プロローグ
良かったら、読んでな!
ぐだる可能性100%だが。
ほの暗い視界に、青白い松明の焔が次々に灯った。幻想的な光に僕は怯んだように身を固くする。大丈夫だ。仲間もいる、この悪の権化イシフェラに挑むだけの戦力は整っているはずだ。何も臆することはない。
「そうだ、いい目をしている。その意気はよし。しかし、気負いすぎだ」
イシフェラは、不敵に笑うと僕にそんな言葉を投げ掛けた。
「おっと、来たようだ」
イシフェラは、自分の背後にある邪神像に顔を向けて睨み付けた。ぐにゃりと、空間が裂けるのが僕たちの目に映った。空間の裂け目から黒い手が飛び出し裂け目を押し拡げる。
「くくっ、やっとだ。母上、貴女に会う為……私は為し遂げるときがきた」
仲間たちが身を縮めて恐慌して震えているのがわかる。僕も正直に言えば怖い。だけど、裂帛の雄叫びをあげて仲間と自分を鼓舞する。
「くくっ、なんとも頼りない戦士たちだ」
イシフェラの整った顔が、狂喜の笑みでくしゃりと歪む。もうこの私を止められる者はいないという慢心が見てとれた。僕は覇気をこめると、イシフェラに剣の切っ先を向けるように、正眼に構えて斬りかかるタイミングを見計らう。しかし、慢心しているはずのイシフェラに隙は見あたらなかった。力量の差がこれ程とは僕たちは勝てるのだろうか?
「さあ、ディボスよ。私を連れていけ。私の望む……あの日へと」
瞬間、ディボスと呼ばれた黒い手はイシフェラだけでなく僕たちをもかき抱き裂け目の中へと引きずり込んだのだ。
――――さあ、旅の始まりだよ。僕の駒たちよ。




