第12話 魔力を教える
今日は京都へやってきた!
俺は例の投稿者に会いに来た。
観光とかは後にして、とりあえず合流するか。
確かここら辺だけど...
辺りを見渡すと1人の女性がベンチへ座っていた。
「なあチビ、あの人だと思うか?」
「我に聞かれても困る。主が聞きに行けばよかろう。」
相変わらずの口の聞き方だ。
仕方ない。行くしかないか。
「あの、すみません。もしかして匿名で変な土地を見つけたって投稿をした...」
「あ、そうです。私です。初めまして。」
「こちらこそ。」
お互いに人見知りなのか、凄く気まずい。
とにかく、彼女にバレないように魔力を身体に纏わせないと。
「あの、おまじないがあるんですけど試してもいいですか?」
「え、あ、はい。大丈夫です。」
俺は彼女の手をとり、自分の魔力を纏わせた。
千火と契約したおかげで魔力が増えているのが分かる。
他人に試すのは始めてだったが、上手くいった。
「もう大丈夫です。では、早速向かっていいですか?」
「は、はい。」
俺と千火と彼女は例の妙な土地という場所に向かうことにした。
そこへ着いた俺は小さな声で千火に話しかけた。
「なあ、これは水か?」
「そうみたいじゃの。」
俺は彼女の方へ身体を向き直した。
「ここですね。ちなみに今は変な感じってしますか?」
「いえ、何も感じなくなりました。今までは吸われるような感覚があったんですけどおまじないが効いたんですかね?」
「なんて呼んだらいいのか分からないので匿名さんと呼ばせてもらいます。今回、お呼びいただきありがとうございます。なにかお礼をしたいのですが、どうでしょう?」
「いえ、こちらこそありがとうございます。それでなにか分かりましたか?」
俺は迷った。本当のことを言うか嘘をつくか。
「実を言うと私には魔力が見えるんです。」
匿名さんは?の顔をしていた。
まあ、実践したほうが早い。
俺は彼女の目の前で手のひらに小さな炎を出した。
「え!ほんとに!」
「はい。匿名さんはその魔力に惹かれて取りこまれそうになっていたんです。元々魔力に対して感受性が高かったんですかね?もし今後も見つけたら連絡お願いしてもいいですか?」
「では、今回のお礼ということにしておきましょう。」
俺と匿名さんはその場で別れた。
ホントのことは言えなかった。封印石のことは言わなくて正解だった。俺の力が知られる可能性があったからな。
「よし、チビ。封印石を入れる袋は?」
「扱いが雑じゃのう。ほれ。」
以前見つけた封印石は誰もいなかったから大丈夫だったが、ただの袋では周囲の人間に害が及ぶ可能性があると千火から聞いた。
「俺の魔力を込めた袋だ。持ち帰って魔力を補充しないとな。」
そして俺は封印石を袋に入れた。
さっきから落ち着きのない千火を見て仕方ないなと思った。
「よし、観光に行くぞチビ!」
「やっとじゃ!我についてこい!下調べはすんでおるぞ!」
やれやれ、仕方ないから付き合ってやるよ。
こうして俺と千火は京都を満足いくまで観光した。




