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初到江州
初到江州
潯陽欲到思無窮 庾亮楼南溢口東
樹木凋疏山雨後 人家底湿水煙中
菰蔣餧馬行無力 蘆荻編房臥有風
遥見朱輪来郭出 相迎労働使君公
江州に到着したばかり。
潯陽が近づいてきた。
様々な想いが果てしなく胸にあふれている。
その地は、庾亮楼の南、溢口東。
山に降っていた雨がやみ、すでに葉が落ちた木が少しだけ並んでいる。
馬の餌は真菰、馬の口には合わないのか、足取りが重い。
アシ葺きの屋根の家が見えるけれど、あれでは寝ていても風が吹き込むだろう。
遠くから、城郭を出る朱塗りの車が向かってくるのが見える。
おそらく、わざわざご苦労にも、お出迎えの太守様なのだと思う。
※初到:到着直後
※潯陽:江州の州治。現在の江西省九江市。
※溢口:長江の入江、船着き場
※凋疏:枯れてまばら
※菰蔣:真菰などの水辺の草。
※蘆荻:アシとオギ
※労働:世話をかける。
※使君公:州刺史に対する敬称
○元和十年(815)、江州到着直後の作。
○見知らぬ異郷の地に対して、どことなく落胆の思いが文中に見られる。
○司馬という政治犯の肩書で左遷された自分に対して、その地の長官が城を出てまでして、出迎えしてくれたことに、感謝の意を述べている。




