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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
国王ですが何か?
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聖アレイク王国



━━━アレイク王国。



重鎮が集まる。会議室では。

今や世界各地、大陸全土から、異変が次々と報告されていて、人々は騒然となっていた。


「陛下、救援要請が……」


同盟国ファレイナ公国から、急使が訪れて。アレイク王国に救援が求められた。


レゾン王は、このような急変に対処できず。返答に困窮していた、



━━他国より。窮状はまだましだ。


(この先がまるで見えぬ)


「陛下。オーラル様が帰還なさいました」


「おおそうか!、至急報告をせよと、オーラルを呼べ」


「はっ!」


オーラルこそ。我が国の精神的主柱であり、民が混乱せず。平静を保ち。レゾン王が政務に打ち込めるのもあやつのお陰である。



━━もう数日前になるか。



━━近隣の港街が起こる。



異変と同時に。海岸線に無数の魔物の群れが現れた。急を有する案件であり、その場ではオーラルしか出陣できず、200程連れて出陣していた。


「オーラルよ大義であった。港に被害がなかったと聞く。町の住民は、安堵しておる。戻ったばかりのそなたを急に呼び出し。あい済まぬが、既に聞き及ぶであろう……、ファレイナ公国からの救援。如何すればよい?」


次々と不穏な報告がなされ、流石のアレイク王とて心労がたたってのことだろう、気弱に見受ける。



周りを見れば何れの顔にも連日不眠不休での公務疲労は隠せぬ。また王妃様に至っては、疲労を化粧で誤魔化す苦肉の策。それでも国王を思ってか笑みを称えていた。まさに王妃様の優しさか……、


「陛下、それならば好都合ではありませぬか」


「好都合とな?」


「はっ、先だってフロスト騎士団内に、新しく作りました、土竜騎士団、彼等を遣わせましょう」




一年前━━。



アレイク王国を襲った。聖騎士ナタクの襲撃。あまりに多くの命が失われた。



その為、国内の改革が余儀なくされその一環が、土竜騎士の待遇改善である。



彼等は、馬の扱いに長け。魔法の腕も一流、長年地下迷宮で魔物と戦っていたことで。経験豊富な冒険者である。壊滅的だったフロスト騎士団の補佐として引退してた土竜騎士を登用した。それに伴い。国内で土竜の育成に着手していた、この一年で少ないが土竜の数も増えていた。




━━半年前。



オーラルに言われて、少数ながら、功を上げた者達を集め。土竜騎士団を併設したのである。


「今は、急を有します。彼等は優秀な冒険者、いざとなればミザイナ女王陛下、ジンベイ国王を逃がす。算段を考え行えましょう」


土竜騎士の有用性は、レゾン王も耳にしている。確かに今はその提案か、有用と言える。


「あいわかった、ファレイナ公国には、土竜騎士団を派遣する。使者にそう伝えようぞ」


先月ついに准将となったオーラルは、リーラ司祭と正式に婚約した。大地の女神アレを信望するアレイ教徒は、婚姻に寛容であるため。侍司祭となっても婚姻は許されていた。



だが……、オーラルの父が、土竜騎士だった為。父の仕事の影響で、母は司祭の職を辞してたが、



オーラルの昇進に伴い。再び司祭に返り咲きを果たしていた。母ララは現在エレーナ大司教の補佐を任されていた。


「それはそうとオーラル。先程ギル・ジータ王国から、黒衣を通じ情報が寄せられた。彼の国は、特別な船を所有しておるそうな、そこで南大陸に、海路意外の手段持つ我が国に、急を報せるよう様々な情勢が寄せられておる。そこでケイタ筆頭以下、宮廷魔導師によって、連日此度のこと調べておる。オーラルよそなたは後人をオーダイに任せ、至急で済まぬが第一師団を率いて、ラトワニア神国に向かって欲しい、頼めるか?」


ファレイナ公国の問題が、解決した以上、同盟国である。ラトワニア神国の救援要請に、答えねばならないか……、



連日の魔物襲撃騒ぎの鎮静化に。誰もが寝る間を惜しんでの行軍続き、流石のオーラルとて疲れが溜まっていたが、泣き言は言えない、



それに………、まだ本当の災厄は、始まってすらいないのだが……。



静な眼差しを闇に包まれた中央大陸のある方に向けていた、


(流石に、見えはしないか……。)


「承知しました」


深く一礼して、オーラルはおいとまを告げていた、





━━第1師団駐屯地に、馬で戻ったオーラルは、既に補給を済ませ、昼食を取っていた四人の少尉を見付けて、トレイを手に同席したオーラルに、辺りは騒然となるなか、驚く四人に笑顔を向ける。

「みんなご苦労様。明日一番に。ラトワニア神国の救援に向かう事が、正式に決まった」

元リトラニア公国の将兵だったユウト、ロマイヤ両名の顔は、複雑である。

「キブロス分隊は、ドヴィアの救援に、向かうよう申し付ける」

がたり……、驚くキブロスに笑顔を向けて、

「イブロは得難い武将です。住民の退去も考えください、その場合は、ギル・ジータ王国まで、護衛も兼ねるように」

「しっ、しかし……」

オーラルの申し出は、ありがたいが……、現在、アレイク王国の将兵であるキブロスが、そのような勝手をしてよいのか……、オーラルは的確に、キブロスの心情を汲み取りながら、苦笑を浮かべ、

「何か、誤解があるようですねキブロス、俺は、あなた個人のために、これを決定。計画したことでは無いのです。前々からこのような事態が、起きた場合に備え、イブロ、エバーソン国王二人の友と、話し合った結果です。今頃イブロは、住民をまとめ城にある。秘密の抜け道から、近くの山林に潜んでる筈です。キブロス貴方なら、解りますよね?」

オーラルの優しい視線に、貫かれた思いである。心揺さぶる。こじつけをわざと用意してくれたオーラルの優しさ、それ以上にそのような話し合いがなされてたとは、舌を巻いた。

オーラルは敢えて口にしなかったが、連日の異常を報せる報告の中に、ドヴィア国のも混じってた。


━━小国のドヴィアは、食料の多くを輸入に頼ってた。羊飼いが主な産業で、チーズ、毛糸、ワイン等輸出して、外貨を稼いでいた。

━━ドヴィア国の情勢が、知られるに時間が掛かったのは、情報収集に散ってた黒衣の報告が遅れ。商隊がドヴィアに近付けなかった為であった。オーラルはかなり危険な状態であると、わかってはいるが、同盟国のアレイク王国に救援を求められない以上、どうするか国内でも意見が別れていた。


そこでオーラルに一任されてたのだが……、ラトワニア神国の救援に向かうよう、王命である。「流石、最強の運を持つ戦士、良いときに我が国にいる」

これも天の采配だろう、

「無事でいろよイブロ……」

オーラルは、顔を引き締めていた。



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