奇跡の伝承
━━それは突然だった。
大地には蠢く闇。
人の正常なる営みは失われて、久しくない変化をもたらされていた。
元リドラニア城があった場所に。巨大な穴が開いていた、
闇の広がる空は、生きとし生けるもの全てを拒否するが如く。陰鬱な怨念が集まり瘴気と化し始めていた。
闇はゆっくりと押し潰すように、瘴気を振り撒いていき。
その上空にある暗雲が……、
突如として切り裂かれた。まるでそこだけ切り取ったかのように。穴を開けていて、一筋の光が貫いた。
不快に思う魔物達にまるで狙いをつけるがように、
太陽が顔を出し始めたのだと分かる……、
そして━━太陽は、神々しく輝き始める。
まるで━━光を膨張させるかのように、徐々に熱を集めて行き、闇を押しつつみ消し去るかのように、光は広がり続けようとして行くと……、
━━ある瞬間時が止まったように明滅を始めていた。
ブオン。高い音が鳴り響き瞬く間に。分厚い瘴気の雲を蒸発させていく━━。
凄まじい高熱を発する、膨大な光が、一条の光の柱とかして大地に降り注いだ。
誰しも。あまりの眩しさに、手で顔を庇いながら━━━。
聖なる光の柱が、大地を焼く様を見ていた。聖職者は後に語る。
巨大な鉄槌を落とす神の姿を見たと━━━。
━━また遥か西大陸からも光の閃光は見えたと言われた。
神の奇跡は━━。
その日━━神の奇跡が降り立ち、広大な大地を焦土と化したのだ。
━━あまりに凄まじい神の奇跡を目にして、誰しも言葉を失っていた。
『聖王の剣』の力に、守られしナタクの目には、
しかと見えていた━━。
今は力を失いし太陽神アセードラの残しが、巨大な鉄槌を放つ幻影の姿を━━。
「始まる。ついに始まるのだ……、赤の民の復讐が……」
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━━デスホール上空、
分厚い暗黒色の球体に包まれ。浮かぶ巨大な大陸こそ━━、
━━遥か昔。神々によって冥界に落とされし。汚れた大陸である。その名を中央大陸と呼ばれていた、
アビス界の魔気を纏いて、再び現世に戻って来た中央大陸から、世界に向けて放つようにアビス界の汚れた大気を纏わせていた。その為正常なる大気を汚染していた、
中央大陸に生まれし生き物は全て、神々を恨んでいた。また安寧と生きる人間に対して強い妬みを、アビスで生まれた生き物は抱く。いや殺そうとするだろう、例え死んでいたとしても怨念となってまでして、世界に仇なす呪いとなり……、人々を長く苦しめる毒となることをまだ知らない。
闇は等しく世界中に広がっていった………、
━━神代の時代。
赤の民は栄華を極め。人々は誇った、
中央大陸には、神々の都と呼ばれる。荘厳な赤の民の都があった………。
古代の民とは……、神々が最初に創った自らの分身と言われていた。
祖神と呼ばれる四柱の神々。
太陽神アセードラは最初に、赤の民を造った。
次に兄神蒼神セイラーンは、黒の民を造った。
その次に。弟神緑神ロレンブラは、緑の民を造った。
最後に。伯父神海神プラトーンは、白の民を造った。
━━古代の民には、それぞれ役割が与えられたと言う。
神々の長であった、太陽神アセードラは、赤の民に。この世界の統治を命じた。
━━赤の民の王は、世界を統治するため。中央大陸に巨大な都市を造りあげて。
四つの民は、神々の命を果たすため動き始めた。
やがて白の民は、新たに生まれた命を大陸全土に放っていた。神々に与えられた彼等の命は、新たな命の生態と管理であった。やがて自分たちに似せた人間を労働力として、他の大陸。海底、空に都市を建設した。
━━始まりの100年。
━━古代の民にとっても長き時である、神々とは違い。短い時しかない人間は増えていた、その数は古代の民の予想を越えていた、そこで間引きの必要性と脆弱な人間の為、モンスターと家畜を世界に放った。
当初は戸惑いながらも、古代の民に従う人間は道具を使って、少しづつ数を減らしたり増えたりしながら一応の安定を見せた。
だが……、人間は古代の民に比べて数が多いことに不安を覚えるも。人間に、4つの大陸の統治を任せた━━。
━━更に。200年が過ぎた頃か、
白の民が作り始めていた、空の研究所、海中都市が完成して、多くの白の民は、海中都市に移り住むことになった。
明くる日。
神々の信託が降りた。
人間の管理と、世界の管理の為の信託である。
恐らく神々にとっても世界の創造はあくまでも試しであった。白の民にとっても自分達の研究が目的であろうな……。白の民とはそのような存在であった。
海中都市からならば、白の民にとっても新たに海に関する生命を産み出していった。されば研究の一環として、産み出した生物の生態と寿命。生命のいく末を見る事が目的である。
━━白の民が海中都市に移り住んでから更に500年が過ぎた。
黒の民は西大陸に移り住んで、国を起こした。
━━最後まで中央大陸にいた緑の民は、狂喜の女神ルグワイトと供に人間の国に隠れ住み。その多様な力で人間からは、精霊の写し身として、崇められていった。
━━そして赤の民は、統治者として、
更に1000年の時を過ごした。
赤の王は優れた統治者であった。
神々からも絶大な信頼を与えられた。それ故に神々に示す為に。新たな都を築かんとした。
━━300年掛けて……。
巨大な城を建造した。
そして赤の民は神々の神殿に人間を詣でさせる事にした。
名目は数年に一度。人間のリーダー達を招き。赤の王に謁見と言う名の報告会を行なわらせる事にした。
赤の民とは生まれつき魔力が高く。強力な魔法使いであった、種族としては生まれた瞬間から、彼等に階級が定められていた。
━━更に。数百年の歳月が過ぎ去る………、
当初は従順であった人間だったが、この300年の月日から、変質し始めていた……、
まるで無垢な魂に歪な自我が生まれたかのようであった、
そうとは知らず白の民は、人間を新たな名前で呼ぶようになる。
人間の荒廃は目にあまる。人間は勝手に国を作り出しては、小さな集落同士、村同士、町同士、
やがて………国同士で、争うようになっていった……、
苦悩した赤の民の王は、中央大陸に、再び人間のリーダー達を呼び出した。
だが……、
あろうことか逆らい、赤の民を襲っって、多くの赤の民を殺してしまった。
このような性質には、さしもの赤の王とて、嫌気がさした、だから人間に対して罰を与えるべく、天変地異を引き起こした、
神に等しい古代の民には、神々の代行者として、神々の奇跡を起こす力が与えられていたのだ。
多くの人間を減らした……、
そう……、この時から。
赤の民は、狂いだしたのやもしれない、一度の破壊活動が、引き金となり………、
少しでも逆らう人間を、
最早、躊躇いなく殺すようになっていった……、
━━━歪みは、意見を述べる。白の民をも嫌悪した。
赤の民は増長した、あろうことか禁を犯した、
━━白の民の女王を、人間に殺させたのである。騒然とした白の民は、黒の民に助けを求めた、黒の民の王は、魔王と呼ばれた知恵者であり、
悩んだ魔王だったが、現世に降りていた狂喜の女神ルグワイトの血を受け継いでいた。
緑の民の力……、神との交信能力を使い。
深い眠りについてた神々に、伺いをたてることにした。
そして……、我が子と言える。白の女王を、殺された海王神プラトーンは怒り。中央大陸を、地下に落とした、これにより中央大陸は失われてしまい、
世界に巨大な穴を残すのみとなった。
だがいかに自分が、作り出してた赤の民が、悪かったとしても、太陽神アセードラは、海王神プラトーンを恨み、怨差の言葉が、地に、落ちた、
━━太陽神の怨差に、闇が生まれた。
誰にも気付かれず。少しずつ中央大陸に、広がっていった。
━━赤の民は、神々の仕打ちを怨み、地下に、迷宮を造り出していく、
広大な空間を築いた。さらに力ある土竜を作り出して、いつしか裏切った、他の古代の民を殺すために、力を蓄えることにしたのだ。
ある時。魔物と呼ばれるモンスターとはまた別の。邪悪な生物を生み出して、世界中に放った。
知ある人形の魔物達によって、世界は混乱した。
赤の民と、魔物の軍勢に、恐怖したのだ。
再び。眠りから覚めた神々は怒りを覚えたが、蒼神セイラーンが二柱の仲を取り持ち、どうにか赤の民の暴走を諌めるように進言した。
やがて……太陽神アセードラは、自分の過ちを認めた。
海王神プラトーンに、許しをこうて、二柱の神は、手を取ると新たなる神が生まれた……、
一度は消えていた。幼い狂喜の女神ルグワイトの笑みに、驚く蒼神セイラーンは二柱の神の上に、手を置いた、
すると今度は新しい神が生まれた。大地の女神アレであった。
それを見ていた緑神ロレンブラが、追従して三柱の神の上に手を置くと、双子の女神が現れた、泉と森の女神が生まれたのだ、
━━八柱の神々は、力を合わせ、中央大陸を、新しく生まれた闇に落とした。
そして……、闇を閉じた、
━━今から420年前……。
悠久の時。神々ですら、赤の民のことを忘れ去っていた。
大地の鳴動……、感じたこともない。闇の力、中央大陸のあった大穴から、吹き出した世界は、闇に覆われる。
そして現れたのが、死者の神アレビス、闇の女神カーレルが現世に現臨してしまう。
世界に戻った赤の民だが、変わり果てた姿であった、魔物から半神に近い存在である。魔神を引き連れていた。
現れた、神々は戦き、供に戦うことを人間や古代の民に命じた。
闇の軍勢と。神々の軍勢は、大陸全土にて、戦いを始めた。
戦いは激しく、厳しいものとなり多くの命を失うが、新たな神が生まれ炎、風、月、光の神々を参戦させた。
━━壮大なる。神々の戦が続き、多くの血が流れた、中には神々ですら滅んだのだ━━、
━━苦悩した太陽神アセードラは、三柱の始まりの神々と共に、自身の力を与えた武器を作り出して、古代の民。心根の優しい物達に与えた。
今から220年前の話である。
なんと若者達は、死者の神アレビスを封じることに成功した、その際蒼神セイラーンが、多くの力を失い、世界に留まる事が出来なくなった。
黒の民の長魔王に後を託し長い眠りに着いた。
魔王は、アビスと名付けた、闇の世界とこの世界を隔てる力を緑神ロレンブラに頼み。同じく世界に留まる力を失ったロレンブラは、四大陸に残した扉の監視を魔王に頼み消え失せた。
海王神プラトーンは、闇の女神カーレルを殺したが力を使い果たした、白の幼い女王に世界の監視を頼み消え失せた。
太陽神アセードラは残された若い神々に、後を託し再び眠りについた。
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━━神々の大戦140年前。
地下迷宮に、僅かに残った赤の民が地下に街を作って細々と生きていた。そんな街でも、
赤の民と人間のハーフの少年が、元気に育ち、やがて旅に出ることになる。
地上に出た少年は、色んな国を見て周り、無意味に争う人間の姿を見て悲しんでいた。
ある時……東大陸にて、白の民と人間のハーフである。少年と出会った━━━、
白の民と人間のハーフの少年。名をアレクと言い、赤の民と人間のハーフの少年の名を、ナタクと言った……、




