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掘った土は・・・
ゴロゴロと黒い空がひかり、風で雨がたたきつけられるなか、シャベルをもった兵隊たちが、こどもがさした場所に、それを突き立てる。
局長のドドルは、この場でおきることをしっかり記事にしろ、とロジーに命じ、自分は印刷所をすぐにあけてもらえるよう交渉してくる、と街へはしった。
つぎつぎつきたてられるシャベルで、ガショリガショリと掘られてゆく場所を、みんながじっとみつめていたが、ロジーはなぜか、掘られてあたりにちらばる『土』に、めがいった。
掘られた『土』は、穴のまわりにとびちると、なんだか白くて、木の根がからまりあった《かたまり》に姿を変えた。
その『木の根』が、しばらくすると、もぞもぞと虫のように動き出し、はしってどこかへきえてゆく。
ロジーがかたまりに近づいて目をこらすと、それは、木の根でも虫でもなかった。
「・・・これって・・・」
いつもロジーがタイプライターでうつのと同じ、数字や文字、なんだか記号らしきものが、からまったようにかたまっている。




