7-4 一時的な帰国
帰国、カムスは、平和になった。
完結ではないです。
どうも焔です。現在ベルスター城の謁見の間に居ます。
ノエルと話し合った後、ギルドや領主などを使い香蓮の召喚に巻き込まれたクラスメイト全員を招集した。
だが、実際に集まってみると数人欠けていた。
ノエル自身召喚者全員の状態を知っているわけではないため数人死んだ可能性もあるし、もしくは召集を無視している可能性もある。
まぁ俺と香蓮は、戻った後もちょくちょくこっちに戻ってくる予定だから見つけ次第強制送還でもしておくか。
「勇者香蓮様と付き人焔、あなた方のお陰でこの世界は、平和になりました。」
考え事をしていたが宰相の声で現実に戻る。
現状を説明すると俺たちは、今ベルスター城の謁見の間にてノエルからのお礼及び送還の儀をしている途中だ。
今は、代表として勇者の香蓮と何故か付き人として俺がノエルから礼を受ける手筈だが、呼ばれた時に香蓮とノエルがキョトンとした顔をする。
正直、俺自身ビックリした。
「勇者香蓮、貴女のお陰で魔王と戦いと言う負の連鎖での平和では無く手を取り合うと言う真の平和を目指すことが出来た。」
ノエルは、笑いを堪え普通に見たら真剣な顔で感謝を言うが実際心の中では爆笑しているだろう。
「私も‥‥隣にいる‥焔が居なかったら多分、戦っていたと思います。」
香蓮は、普通に笑っている。
宰相と他の奴は、何故笑っているか分からず、また騎士長は笑っている香蓮にイラつきを示している。
「焔も付き人として香蓮をサポートし、よく頑張りました。」
「ありがとうございます。頑張りました‥つらたにえん」
ノエルの礼に皆に聞こえるように礼を言いノエルと香蓮にだけ聞こえるように「つらたにえん」とつぶやくと、二人とも笑ってしまった。
「焔wwそれは不意打ち杉ワロタ」
「焔さんそれは、反則です。」
ノエルは、上品に微笑み、香蓮は目の端に涙を浮かべ爆笑している。
「貴様、女王様の御前だぞ」
堪忍袋の緒が切れたのか騎士長が剣を引き抜き俺の首に添える。
その目は怒気を含んでおり少しでも動けば殺されるだろう。
普通ならこういう時は、ノエルが止めるのが普通だが見てみると目を瞑っているので何してもいいのだろう。
「はぁ~最後の最後でこれは、つまらんさ」
「申し訳御座いません」
欠伸をしながらノエルと話す。
ここまでの事をされたのならもう隠すのもめんどくさくなり、いつも通りの口調に戻る。
「女王様になんて口草だ。処刑してやる。」
騎士長は、首に添えてあった剣を振り上げ本気で振り下ろしている。
数人クラスメイトが悲鳴を上げるが当事者の俺や香蓮・ノエルは何事もなく佇む。
「なぁ、例えば振り下ろされた剣が折れて刺さって死んでもお咎め無しだよな?」
「はい、事故死なのでお咎め無しですし、被害者なので後で何なりとお申し付けください。」
俺とノエルの会話の意味が分からないと言ったような顔をする騎士長だが頭から流れる血で視界が赤く染まり何が起きたか理解したのだろう。
振り下ろされた剣は、確実に俺の首を捉え振り下ろされたが触れた瞬間、剣の方が折れそのまま騎士長の頭に刺さった。
「被害者(加害者)とは、これいかに」
「僕は、何もやってないよ(棒)」
「棒読みワロタ」
香蓮とコントをしながらも一応騎士長を蘇生しておいてあげる。
騎士長の蘇生を見て賢者が怯える。
それはそうか、普通蘇生は、何十人と言う大量の上位魔法使いが死を覚悟するほどMPを使って使用する魔法を片手間にやったのだ普通だったら恐怖で発狂するだろう。
賢者で換算すると10人分で一回使えれば御の字だろう。
「んじゃ俺たちは、帰るからノエル準備お願い」
「分かりました」
ノエルが手をたたくと騎士数人で扉を運んでくる。
運ばれた扉は、まだ普通の扉で入ったところで何も起きない。
「今ここに勇者の送還の儀を行う。この無鍵の力でこの世界と勇者の世界を繋ぐ」
ノエルは、古ぼけた鍵を握り扉に差し込み回す。
鍵が回るとガチャと言う音とともに扉が自動的に開く。
門には、薄い膜のようなものが張っており扉の向こうが見えない。
扉も鍵もこの日のため俺が創造で創り出した物だが、知らない奴らは、感動し呼吸すら忘れている。
「皆様のおかげでこの世界は平和となりました。元の世界でも頑張って下さい。」
「ありがとうございます女王ノエル。私たちも日本では、絶対に体験できない貴重な体験をさせていただきました。私たちが居なくなっても魔王と一緒に頑張っていってください。では、皆さん帰りましょう。」
香蓮が率先して扉に入る。すると香蓮の姿が一瞬消えたが直にまた扉の向こうに現れる。
扉の向こうは、授業を受けていたはんなり高校の教室だった。
本当に戻れると知ったクラスメイトは、我先にと扉に入り日本に帰る。
「んじゃノエルごきげんよう」
「ハイ焔さんもお元気で」
振り返らず手を振り扉に入ると、ギィーという音とともに扉が閉じ消えていった。
こうして、夢のようで現実のファンタジーな体験は、幕を閉じた。
日本では、俺たちのいない間は、どういうわけか俺たちの存在が消されており元から居なかったものにされており、時間としては一週間しか経過していなかった。
悟空たちと一回東京に来たり、実験で何回か日本に来たが地球とカムスの時間の差があるようには感じられなかったということは、創造主が何かしていたのだろう。
「俺たちが体験していたのは、夢だったのかな」
凛音がつぶやく。クラスメイト全員が思っていたことだろう。だが数学教師や数人帰ってこなかった者がいる時点で現実である。
「信じられないけど現実だと思う。だけど魔法とかは、使えないね」
魔法適性のあった詩紋が魔法を使おうとするが発動しない。
俺が試しに無鍵を使用すると使えた。
香蓮は、無を見ることは出来ないが感じることが出来るようでこちらを見えている。
日本はというか地球では、科学が発展したため地球の神が魔力を科学的エネルギーへと変換したためだ。
だが俺の場合は、創造で創り出しそれを使って魔法を使用することが出来る。
創造は、スキルであり俺特有の特殊能力のようなもので有るため魔力などを使わず使える。
実を言うと香蓮もこの世界で魔法を使える。
それは、俺の血を飲んでいる為俺の魔力を使い魔法を使うことが出来る。
「時間の流れ的に精神と〇の部屋みたいな感じだな」
凛音たちは、自分たちの中で答えを出し、気持ちを切り替えたみたいだ。
そんな話をしていると授業の終わりのチャイムが鳴った。
学校は、俺たちが異世界に召喚されてなかったかのように日常的で廊下では、学生同士が他愛もない話をしていたり、先生が生徒に指導していたりと本当にありふれた日常だった。
「あの体験は、事実ですが過ぎたものなのでこの皆の内に潜め元の生活に戻りましょう。」
「それが、一番だな」
「高校三年の思い出ってことだな」
香蓮の言葉で皆体験話をしながらも次の授業の準備をし始める。
こういう時の人ってすごいんだな。
「焔、一つ聞いていい?」
「ん?」
俺は、皆が色々話している間に授業の準備を終わらせ、召喚される前まで読んでいた小説を読み始める。
「こっちで生活しながらどうやって向こうの世界に行くの?」
「それか、色々方法はあるが基本は、夜に向こう側に行って仕事終えたらこっちに戻る予定だが、あと2カ月で卒業だし、卒業後向こう側に逃げる気だ。このままこの世界に居たくないしな。それに」
「私もいるしね」
「ひ、日影!?」
俺の椅子の後ろに日影が現れる。
俺と香蓮以外は、魔力を失い日影が見えていない
「そういう事だ。日影と俺は、連絡できるしドッペルゲンガー使って同時作業してもいいし俺自身は、どうにでもなるぞ。家族自体もういない」
そんな話をしていると授業開始のチャイムが鳴った。
次回から日本編です。
今までの時間の流れや色々を振り返りながら日常生活を送ります。
次回は、01/18(金)です。




