第一話
「ん…眩し」
窓から優しい日の光が差し込んでくる中で私は目を覚ました。
あれ、なにかおかしい。近くにある時計を見る。朝の5時?今は冬なのになんでこんな暖かいんだ?周りを見渡すとここが私の部屋ではないことに気がついた。
「なんでこんなとこにいるんだ?」
昨日は仲のいい同僚と熱海まで行って飲んで…
告られたんだっけ。
「一生独身のつもりなんでごめんな」
たしかそう言ったはず
その後は…
「…刺されたんだ」
私は思わず身震いした。
腹部を刺されてうずくまるように倒れた気がする。
あれ、てことはお亡くなった?まだピッチピチ…ではないがこの先長い28だったのに。せめて某架空のボーカロイドさんと同い年まで生きたかったな。
いや、生きてるな。呼吸もしてるし、こんな木造の家の一室ってとこが死後の世界には見えないし。
とりあえずここがどこなのか調べたいけど今怪我してるよな?腹部を見ると、何事もなかったように傷一つない。触っても痛くない。
どうなってるんだ?
もしかして、転生とか?異世界転生とかよく読んだんだな。もし異世界なら魔法使えるかも。まあ、まずは自分がどうなってるか確認だよな。違ってたら恥ずいし。
部屋にあった姿見を見る。黒が入った緑の髪に髪より濃い緑のジト目。そして女と見間違えるような体格。
あれ、ここ…ゲームの世界か?
無限のルートがあると言われる恋愛ゲーム『ロランス』
そこでは操作するアバターを輪郭、髪、目、アクセサリーに至るまで変えるでき、相手との会話で単語ひとつひとつを選べることから、ルートがとてつもなく多く、登場から10年にも関わらず、まだ全ルートが判明していないゲームである。しかもVRに対応していて、ゲーム友達とよくプレイしてたっけ。
そこで私がつくったアバター、ラズ・イナリーと見た目が全く同じだった。
設定補足です
ラズ・イナリー(海野 海李)
2人のゲーム友達から連想した言葉の名前
アバターは、生前のラズの体格と、自分より背が低いほうが勝った気分になれて嬉しいというしょうもない理由と、自分の好きな色でつくられた。
名前 ラズ・イナリー
性別 男
身長 149.6
体重 秘密
レベル 999




