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各国の行動

九十話目です。ここまで続くとは思ってもいませんでした。これからもよろしくお願いします。

レナ達がネフィル皇国に向かった頃、ラガス帝国ではサラが商人のネスカと会って話をしていた。


話の内容は食糧の話である。今、ラガス帝国は国民がなんとか不自由なく食べていける量の作物しかとれていない。そのため、税を納めてもらっていても食糧を買い取ることが出来ないでいた。


「ネスカ、食糧のことなんだけど・・・どうにかならないかな?」


「そうですね・・・。難しいかと思います。本来ならネフィル皇国から持ってくる予定でしたがこの様な状況ではさすがに無理かと・・・。」


一応は、ネスカもネフィル皇国がおかれている立場を知っていた。だが、そこは商人である。少しとはいえ食糧を持ってきていた。ネフィル皇国に存在する街や村から食糧をかき集めていた。


「とはいえ、少しですが食糧を持ってきています。」


「さすがだね、ネスカ。持ってきている食糧を買い取るよ❗」


「ありがとうございます。値段は出来る限りネスカの希望に合わせるつもりだけど・・・。出来れば少しでも安くしてくれると助かるかな?」


笑顔で言うサラ。対してネスカは苦笑しながら答える。


「サラ様の笑顔には勝てませんね。わかりました、出来る限り勉強いたしましょう❗」


こうして、サラとネスカによる値段交渉が始まったのである。



サラがネスカと交渉している頃、城の訓練場ではいつもと変わらない訓練が行われていた。


弦十郎とルナによる地獄の特訓である。


訓練に参加しているのは、ステラ率いるラガス帝国騎士団の騎士達、それに加えラースである。


ラースは自らの意思でこの訓練に参加していた。ちなみに、サラも空いた時間を利用して訓練に参加している。


「ラース、隙だらけですよ?」


ルナの拳がラースの腹部を襲う。


「ぐわぁぁ❗」


まともにルナの拳を腹部に受け叫び声をあげるラース。しかし、倒れることなくもちこたえたラースはルナに反撃しようとルナを見た。しかし、ラースが見ている場所にはルナは居なかった。


「何処を見ているのですか?」


ルナの声はラースの後ろから聞こえてきた。ラースは振り向き剣を出そうとするが、それよりも早くルナの蹴りがラースの左脇腹にはいる。


「がはぁ❗」


ルナの蹴りを受けたラースはその場には膝をつき倒れる。


「そこまでじゃ❗」


弦十郎の声が訓練場に響き渡る。


「ふぅぅ。さすがですね、ラース。ここまで出来るとは思いませんでした。」


まだ起き上がれないラースに向けてルナが言った。


「そんなこと・・・ありません。ルナ様に私の攻撃が・・・一度も当たっていませんから。」


そう言ったラースにルナは微笑みながら言う。


「そんなことはありませんよ?ここを見てください、切れていますよね?」


と、ルナは自分の服を指差してラースに見せた。確かにルナの服が少し切れていた。


「レナやアミルさんでさえ、最初の模擬戦で私に一撃を与えることは出来ませんでした。たかが、服が少し切れただけではないのですよ?ですが、ラース。貴方はそれが出来た、誇ってもいいぐらいです。ちなみに、サラさんは私と対等に打ち合いますからね?」


最後のルナの言葉にラースは苦笑した。


(サラは一体どこまで登り詰めるつもりだ?これでは俺が足手まといじゃないか・・・。妻であるサラに負けているのは癪だ❗なんとしてもサラに追い付き・・・いや、追い越す❗)


ラースは心の中で誓った。


ラースとルナの模擬戦を見ていたステラは思った。


(私もサラがいる高みに登り詰めたい。今の模擬戦が次元の違うものだと理解している。しかし、私にだって出来るはず・・・だ。騎士団長として・・・。違うな、一人の人間のステラとして最強を目指す❗)


そう心に誓ったステラであった。


余談だが、ステラはレナとサラを除く人間最強になる。それはまだ先の話である。



その頃、フィール王国ではネフィル皇国に進軍するための部隊編成が行われていた。


ネフィル皇国遠征軍は総勢約二千人である。


部隊の内訳は、勇者が五人で騎士団は約五百人、そして残りはフィール王国に居る冒険者や国民で数は約千五百人である。


冒険者や国民はフィール王国の街や村からの徴兵で成り立っている。そのため、統率はとれていない。ただ、冒険者だけは統率がとれていた。一人の人物によって冒険者はまとまっていた。


その人物とは・・・ギルである。


「お前ら、今回の相手は魔物や魔族じゃない。俺達と同じ人間だ。自分が危ないと思ったら構わんが、それ以外では出来る限り殺すんじゃないぞ❗わかったな?」


「「「おぉぉぉぉ❗」」」


威勢のいい声が木霊する。


「俺達は騎士団より先にネフィル皇国を目指す。そして、陣の場所を決め準備をする。王国に使われるのは癪だが俺達が生き残るためでもある。だから、気を引き締めて行くぞ❗」


ギルが締めると冒険者達はネフィル皇国に向かって旅立っていった。


フィール王国の城ではラピスがネフィル皇国に向かう勇者と騎士達を激励していた。


「これからネフィル皇国に向かう勇者様と騎士達に女神のご加護がありますよう祈っています。フィール王国に勝利をお願いします❗」


「「「はい❗」」」


勇者と騎士達は声を揃えていった。しかし、その中の一人だけ返事をしない者がいた。


勇者の岩谷和馬である。


(さて、無事に遠征軍に配属されたが・・・。どうやって逃げ出そうか。一番簡単なのは戦死なんだけどどうするかな?)


和馬はフィール王国からの逃亡を考えていた。立場が立場のため今まで行動に移せないでいたがようやく機会が訪れたことになる。


和馬は強者を求めていた。今のフィール王国には自分に勝てる者などいない。そのため、フィール王国以外での強者を求めたのである。


和馬にとってこの遠征は願ってもいないチャンスである。和馬は自力で洗脳を解いた強者である。それだけの力を備えていた。そのため、天狗にもなっていたのである。


しかし、この遠征で和馬の心は完膚なきまでに叩きのめされることになることをまだ知らない・・・。




すいません、ネフィル皇国が舞台になるとか言っておきながら各国の話になってしまいました。


当初の予定では九十話ぐらいで完結する予定でしたが何故かまだ終わりません。どこで間違えたのやら・・・。


次回は明後日六時に更新します。

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