もえの教育
「どうして、振られるのかなぁ」
ランチを食べながら美桜はもえにつぶやく。
「好きだったの?」
「いい人かな?って思った程度。」
「その程度だったら、別に終わってもいいじゃん。」
「でもね、付き合うまでは、一生懸命に口説いて来るのに、付き合っちゃうと、距離が空いていくんだよね。私に問題があるのかなぁ。」
「付き合って、相手を好きって勘違いして、一生懸命になる方が無駄だよ。相手に魅力がなかったってこと。で、相手もそこまで、美桜を好きじゃなかったってこと、執着したら、次のチャンス逃すよ。」
「努力しなくても人に好きになってもらえるの?」
「本当の相手なら、無理しなくてもその人のために動きたくなるんじゃない?本当の相手に出会うまでは、無理しないことだね。」
「そんな人に出会える気しないな。もえは寂しくない?」
「美桜と夢結がいるから。」
「私が結婚したら寂しくなるね。」
「誰かといて寂しい思いするより、1人で寂しい方がマシ。結婚だけが幸せになる手段じゃないし。」
「わたしは、誰かに幸せにしてもらいたいな。もえの幸せって何?」
「誰にも邪魔されず、自分らしく生きること。」
「もえは、人のために見返り求めずに何かしたいってこと夢結や私以外に思ったことないの?」
「まだ、ないかな。」
「私と一緒。」
美桜は嬉しそうに言う。
「まだまだ、男に愛されるのは先だね。」
無理に人を好きになろうとしない美桜にもえは、嬉しそうに呟く。




