7 問題は解決しなくてもいい、解消してくれれば、それだけで過ごしやすくなる
「しっかし……」
目の前で怪物が探索者に襲いかかっていく。
今回やってきたのは昆虫型のものたち。
飛びかかり、食いつき、探索者を貪っていく。
身につけてる防具のおかげでしばらくはもつ。
しかし、それも強烈な顎の一噛ですぐに引きちぎられる。
金属鎧でもだ。
支援魔術の強化のおかげである。
探索者達は生きたまま貪られていった。
同じような死に方はしたくないと思わせるむごさがある。
それが終わるまでまって、支援魔術使いの転生者は強化を解除した。
虫型の怪物が本来の能力になっていく。
続いて低下・弱体化を施していく。
自分には強化をかけて。
怪物を残しておくわけにもいかないので、さっさと処分していく。
こうしてふざけた探索者が消えて、界隈がほんの少し浄化された。
物事を正しく評価出来ないものは、どこかで何かしらの問題を起こす。
そういう人間が減っていく事で、探索者界隈も少しは良いものになっていく。
実際、転生者への悪評はだんだんと消えていく。
喋ってまわる奴が消えるから当然だろう。
そんな過ごしやすい空間を少しずつひろげながら、転生者は今日も迷宮に挑む。
面倒くさいので同行者はつけない。
下手にあれこれ文句を言われたらたまったものではない。
さっさとそういう奴等は消していくに限る。
そうしないと延々と嘘を流され続けるのだ。
評判が全てといえるところがある。
事実がどうであれ、そう言われてるというだけで態度や待遇がかわる。
だから評判の悪さを放置するわけにはいかない。
その発生源はさっさと消すに限る。
そうして自分を守りながら、転生者は迷宮に挑む。
頼りになる支援魔術を使いながら。
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