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第40話 竜の女神様のお告げは? (2)
僕はレビィアとリムへと嘆願をするのだけれど。
「(旦那様、今は買い物の最中なので無理です)」と。
いつもならば、主人の僕に対して甘い。
それもアイスクリームのように甘々しているはずのレビィアが珍しく。
『無理です!』、『駄目です!』と。
夫の僕へと告げてくるものだから。
「(パパ~、姉上の言う通りだよ。今は買い物最中だから無理)」と。
夫の僕に対して、いつも比較的厳しいリムだから。
レビィアが駄目ならば、リムは絶対に駄目な訳だから。
「(姉上やリムの代わりにパパが焼いてあげればいいじゃない? お客様だってパパに焼いてくれと言っているんでしょう?)」
リムが呆れた声音で僕へと尋ねてきたから。
(うん)と僕は頷く。
だが直ぐに、リムの話しを聞き終えた僕は、自身の首を傾げ、困惑するのだよ。
だってさ、リムは、お店にいた訳でもないのに、僕とお客様が会話をした内容……。
僕がお客様に、お好み焼きを焼けと下知を受けている事を。
何故リムは知っているのと思うから?




