表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒い桜~The black cherry blossom ~  作者: 佐久間五十六


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

231/239

人の上に立つ者として

 いつまでも新人ではないし、いつまでも部下ではない。組織に属する以上は、大なり小なり責任を負わなければならない立場になっていく。

 物語の最終盤は、人の上に立つ者として、必要な要素をクローズアップして行きたい。民間企業の役員と、自衛隊幹部の最も大きい違いは、何よりも人の命を預かるか預からないかと言う点にある。確かに民間企業でも社員の生活を守るのは、役員だ。だが命の補償まではしてくれない。

 ところが、自衛隊幹部は、部下を守る以上に日本国民の生命・財産を守る事が主任務になる。戦闘行為による直接的命の危険(ライフクライシス)にも、配慮しなくてはならない。そう考えると民間企業の命を預かると言うのは、本当の意味では命を預かっている事にならないのかも知れない。命を預かると言う事は、自衛官ならば避けては通れないテーマであると共に、どんな状況でもこれはつきまとうテーマであるとも言える。

 部下や上官が死ぬ事も考慮すれば、精神的負担も大きい。実際に仲間が命を落とすような事になれば、もっと平常心ではいられなくなる。大切な事は、何が起きても不動心でいられるかという事だろう。冷静かつ正確な状況判断能力が必要になってくる。

 勿論、きちんとその後で悲しみを乗り越える作業をする必要はある。部下を守れなかった自分を後悔する事だってあるかもしれない。酷な言い方かもしれないが、それは幹部自衛官の登竜門である。最も今の戦争が無い世の中には発生する事は無いだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ