ガッポリ商会
「ここがウチのお店よ!」
「流石にデカイな・・・」
「カネーさん家のお店、凄いです・・・」
「ルクシア・ドーム何個分っすかね・・・」
カネーの案内で、王都の飲食店や魔導具店などが集まった店舗区画を訪れたロック達は、
カネーが指差す『ガッポリ商会』の店舗建物を見上げて驚きの声を上げた。
奴隷商の『タヌキノ商会』の3階建ての店舗も珍しかったが、
『ガッポリ商会』は2階建てなものの、敷地面積が他の店舗の3倍はあると見えた。
「さあ皆、お店に入ってくれるかしら、
1階は、一般の人向けの商品が陳列してあるから、
カレンさん達の服や下着なんかは、ここで購入する様ね、
冒険者向けの商品は2階に売ってるわよ、馬車は店の裏手になるから最後に回る様ね」
「なる程、俺とウィルは先に2階に上がっているから、
カレンは、カネーちゃんと一緒に皆の服なんかを買って来てくれるか?
あっ、それと購入した商品は魔導バックを1つ購入して良いから、
纏めて、その中に入れる様にな」
「ナゾ空間にポイっす!」
「ロック様、魔導バックは高級品と聞いた事がありますが、
宜しいのでしょうか?」
「あら、ウチには冒険者向けにリーズナブルな値段の、
魔導リュックや魔導ポーチも置いてるわよ」
「じゃあ、カレンとアンジェラさんにリュックで、
ファニーにはポーチを買えば良いな」
「そうっすね!」
「ありがとう御座います!ロック様」
「私が一緒に行って、お友達価格にして貰うわね、
会計は冒険者の装備と一括にして貰った方が良いわよね?」
「ああ、それでお願い出来るかな」
「しゃ~っす!」
「良いわよ、任せて!」
ロックとウィルは、カレンに任せた分の、買い物の案内をカネーに任せると、
階段を2階に上がって、冒険者向けのスペースを訪れた。
「カレン達の武器や防具なんかは、カレンに聞きながら選んだ方が良いだろうから、
俺達は旅に役立ちそうなもんでも探しているか・・・」
「了解っす!」
「やあ!どこかで聞いた事がある声が聞こえるかと思えば、
ロック君とウィル君じゃないか!」
「こんにちは、ゼニーオさん」
「ちゃ~っす!」
声の主は、カネーの兄で『ガッポリ商会』の副会長を務めるゼニーオだった。
「ああ、こんにちは、旅の最中は世話になったね、
カネーの姿が見えない様だけど、一緒じゃ無かったのかい?」
「カネーちゃんには、1階でカレンの買い物を手伝って頂いています。」
「お友達価格っす!」
「ああ、カレンさんとファニーちゃんの事情は、
昨夜、自宅でお聞きしたよ、彼女達も飛んだ災難だったね、
でも、こうして一緒に買い物に来たという事は、上手く行ったという事かな?」
「ええ、俺が彼女達を購入するという形で、けりが付きました。
購入した費用は、俺が貸したと言う事にして、
一緒に冒険者活動をしながら返済して貰う様になっています。」
「金利・手数料は当社負担っす!」
「そうか、どうやら彼女達に取っての最善となる形になった様だね、
彼女達が、ロック君達に出会えたのは、不幸中の幸いと言えるだろうな、
これも、女神フェルナの思し召しってやつかな?」
「そうかも知れませんね」
「ご縁があったっす!」
「あら、兄さん」
「こんにちは、ゼニーオさん」
そこに、1階での買い物を終えたカレンとカネーがやって来た。
「おお、カネー、
こんにちは、カレンさん、下での買い物は終わったのですか?」
「はい、カネーさんに、ご案内して頂きましたので早く終えられました。」
「それは良かった。
じゃあ、これからカレンさん達用に、冒険者としての装備を揃える様だろうから、
私は、これで失礼するとするかな、
ところでロック君、
ひと通りの買い物が終わった後に、少し時間が取れるかい?」
「はい、大丈夫ですけど・・・?」
「暇人28号っす!」
「父が、我が家の恩人である君達に会いたがっていてね、
カネー、ロック君達の買い物が済んだら、
皆さんを、会長室にご案内してくれるかい」
「分かったわ、兄さん」
「じゃあ、ロック君、ウィル君、カレンさん、
又、後でお会いしましょう」
「「はい」」
「了解っす!」
ゼニーオは、ロック達に声を掛けると、
店の中に目を配りながら1階へと降りて行った。
「ロック君達は、何か買ったの?」
「いや、ウィルと、何か旅に役立つ物があるかを見て廻ってたところで、
ゼニーオさんに声を掛けられたから、まだ何も買って無いよ」
「携帯用トイレは必需品っす!」
「あらそう、じゃあ何から見て廻る?」
「カレンが来たなら、まずは皆の武器や防具からかな」
「装備品が第一っす!」
「分かったわ、
武器や防具のコーナーはコッチよ」
ロック達は、カネーの案内で装備品のコーナーへと向かった。




