プロローグ
はじめまして、くろ と申します!
今作が初投稿になります。いつもはアニメを見ていて小説はみるもののラノベ等はあまり見ていないので、もしかしたら表現がピンと来なかったり読みにくい点あるかもしれません。
どうしても癖で、頭に映像を思い浮かべてからそれを文字に起こすという過程を踏んでしまうのでそれを伝えるのに苦戦します…
ですがなんとか伝えられるように、面白い作品を作れるように、頑張りますので何卒、よろしくお願いします!
ーーーーその日、二人は村から離れた森へ続く獣道を歩いていた。
どちらが先に踏み込んだのかは、もう覚えていない。気づけば足元は苔むした地面になっていて、木漏れ日が斑に落ちる見慣れない場所に迷い込んでいた。
「迷子になったらどうするの」と少女は言ったが、声に怖さはなかった。むしろ目が輝いていた。
「迷子にはならないよ」と少年は答えた。「太陽の位置を見れば帰れる」
「じゃあ探検ね」
二人は笑いながら奥へ進んだ。野原に出ると草が腰の高さまで伸びていて、少年が両手を広げて草をかき分けながら走った。少女はその後を追った。
草原の端、なだらかな斜面が緩く落ち込んでいる場所で、少年は足を止めた。
斜面の土が崩れ、露わになった断面に——何かがあった。
岩ではない。土でもない。もちろん、木片や誰かの落し物なんかでもない。鈍い光を帯びた、灰色の平らな面。自然の中にあるはずのないものが土の中から顔を覗かせていた。
「ねえ」
少年は少女を呼んだ。少女が駆け寄ってそれを見て、黙った。
二人はしゃがみ込んで、しばらくその「何か」を眺めた。
「何?これ」と少女がようやく言った。
「わからない」
「村にあるものと、全然違うね」
「ああ」
少年は手を伸ばし、指先でそっと触れてみた。冷たかった。石よりも滑らかで、金属よりも重い感触。
——ほんの一瞬、指の腹に、微かな熱のようなものを感じた気がした。
気のせいかもしれない。でも少年には、懐かしいような、寂しいような、自分でもよく分からない気持ちに感じられたのだった。
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数日が過ぎた。
いつものように朝が来て、いつものように日が沈んだ。少年は水を汲み、薪を割り、夕飯支度を手伝った。何も変わらない、いつもの村の一日だった。
それでも、あの感触が頭から離れなかった。
冷たくて、滑らかで——熱かった。指先に残るその感覚を、少年は何度も思い出していた。眠る前も、目が覚めた瞬間も、水桶を担いで井戸から戻る道でも。気づけばあの斜面の「何か」を思い浮かべていた。
村の大人たちは何も知らなかった。少年はあの日、家に帰ってから父にそれとなく聞いてみた。森の外れに、変なものが埋まっているのを見た、と。
父は首を傾げた。
「何だそれは」
父は何も知らなかった。
母も同じだった。近所の大人に聞いても、昔から住んでいる老夫婦に聞いても、返ってくるのは同じ返事だった。
あれほど奇妙なものが土の中に埋まっているのに、誰も気にせず知ろうともしない。
少年にはそれが、違和感としてずっと残り続けたのだった……




