポイントが決まっていた。


この世界ではそういったデータは一切ない。


前世での記憶を頼りに必要なデータを収集して、ポイントに変換していかなければならない。



ここで魔族会でのポイントについて紹介しよう。


このポイントは魔界であればどこでも通用する。


ポイントは魔力と交換することができ、それを生活に当てるといったものだ。


お金という概念もあったが、あまり魔界では浸透はしていない。


星界の方ではポイントは通用せず、お金が主流である。


この人間の体になって体と説明しにくいが魔力があれば魔族はそこそこ生きていけるのだ。


そして魔力をある一定以上をためることができないため、それを目に見える形としたのがポイントである。


昔の魔族はすごいことを考えたものだ。


そしてポイントには魔力に変換するだけではなく色々な使い道もある。


ポイントと地位を交換することができるのだ。


これは魔族会の傘下でしか通用しないが入社からなんと邪神にもポイントでなれるのだ。


平社員なら500万、魔王なら科によるが相場は5,000万、そして邪神は時価らしい。


邪神ってどんな高級寿司やだよ。


まあ、俺が魔王になったときのポイントは約7,000万ぐらいだったはずだ。


そこそこダンジョン科はそこそこ人気であるのだ。


不正ができない分、信用の値としても使われることもある。


多ければ多い人ほど信用されるのだ。


これは現代のクレジットカードにも似たところがある。


さて、どこでこのポイントをためるかというとそれは魔族会、またはその傘下による仕事、テスト等からしかためることはできない。


魔族会が応募したクエスト、また運営する学校のテストなど(魔界ではすべての学校が魔族会が運営するものだが)で地道に貯めていくしかないのだ。


それゆえに子供でもためることができる。


俺は小さい頃からこつこつとためてきた、そしてすぐに魔族会に入ることができてそのまま魔王まで一直線の出世ポイント街道を歩んできたのである。


ただ、他者にはポイントの譲渡はできない仕組みになっている。


親から子供へもできないのである。


また一番の弊害はポイントが時間と共に少しずつ消滅していくことである。魔力よりはためることができるがこの正解のような貯金、貯ポイができないのである。


正確に言えばできなくもないが徐々に減ってくるため我々はあまりとってそういった感覚や文化はない。


このため、魔界の住人は時間を大切にしているのかもしれない。


とまあポイントは魔族にとってきってもきれないものである。


その存在はとても奥深く簡単に話せるものではない。


また機会がくれば話すとしよう。


英雄「っていうか前世にポイントをだいぶ残してきた気がする。もったいないことをしたな。過ぎたことはしょうがない。俺はこの世界で生きることしかできないから」


俺はとにかくデータ詰め込みラプラスを信頼した。


ちゃんとポイントとして機能してくれているのだろうか。


その作業は一日かかった。


といってもインターネットでいろいろな数値を見ているだけであるが、これが意外にもしんどい。


途中で全く関係のないサイトを開いたり、動画を見たりしていた。


本当にインターネットは使い方次第だなと感じた。


英雄「とりあえずこのぐらいでいいか」


気がつけば夜の1時であった。


最後の方はほとんど動画を見てだらだらと過ごしていたと思う。


もう眠たいから今日はここまで。


ラプラスはまだ計算しているようであり、結果は出ていない。


そこまで計算は早くないようである。


かなりの数字を詰め込んだからな。


英雄「ま、今日は疲れたしもう寝るしかないね」


今日から俺はポイントを稼ぎまくって、必ずこの世界を堪能してやる。


* * *。


いつものスマホの電子音で起きるいつもの朝だ。


時刻は7時30分。


出勤まではあと15分であるが、男の俺はこのぐらいで準備ができるのだ。


いつものように眠たい目を擦りながら俺はスマホのアラームをスヌーズにした。


そしてまた寝ようとした。


あと5分だけ、いつものこと。


いつも夜更かしはするが、今日はいつもよりも眠気が強い気がする。


そうか、昨日はラプラスにデータを入れていたから体力も使ったんだ。


寝ぼけた頭で考えた理論はなぞだ。


英雄「そうだ、ラプラス。ラプラスはどうなったんだ」


そう思い俺は起動してみた。


脳に直接透写される感覚がある。


そこには数字が算出されていた。


とんでもない数字だ。


-4,120,768P。


最初はこの前の棒はよく領収証でかかれているものだと思った。


でも、領収書にかかれている棒は末端にあるってのにすぐに気づいた。


俺もうすうすは考えていたがこれはすべてマイナスだ。


お金で言えば借金である。ポイントの借金なんて聞いたことがない。


ラプラスがどう言った計算でこれを算出しているのかはわからない。


とりあえずいれるだけデータを叩き込んだ。


また魔族会での価値観なども多少なりとは入っているだろう。


英雄「スタートはこんなものか」


正直あまり期待はしていなかった。何となくわかってもいた。


けど私はあまりへこたれていない、、、はずだ


このポイントをためることで人間として成長でき、強いては出世に繋がるはずだという寸法だからだ。


だから、最初のポイントなどどうでもいい。


そう思いながらも俺のショックは大きかった。



そしてスヌーズのアラームがなり俺は起き上がり会社に行くのであった。


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