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M・C・O 植物好きの道草集め  作者: 焦げたきなこ
第3章 村の宴会
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閑話 事後処理は確認

 開発室のほぼ全員がモルトのエルダートレント戦を見て絶叫を上げた翌日。若干疲れた顔をしながらも、開発室の室長は会社に出社してきていた。

「おーっす、お疲れさん」

「おはようございまーす」

「どうもー!」


 室長からのあいさつに各々が答えていく。まだ始業開始には時間があるし、荷物を置きつつ缶コーヒーでも買いに行くとするか…稀にデスマーチが発生したりはするが、仕事のことは基本的に時間内でやるべきって考えだからありがたいわ。昔に入った会社は30分前からの出社は当たり前でサビ残上等だったからなぁ……見事に俺が抜けた後に労基に訴えられて潰れたそうだけど、ざあまみろってんだ!

「っと、余計なことを思い出しちまった」

「どうしたんです?」

「あー…あれだ。前に話した漆黒企業の話だよ」

「確か手当は出ないし、タイムカードの打刻偽装が横行していたんですっけ」

「おう、なんなら休日出勤してもその給料出なかったからな」

「あまりにも黒いですよ…でも何でそんなの思い出したんですか」

「いやぁ、色々と考えさせられたっつーか…昨日のアレで色々と悩んでてよ」


 まさか妖精に自分を持ち上げさせて飛ぶとは思っていなかったぜ…普通は筋力不足で出来ないんだが、あの村の付与術師は親が特殊なおかげで意外と数値がぶっ飛んでいるからな。

「アレはビックリしましたよね。最終的に頑強不足で突き刺さっていましたけど」

「それでもあいつ自身が頑丈だから耐えきれていたのが驚きだわ」

「称号も随分と獲得したみたいですし…どうなるんですかねぇ」

「そこら辺はこの後の話次第だ。ほれ、微糖でよかったよな?」

「お、ありがとうございます!」


 お礼を言いながら開発室の中に戻っていく部下を眺めながら、本当にどうなるのかと思いをはせる……おっと、今はそれよりもコーヒーを買わんと。

「……んん?おでんの大根味ドリンクだぁ?」

 しかも何でか知らんけど冷たいのと熱いの両方で売ってやがる――――誰が買うんだよこんなゲテモノドリンク。




「さて、時間になったし今日までの状況確認をするぞ。部長は会議を終えたらこっちに来るそうだ」

「了解です」

「はーい」

「その前に室長…それ買ったんですね」

「おう、旨くねぇから買うんじゃないぞ!」

「見えてる地雷ですし買いませんよ!」

 熱い方が出汁が効いてんだろうしいいだろうと思ったんだが、香辛料として入っているからしが目と鼻を襲ってきて仕方がない。しかも大根の甘みやらを再現しようとしたのか砂糖やらを追加しているんで余計にコレジャナイ感を促進させていやがる……マジで誰がゴーサイン出したんだよこれ。


「取り敢えずこの物体のことは置いておくとして、あのレイドボス討伐の反響はどうなっている?」

「それなりの騒ぎにはなっていますけど、意外と落ち着いてはいますね」

「他のエリアボス討伐などに流された形ですけど」

「そんでも問題になっていないのなら十分だ。次にあの時の挙動なんだが…それはもう少し検証が掛かりそうか」

「今しがたシミュレーションをしていますけど、異常数値等は出ていないのが現状です」

「行けそうって思ったんでしょうけど、ぶっつけ本番でやるとは思いませんでしたねー」

「逆に称号のアイテム分配がおかしくなっているのが先に分かって幸いっす」

「何?」

 ゴブリンの時は問題なかった筈なんだが?…ああ、エリアボス討伐の称号と行動称号やらの重複で処理が変になったのか。確かに発生させたプレイヤーが一人だけだったから処理も楽だわな。そう考えると今直せたのは悪くない……が、討伐が早すぎんだよ。


「そういえばソロ討伐の称号は出ていなかったんですが、それもバグっすかね?」

「いえ、あれは正常な挙動ですよ。現地の者も一切参加しない本当に1人の状態で討伐をするのが条件なのでね…テイムモンスターなどは例外ですが」

「部長」

 いつの間にか開発室の中に入ってきていた部長が質問に答えた。レイドボスのソロ討伐ってかなり難易度高めにしているんで、これから先達成されるかわからんのよ。代わりにと言っては何だが報酬もそれなりのを準備しているが……んで部長さんよ。


「あんたもコレ買ったのかよ」

「ええ、何とも言えない味がしますね」

 苦笑しながらも、部長はおでんドリンクを一気に飲み上げた…冷たい方が良かったかもなぁ。

ゲテモノドリンクは取り敢えずで買ってみて飲む派の人間です…たまーに美味しいのがあります。

次回からは本編に戻ります。


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