冒険者ですが何か?
プロローグ
その日の……朝。
世界中は静寂に包まれていたと言う。突如として起こった異変、
それは神々の怒りに触れた。古代の民が冥界に落とされた中央大陸と供に。神話すら残されぬ禁忌であった、
それがいかな手段を用いてか冥界と呼ばれる。死者が住まう世界から抜け出して来たのだ、
━━今一度……、現世に現れた。デスホールを抜けて……。
その日━━世界各地、各国では、次々と異変が報じられる。
各国は魔物の氾濫を前に。民を守るため奔走していた。
僅か一月……の間で、人の営みは変わり果て。様々な事が起こった。
━━南大陸。
軍国ローレンの首都を含めた。国内外の多くの都市や村が、
謎の怪物に襲われ。軍国の軍勢の多くが壊滅させられた。
━━そんな混乱をもたらせる報せは日常茶飯事となっていく、
あくる日には。東大陸からもたらさされた報せに、多くの者が混乱を期した。六将ナタクの真実であろうか……、
この頃になると魔王ピアンザのことも噂されるようになったのは、ナタクの葬儀が神国ラトワニアにて、しめやかに行われたからであった……、
━━その数日前。
同盟国ファレイナ公国に救援に赴いていた。
土竜騎士団長ボルド・ホウリーから、ある重大な事件の話がもたらされた。
━━ことの起こりは、隣国ローレンのバローナ将軍から、救援を求められた事から始まった……、
ファレイナ公国ミザイナ女王は、快諾したと言う。
━━それと言うのも……。
地下迷宮から突如現れた。はぐれワームの群は、非常に獰猛で、多くの民が犠牲になったことを知ったからだ。
━━━しかし……。
ファレイナ公国とて、軍国ローレンとの間では、つい一年前まで国境を争う戦が行われていた。
だが……前国王の崩御。ミザイナの父であり。パライラ騎士団長アルタイトが、戦争中に身体を損なう怪我を負って戦線離脱。なし崩し的に。停戦と相成った、
その事については………、ミザイナ女王にとって複雑な心境であった。
……異変が報じられる最中。
同盟国の聖アレイク王国には、念のためと……。
救援を求めてたのも、此度ら項をそうしたようだった。
ファレイナ公国に救援に来たのは、計らずも地下迷宮で。数多のはぐれワームを狩って来た実績のある。土竜騎士が小隊を率いて、救援に来ていたのだ。女王ミザイナは、天命すら感じた筈である。
バローナ将軍の頼みを、ミザイナは土竜騎士で、学友だった。土竜騎士団長ボルド・ホウリーに相談したのは自然の成り行きであった。ボルトは願いを快諾して。直ちにはぐれワーム討伐に赴いた。
移動とはぐれから取れる油と体内にある魔石、胃袋に残った稀少な金属、宝石を採取して残りは燃やした。片付けに多少の時間は掛かったが、軍国ローレンの首都までは、なんとか死者こそ出さずに無事にたどり着くことが出来た。
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最初ボルト達も討伐任務に赴いては、軍国ローレンの国境の街にて、準備こそ苦労したが、準備さえなんとかなれば、はぐれを狩ること等さほど難しくなかったのだ。
それ故ボルト達が援軍として軍国に入ってから。二月とせずに、国内に逃げたはぐれワームの殆ど。狩ることが出来たのだったが……。
新たに併設されたとは言え。土竜騎士団長ボルト・ホウリーの地位は、騎士爵位と同等の準貴族にある。そうなると色々と気苦労もあった。
その一つが、相手が小国とは言え、軍国軍師で、それが宮廷魔法使いであることだ。
始めて聞いたとき、ボルトは問題の大きさに頭痛を。ある意味アレイク王国に重要な案件をもたらせたのは察せれるだろうか………。
やはり長く南大陸で生活を続けてくと。問題が浮き彫りになっていった、そもそも東大陸には無い、魔導師の塔と言うギルドの存在であった、
そもそもの話………、
貴族並みに権力を持っている者が、王公貴族の他にもいるとしたら?、それが塔の魔法使いの中でも一握りの。議員と呼ばれる。上級魔法使い達であったら?。
非常に扱いがたく。貴族よりも質が悪いものが多く、ボルトをして、頭を抱えることになった。
━━国とは別に。政治的にも多大なる影響力を持った。権力がある塔の魔法使い。南大陸にある国々にとっては普通のことなのだろうが、
外から見ると歪な、多大な問題を抱えているように見えたのだ。
それ故か……、
魔導師の塔と言う存在は、歴史的に見ても重要な存在であるようだった、ボルトにとっては悩ましい限りで、せっかく手に入れたはぐれの素材も安く買い叩かれること。冒険者としては許せない話だった。
しかし……塔のギルドにとっては、他の大陸からわざわざ金を落としてくれる冒険者は、実に都合が良かった。また時期も良かった、言い訳が沢山あったから。例え相手が他国の軍隊でもやりようはあった。
塔のギルド員にとって、今がどうであろうと(・・・・・)
自分達の懐さえ満たしてくれれば、それでいいのだと知った。
やはり歴史ある。古くから自治体であったため。塔の魔法使い達は気位が高く、融通が効かない存在だった。ある意味ギルドと呼ばれているが、その実小国と同等の力を持っていた。
一応の自治区と国境の街で説明され。ギルドでもそう明記された書類を見せられては、渋々納得するしかなかった、ボルト達が国境の街まで来たのには、幾つか理由があった。他国の情報は流れてきていたが、魔法使いギルド、塔からの情報がないことから、ミザイナ女王よりついでに調べてくれないかと頼まれたからだ。
やはり気になるのは塔がダンジョンであること、なぜだか今のところ問題が起きていないのか、ミザイナ女王は気にしてるようだった。
ボルトは知らなかったが、塔の外街以外にも、塔の中には、大国に匹敵する大きな街があると言う、
こうした魔法使いギルドの自治区とは言うが、実際の処、ボルトと身に染みたように。商業都市的な側面がより強くあった。大国華の国ダナイからも。ダンジョンで手に入る魔石、マジックアイテムを手にいれようと商人が集まっていた。
あまり知られていないが、魔導師と魔法使いとは魔法の系統が違うと言われていた。
魔法使いとは、触媒を用いる魔法が多く、有名な処で、儀式魔法だろうか、
他の大陸での魔法とは、魔力を用いる物と考えられていた。そこが魔法使いと魔導師の違いだろう。
さて件の塔のギルドとも呼ばれている。この塔の意味とはダンジョンのことを指していた。
そもそもの話、南大陸各国に在籍している。今の各国にいる宮廷魔法使い達だが、必ず塔にて上級魔法使いのメダリオン。下位議員の資格を有してなければならない。と義務づけされていることがあげられている、
他の大陸の魔導師とは違い。魔法使いのは怪しげな儀式と触発を用いることから、見よう見まねのモグリが多く、偽物ばかりが横行していた時代があった。その為に厳格な法が決められていた、
しかし━━始まりこそ、法に守られ高潔な魔法使いが多かったのだ………、
しかし魔法使いが、権力を持つようになると、状況が一変する━━。
━━やがて塔の中でも。地位に依存していく上級魔法使い、即ち議員が増え始めた、
平和な時代が長く続いたことで。上級魔法使いになることは、貴族にとってステータスになっていった…………、
人間とは、金と権力を持つと、欲望に溺れやすく、更なる欲望を抱きやすくなった。
そうなってくると自然に欲深い塔の上級魔法使いが増える、
貴族のように腐敗して、増長しやすかったのだ。
━━そんなある日のこと。
突然と塔の一部が崩壊すると言う事件が起こった………、
魔法使い達にとって寝耳に水だっただろう。国境の街にまで、轟音が聞こえてきた程で、ボルト達は思わず顔を見合わせていた。
「いったい何事だ……」
━━数日後、
デーアは急使の伝令を受けとる。
「デーア師!、魔導師の塔が、塔が崩れ落ちたと伝令が参りました」
慌てたのは若き魔法使い達であった、デーアは素早く魔法使いギルドに情報を集めるよう依頼した。一方でミザイナ女王にも急ぎ報せていた。
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「ボルト団長!、なんかやばそうなの来ますぜ」
運が良かったのか、悪かったのか……、
ボルト達が、国境の街まで来ていたのだ、情報を集めるため物見を出していたしギルドにも依頼をだしていた。
軍国にも魔法使いが在籍していた。情報は直ぐに集まった。
「これからどうするか……」
副官と二人は顔を見合わせていた。
━━その頃……、
千年もの長き時を、意思もなく。ただ水槽の揺りかごに入れられていた。三体の怪物は………、
塔の地下にあった施設を。生まれ落ちたことで刷り込まれた。破壊的意識のまま破壊を続ける、
100階層はあった塔のダンジョンから外に出ていた、
━そして怪物達は、塔の街から軍国ローレンの首都を目指して、活動を再開していた
。
━━ボルト・ホウリー達は、冒険者としての経験から。嫌な予感を覚えていた。
「直ちに荷を捨て、退却する!?」
「なんと退却ですと?」
「そうだ、俺の冒険者としての危機感が警鐘をならしてやがる。やばそうな予感が、ビンビンだなって感じだ」
「おっとそいつはやばそうですな」
「多分だが、はぐれワームなんて問題ならねえのが現れたと思え」
「……承知しました」
歴戦の冒険者の直感に従い、国境の街から逃げ出したボルト達だが……
、聞いた話によると。
逃げる馬車の荷台から魔法使い達が見たのは……、
城と見まごう巨大な黒竜であったとか、塔の外にあった街を破壊しながら時に。爆発するブレスを放ち。キノコ雲を作り出していたと言う。
黒竜は、何故か物凄いスピードで、ボルト達の方に飛んできたかと思えば……、ボルト達を無視して、飛び去って行った。
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黒竜は、真っ直ぐ軍国ローレンに飛んで行き、二日後には首都に降り立った。
禍々しい気配を放つ黒竜は、血を思わせる赤い目を細めると。
━━古い城に向かって、ブレスを吐きだした。
一撃で、元ダーレン城が、融解する凄まじい熱量のブレスであった。
何故か、その黒竜の背には、美しいブロンドの女神。
道化。
の二体が、明らかに通常の大きさではあり得ない重量と、それぞれが巨大で……、禍々しい力と、悪意を感じさせた。
ただならぬ雰囲気を感じたボルト・ホウリーは、魔法使い達に命じて。直ちに本国とファレイナ公国ミザイナ女王に、このことを知らせた………。




