念願の・・・
「では私達も、そのオンセンというのに入れば魔力量が増えるのでしょうか?」
「ああ、毎日、魔力を使い切る様にしてから、
『ジゴクノカマ亭』の温泉に浸かる様にすれば増えると思うぞ、
どちらにしろカレン達も、俺達と同じ宿で寝泊りして貰う様になると思うから、
その効果の程は追々分かって来るだろ」
「きっと効果があるっす!」
「はい、分かりました。」
「よし!防護壁や仮設トイレの設置なんかも終わったから、
そろそろ、昼食の準備を始めるとするかな、
カレンには、このまま調理の方を手伝って貰うとして、
ウィルは、アンジェラさんとファニーを食卓の方に案内してくれるか?」
「はい、お手伝いさせて頂きます!」
「了解っす!」
ウィルは、ロックに返事を返すと、
馬車で待機をしていたアンジェラとファニーを呼びに行った。
「ロック様、私は何から、お手伝いすれば宜しいでしょうか?」
「ああ、料理の方は、あらかじめ調理済みのものを王都で購入して、
俺のアイテムボックスに入れてあるから、それを温めるだけで良いんだよ、
アイテムボックス内のものが冷めないとは言え、やっぱアツアツの方が美味しいからな」
「そうですね」
「じゃあ、カレンはコレを釜で温めてくれるか?」
ロックは、アイテムボックスから木製のボウルの様な形状をした
容器に入ったものを取り出すと、カレンに手渡した。
「ロ、ロック様、コレは初めて見る料理なんですが、
一体、何で出来ているのでしょうか・・・」
カレンは、ロックが手渡した容器の中を見ながら冷や汗を流している
「ああ、カレンはカレーを見るの初めてなのか、
その料理はカレーって言うんだけど、
隣のコウガ王国やマッスル王国で人気の料理なんだよ、
確かに見た目はアレみたいだけど、凄く美味しくて癖になる味なんだぜ、
前に、王都の店で食べられるって聞いた事があったから、
何とか見つけ出して、分けて貰ったんだよ」
「そうなんですか、見た事が無かったものでビックリしました。
そちらの、白いのは何なのでしょうか?」
「これはゴハンって言うんだけど、この上にカレーを掛けて食べるのさ」
「するとパンの様な主食と考えれば宜しいのですか?」
「ああ、ゴハンが主食だな、
オカズって歌があったが、あれも結局、最後は主食って言ってるからな」
「はい?」
「いや、こっちの事だから気にしなくて良いぞ」
「はぁ・・・
その、ゴハンというのは随分と柔らかそうに見えますが、
どの様にして調理してあるのでしょうか?」
「米と言う穀物を炊いているんだ」
「タクですか?」
「ああ、炊くじゃ分からないか、
簡単に言うと、少量の水で煮てから、余熱で蒸らす感じかな」
「ああ、おイモを蒸かす様な感じですね?」
「まあ、そんな感じだな」
ロックは、カレンに釜でカレーを温めて貰いながら、
ゴハンを、鍋を改造して造った簡易蒸し器で温めた。
「よ~し!カレーライスが温まったから昼飯にしようぜ」
「賛成っす!」
ロックが土魔法で造った食卓の上には、
アイテムボックスから出した蒸し鳥のサラダや、果実水のグラスが並んでいる
「何!?カレーライスと言えば、コウガ王国のサスケ陛下が復活させた
勇者イチロー様縁の料理では無いのか!?」
ロックが土魔法で造った椅子に座っている、アンジェラが驚きの声を上げた。
「アンジェラさんは、カレーを知ってるんですか!?」
同じ王都に暮らして居たアンジェラがカレーを知っていた事に、
カレンは驚いた様だ
「ああ、冒険者仲間の連中が話してるのを、ちょっと聞いた事があるんだが、
その昔、勇者イチロー様が開発をしようと夢見て、結局は断念した料理を、
コウガ王国のサスケ陛下が完成させて、
ザドス王国でも、王都の高級レストランで食べる事が出来る様になったと話してるのをな」
「ロック様、もしかして、このカレーライスって高いんですか・・・?」
「ああ、一皿3万ギルだったな」
「ボッタクリっす!」
「「「一皿3万ギル!?」」」
「俺は、例え一皿10万ギルでも購入した事だろう!」
「金に糸目は付けないっす!」
「何で、それ程までして食べたかったのでしょうか?」
「そうだな・・・
俺に取ってのカレーライスは、魂に深く刻み込まれた
まさしくソウルフード的なものと考えて貰えば良いかな」
「ロック先輩、カッコイイっす!」
「あれ?でも、サスケ陛下が復活させるまでは幻の料理だったんですよね?」
「あっ!え~と・・・ああ、
前に村に来た行商のオジさんに聞いて、絶対に食べようと思っていたんだよ」
「困った時のオジさん頼みっす!」
「ああ、そういう訳だったんですね」
(相変わらず行商のオジさんは良い仕事をするぜ・・・)
「まあ、そういう訳で、
俺が、どうしても食べたくて買ってきた料理だから、
皆も値段なんか気にせずに食べてくれよな」
「ご相伴に与るっす!」
「ロックが、折角こう言ってくれるんだから、
私達も遠慮なんかせずに頂くとしようぜ」
「「はい!頂きますロック様」」
「おう!どうぞ召し上がれ」
「いだぁ~っす!」




