6-3 ベルスター城に向けて 出発。
どうも、焔です。前回魔族幹部に会いました。
グリードの部屋で繕いていると扉が開きグリードが入ってくる。
「お疲れ魔王様」
グリードが入って扉を閉じたら防音効果を含めた結界を張る。
「やめてよ焔、あなたに魔王って言われるとなぜか(笑)って言われてそうで嫌なの」
「あっそ、ならグリードとりあえずドッペルゲンガー使って保険を作っとけ。」
「わかった」
グリードの魔力が影に浸透し影がグリードの形となる。
「戦闘時以外での魔力消費ってなんでこんなに怠いんだろう」
「はっ戦闘中は第十魔法バンバン撃つ奴が何をほざく。」
第十魔法は、それ一つで世界を崩壊させかけない魔法だ。例えば、ノアの大洪水やゲヘナの業火といったものがある。
「あれは、相手が焔だからだよ。普通の敵にそんなもったいないことしないよ」
もったいないって…今までの奴らドンマイ
「さいですか~…そい」
グリードに適当に返事しながらドッペルゲンガーの方のグリードの胸を揉む。
「「きゃっ」」
ドッペルゲンガーと本体が同じ反応をする。
あっこれは感覚共有してますねぇ。
「ちょっ焔…なにするのよ」
「ただのセクハラですけど何か」
「違うそうじゃない」
グリード(影)の胸を揉み続ける。
影と同じ快感が襲うのか本体は、床に座り込む。
「ふぅ楽しかった。そうだしっかり影に魔力石渡しておけよ。」
俺は、満足したし影の胸から手を放しポータルの方へ歩き出す。
影の方も本体と同じように床に座り込む。
「焔のセクハラは何時もの事だから、諦めてね。」
「そうだぞ」
「お前が言うなー」
グリードが枕を投げてくるが元あった場所に投げ返す。
「まぁこっちでの用事も済んだことだし戻って市民証作ってベルスター行くぞ」
俺は、ほかの奴を置いてポータルに入る。
「最近、ボク影過ぎない。」
「安心して私もだから。」
香蓮とアスが哀愁を漂わせて何か言っているが無視をする。どうせこの後、あいつらにも脚光を浴びる機会があるのだから。
☆☆☆
メリソスの拠点に戻るとヘンゼルとグレーテルが機械の準備をしていた。
ギルドの奥に置いてあった機械に似ている。
日本でいうプレス機のような感じだ。
「ただいま」
「お帰りなさい、主様」
「お帰り、主様」
機械の準備をしながらも挨拶をするヘングレ。
「そっちはどんな感じだ?」
「あとは、証本体のプレートと紙とかを準備すれば終わるよ。」
「了解、もう少しでグリードたちも来るから来たら頼む。」
「わかりました。」
話を終え、椅子に座りくつろいで居るとグリードたちが帰ってきた。
証の作り方は、まず専用の紙に個人情報を書き一滴血を垂らし、それを本体となるプレートと一緒に機械に入れると出来るらしい。
「では、グリードさん名前・種族・職業といった情報を書いてください」
「書いてもいいがそれだと本末転倒にならないか?」
そうだ、今回市民証を作る理由がグリードが魔王だとバレない様にするためなのに種族や職業を書いたらバレてしまう。
「大丈夫だよ。市民証やギルドカードは、相手に見せたい情報だけ提示することが可能だから。」
だけど犯罪歴などは強制的に見えるらしい。
話を聞きながらグリードは、紙に必要なものを書いていき最後に血を垂らす。
痛みには慣れているから何も感じないが一般人からすれば、市民証を作るために傷を作るのは、辛くないのだろうか、日本に居た時に読んだ小説や漫画などでよく血を使うがあんなもの普通じゃ出来ないとずっと思っていた。
「主様、グリードの市民証が完成しました。」
「了解、んじゃ行きますか。」
手分けして機械類を片付け家を出る。
久しぶりに見るメリソスの街並みに少し感動を覚えながらメイン通りを歩き街を出る。
「今回は特に何も張らないから魔物とかが出たら対処お願い。」
「わかった」
今まで暇だったのだろうアスが楽しそうに返事する。
☆☆☆
「なんでなの?」
アスは、地面に両手をつきorzの態勢になる。
その理由は・・・
「アスごめん、私も動きたくなっちゃって」
「アスさん、次は倒していいですよ」
「アスさん、ドンマイ」
「ごめんね、アス泣かなくてもいいじゃん」
「泣いてないもん」
泣いてないと言っても目に涙を溜めている。
理由とはアスが倒す前に香蓮たちが倒してしまうためだ。
今までの説明をするとすれば、始まってすぐゴブリン3体が襲ってきたが、香蓮がダブルクロスで速攻で倒し、次のスライム7体は日影が火魔法で燃やし、さっきは、巨大な鳥の魔物をM134に変身したグレーテルをヘンゼルがぶちかまし殺した。
「まぁまぁアス、最悪俺が手合わせしてやるよ」
「本当?主好き」
目に涙を溜めながらも笑顔になった。やっぱアスかわいいよぐへへへ
アスの機嫌直しをしていると昔会った、緑のスライムが現れた。
「あれ?日影さん、あのスライムってレアボスだって言ってませんでしたっけ?」
「あっれー?その筈なんだけどな?」
日影すら驚いているということは、こいつは本当にレアなんだろう。
「あれとかじゃない。私たちの魔力のせいとか、敵を倒しすぎたとかじゃないの?」
「まあなんにせよ、アスの玩具が見つかったわけだし良いか」
結界を張り腰を下ろしアスとスライムの戦いの傍観をする。後結界を張ったのは俺たちに対してではなく、アスとスライムに対してだ。
俺たちだったらアス達がガチ戦したところで無傷で居られるが周囲はそうはならないだろうから被害を抑える為の処置だ。
「ほらアス、遊んでおいで」
「分かった、主」
楽しそうに結界内で体をほぐしている。
スライムにダメージの入らない程度の力で攻撃する。
スライムの体色が緑から赤に変わり、先程より数倍の殺気を出している。
ついでにバレない様にスライムを強化する。
「勝ったらご褒美で負けたら罰ゲームな」
「分かったよ主」
アスは、スライムが強化されているとは知らずフンガッフンガッと言いながら興奮している。
スライムはスライムでアスを殺そうと蠢いている。
「んじゃ、ご褒美の為にも本気でやりますかな。来いラブリュシュ」
かっこ良く決めようとしたのだろうがラブリュスの名を噛んだ。
「今噛んだよね」
「確実に噛んだね」
「噛んだね兄さま」
「噛んだね姉さま」
「しっ聞こえるだろ」
外野のヒソヒソ話が聞こえたのかアスの顔が赤く染まる。
呼ばれたラブリュスがむなしく輝いている。
「うわーこれもすべてお前が悪いんだー」
泣きながらラブリュスを掴み金牛の神格である雷を纏わせながらスライムに襲い掛かる。
接触すると爆発し、周囲に煙が発生するが、ほぼスライムは無傷の状態だ。
「えっうっそ。昔の主と同じ位の火力でやったのに」
強化され今のアスが本気になってやっと倒せる程の魔改造を施した。
アスが雑魚だと思って軽い気持ちで戦っていると簡単に負けるだろう。
『焔、あのスライム強化した。』
『うん、今のアスが本気になってやっと倒せる程度には強化した。』
『それって程度なのか?』
『まぁ楽しそうだし見守ろうぜ。』
日影との念話を切り、アスの戦闘を見る。
アスは、再度ラブリュスを構えどうするかを考える。
スライム自身は攻撃手段が飲み込むだけなのだろうスライムからの攻撃は、殆どない。
「主、なんか変な事した?」
「何もしてないよ。それともして欲しい?」
「結構です。」
「なら私がやる~えいっ」
アスに縛りプレイが付与されました。
「うっわー日影最低、俺のトラウマスキル使うとか」
「そういっても焔、今も発動してるよね」
「おう、あれは解除されない限り常時発動スキルだからな」
アスに付与した縛りプレイは、今回限り+多分ステが半分か1/5ぐらい減少されているだけだろう。
俺の場合、もうどの位減少させられているか分からないが最後に覚えているのは百万分の一だった筈だ。
といっても自己的にも抑えているからそれ以上なのだろう。
多分俺が縛りプレイを解除していろいろ盛ったら日影以外は、デコピンだけで殺せるぐらいには、強化されるだろう。
だが、抑えていた分力の制御が出来ないと思うがな。
「うっわめっちゃ怠い…ってステータス全部1/10じゃん。きっつ」
先程の動きに比べアスの動きは数段と落ち、切れが悪い。
「アス~本気出さんと死ぬぞ」
「分かったなら本気出す。神格解放:金牛+ミノタウロス&神格昇華:雷+獣」
周囲に眩い光が走り抜け俺たちが目を開けるとそこには、青い雷を纏ったアスが居た。
その雰囲気はインドラに似ており、また雷を纏っている為か、体積や体格が拡張され、威圧感がヤバい。
「へぇ~面白い力持ってるじゃん。戦いたくなるだろ」
「えいっ焔、おいたはダメだよ。」
「は~い。でも今のアスの雰囲気が初めてティーシ宮でシヴァに会った時と一緒だったから面白くなってきちゃってね。」
「それは、私も感じたわ。24の獣は、皆同じ力を持っているかもね。」
「焔、あの感じ…」
「そうだ。香蓮、シヴァと同じだ。」
俺たちは、アスの隠していた秘密に驚きながら今後の闇を考え鬱になりそうになる。
「終わったよ主」
アスの声を聴き思考の沼から這い上がると結界内の地面が融解しており一部ガラス状になっていた。
その結界の中心にスライムの核が落ちていた。
「こんなものか」
アスの纏っていた雷が霧散しいつものアスになる。
読んでいただきありがとうございます。
次回は、10/26(金)です。




