第5話 私だって働きに出たことぐらいあります!(8)
「……早くかかってきなさい、貴方達……。私も忙しいのですから。とっとと事を済ませて仕事へと戻らないといけないので。さぁ、早く! 早く! 今直ぐに刺してきなさい! さぁ~~~!」
私に対して震え怯え、腰が引けている、ならず者達を見渡しながら呆れた声音で急かした。
「クソ~!」
「死ね!」
「この化け物がぁ~~~!」
「女~! 今度こそぶっ殺してやる~!」
ならず者達は私に対して畏怖している癖に強がって悪態をつく……。
そう彼等は各自各々が何とか勇気を振り絞り、私へと怒声を吐けば。
「うわぁあああっ!」
「やぁあああっ!」
各自各々が大きな声を出して、再度勇気を振り絞りながら私私へと猪突猛進──!
自分達が握る長剣、短剣、斧を振りかざし切りかかってきた。
だから私はならず者達が斬りかかってきた刃を防御魔法を展開して張るような事は面倒なのでしないまま素手で握り絞めてやったと。
僕ちゃん達が可哀想なので私の身体を切らしてやったのだ。どうせ普通の刃で私身体を僕ちゃん達が切り刻もうとしても刃こぼれを起こすだけで無意味……。
だからならず者達の気が済むまで私のこの身体を切り、刻み、叩かしてやった。
でッ、少し間が経てば僕ちゃん達は気が済んだのか? 各自各々の顔色は更に真っ青へと変化してしまったから。
「うわぁあああっ! 化け物~~~!」
「助けてくれ~~~!」
「堪えてくれ~~~!」
「逃げるぞ~~~!」
自分達が私との争いで壊したお店の修理もしないまま絶叫を上げつつ逃走を計るか?
「御免なさい!」
「許してください」
「姉御~、お許しを~」
「神様、女神様助けてください。お願いします……」と。
僕ちゃん達の外見は本当に恐ろしい顔、厳つい顔をしている割には、その場に座り込み──各自各々が自身の身体を震わせつつ、今にも泣きだしそうな顔をしながら可愛い声色を漏らしながら、竜の女神の私へと自分達の両手を合わせながら祈るように懺悔や命乞いをしてきた記憶がある。
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