第48話 第2章 驚愕! (15)
「だってあいつら、たかが亜人の分際で、私達家族にどれだけ酷いことをしてきたと思っているの」と。
「リムは大嫌い。あいつらなんか……。みんな死んでしまえばいんだぁ!」とも、憎しみを込めた顔で告げれば。
「姉上だって転職ばかり……。それもこちらで言う完全なセクハラ行為を受け、反抗する度に首だよ。そして城に帰っては、いつも自分は悪くはないのに、って泣いていたのをリムは知っているもん。いつも扉の陰から姉上の様子窺っていたからね……」と。
リムはここまで告げると下を向き、「うぅ、うううっ」と、嗚咽を漏らし始める。
でも、リムの産まれ故郷への不満は未だ終わる訳ではなく。
「それに母上だって同じ目に遭っていたんだよ。リムや姉上の食事を用意するために。前世のパパが家族のためにと残してくれていた財宝を質屋に入れる度に、本当にただみたいな値段で叩かれ、引き取られた上に。いつもセクハラ行為を受けていたんだよ。母上の心が折れ、壊れるくらい。その上最後に妻になれじゃないんだよ。妾……。竜の巫女、女神をたかが亜人風情が妾にしてやるからこいなんて、上から目線で調子のよいこと言っていたんだよ……」と。




