第5話 私だって働きに出たことぐらいあります!(7)
「貴方達~、早くかかってきなさい~。この私を自分達の思い通りにしたいのでしょう……? ならば早く皆でかかってこないと……? 私も忙しい……。早く終わらせて仕事をしないといけないのだから~。貴方達早くかかってきなさい……」
私は自分達の顔色変えながら後退りを始めている、ならず者達へと冷たい目で見詰め、薄笑いを浮かべながらジリジリと迫ったのだ。
まあ、容姿の方はもう可愛くない容姿へと成長している僕ちゃん達に威圧をかけながら急かしつつジリジリと詰め寄っていくのだが。
彼等は人種とは違う亜人達ばかりだから。人種よりも魔力も高いし、相手の魔力も大まかだが察知することも可能なぐら敏感なのだ。
だから彼等は、私の高ぶっている気……。
そう自分の体内で増幅されている魔力のオーラを僕ちゃん達へとは察知しているようだから私の事が怖くて彼は猪突猛進──突撃をしてこないで。
「うるせい!」
「うるさい!」
「黙れ……」
「調子に乗るなぁ……
「このクソアマがいい加減にしろ……」
この私に悪態をつきつつ後退りをするしかできないでいる。
だから私もそろそろ飽きてきたので、怯える僕ちゃん達に一気に詰め寄り──。
彼らの首の根っこや上着、腕などを瞬時に掴み刹那……。
私に怯える僕ちゃん達をそのままボロの雑巾のようにポイポイと放りなげたり。
彼等の首を強く握り「高い! 高い~!」と私歓喜しながら持ち上げ楽しむ。
でッ、飽きたら僕ちゃん達に「ほぅらぁ~。私の瞳に映らなくなるまで天まで上がりなさい。ほら~!」
私は僕ちゃん達を天空へと放り投げてもやる。
でも中にはね? 神々しく美しい私の身体にいくら複数の人数で殴り、蹴る、を繰り返しても。竜の女神である私の身体には全く効果がないと悟って。
「お、おい! 化け物女がぁ~、もう許さねぇからなぁ~」
竜の女神である私に対して無礼な暴言を吐きながら、自分達が所持する光物の短刀や長刀、斧を出し──身構え始めるから。
私はその様子を見て「はぁ~」と大きく溜息……。僕ちゃん達の事が本当にだらしない人達だと思う。




