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少尉ですが何か?改修  作者: 背徳の魔王
第一章
13/123

エピローグ


「済まない……」


血を吐くように、項垂れた。

ちょっとしたことで、破綻しそうな危険な予兆すら予感させる。精神状態だとオーラルは感じた。


「ん……、ここは?」


優しい光を宿した、アイスブルーの瞳が、パチリと開き。辺りをキョロキョロ見回して、首を傾げた。鳴動は地鳴りのように、木霊していたが、彼女が目覚めると、鳴動が弱まったように感じた。



ピアンザから、かいつまみ今までの話を聞き終えると、シレーヌは眉をひそめ、何かを思い出すように、首を傾げた。


「あっ、そうだわ……確かこの先に、脱出ポットがありました!」


聞きなれない名前だが、脱出する手段があるのだと予感した。いちるの望みが生まれたのだ。



自力で歩くまで、なんとか回復した、シレーヌの案内によって、隠された仕掛けを作動させるや、下に下りる階段が現れた。みんな不安を抱えながら、下までどうにか降りて行くと。見たことない船があった。ミレーヌに言われるまま。全員が乗り込むと、かなり狭いが……、シレーヌが、船のコンソールの前に立ち、なにやら操作すると、船は生き返った。


『海底都市…の崩壊を確認しました、各員、席に着いてください』


「間も無く、出発しますから、皆さんは席に着いて、シートベルトしてくださいね」


言われるまま、席に着いて、椅子に付いてる。平べったい布の先に金属が、付いた物を、膝の外側にある。金属の穴に入れるとカチリ音がした。


『緊急発射5秒前……4、3、2、1……発射』


椅子に押し付けるような、負荷を全身に感じ。周囲の海中を映す映像は、凄まじいスピードで次々と変わる……、やがて……。




━━━ざっぷん。船が海上に浮き上がり。助かった。





「そうでしたか……貴方は、間違い無く黒の民ですわ」


ピアンザとシレーヌの声が聞こえてきた。


「気が付いたか、オーラル?」


心配そうな、ピアンザに、手を上げて答えた。


「何とかね」


微笑を浮かべていた。辺りを見ると、目覚めたのはオーラルだけらしい。


「腹減った……、エバーソンの奢りで、食べ放題かな?」


囁くような呟きに、悪夢を見てる様子の、エバーソンの眉根が寄り。呻き声が漏れた。代わりにイブロの顔から、満面の笑みが浮かんでいた。それでも寝ていると言うから……。二人は対照的ではあるが、器用な真似をしていた。


「まあ~、クスクス」


シレーヌが楽しそうに声をたて笑う。まだ終わりではないだろうが、この時の達成感を、みんなが一生忘れない。そんな予感がした。



━━余談だが、泥のように寝ていて。皆は知らないが、


翌朝。街ではちょっとした、騒ぎになっていた。季節外れの豊漁で、小さな漁港は賑わう………。



古代の民の街が消え、魚を遠ざける。魔法が消えた影響だとは誰も知らない━━。





10年後━━━。



━━聖アレイク王国…。庭園。



宮廷魔導師筆頭ケイタ・イナバは、ケレル殿下に呼ばれ、急ぎロイヤルガーデンに向かっていた。容姿こそ大人びているが、女性のような顔立ちは健在である。



先に来ていた、近衛連隊長セレスト・ブレア、


重騎士団長ギルバート・ガロン、


陸戦師団長カレイラ・バレス、


フロスト騎士団長ブラレール・ロワイ、


アレイ教大司教エレーナ・シタイン。


そうそうたる重鎮の中に、


財務大臣カレン・ダレス=シルビアの姿もある。ダレス家は世襲制である。公務では、カレン・ダレス名を名乗っている。

久しぶりに会う妻の元気そうな顔に。小さく微笑むと。シルビアの冷たい容貌もふわりと和らいで見えた。


「久しいな。宮廷魔導師筆頭殿」


研究者として名を馳せるケイタは、あまり研究所から出ないので有名である。次席のエドナ・カルメンのように、学園に入り浸る。魔導師は珍しいと言えたが、


「お久しぶりです。ケレル殿下」


優雅に一礼するケイタは、研究者とは言え、アレイ学園の卒業生、それなりに体は鍛えているようで、細身だが無駄のない筋肉を付けていた。

ケイタ夫妻には、双子の子供が生まれたと聞くが、それぞれ魔法と財務に、片鱗を見せてると言う、


「魔王について……旧友である。筆頭殿の意見が聞きたい」


カレイラ・バレスは現在、時期国王となるケレル殿下の懐刀であり、5人しかいない。

『オールラウンダー』の称号を持つ稀有な人物である。鋭い眼差しをケイタに向けた。



きたか……、重い溜め息を吐いた…。



あれから10年……、



先輩で、兄のように慕う人物を思い出した……、



まだ街にいる。そう聞いていた……。



そしてケイタは決断する。自分の国を滅ぼし国王になった、親友のことを…魔王ピアンザのことを。




エピローグ



━━━10年前。

アレイ学園。職員室。教頭バレンタイン次席から、報告書が上げられていた。筆頭エドナ・カルメン・オードリは、バレンタイン次席に、リリアからの報告書を見せ。顔を青ざめさせていた。手にした書類の認めて、頭を垂れていた。自分の無力さにエドナは唇を噛んでいた。




その書類には、こうあった。


『オーラル・ハウチューデンを退学処分とする』


と……。






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