第49話 街道
翌日、四人は獣道を抜けて街道へと出ていた。
ここからは馬車などが通るため道が整備され行き交う人も希に見えるようになった。
「リリン大丈夫かい?」
「大丈夫です」
カミラは普通の道に入ってからリリンの歩き方がぎこちないのに気付いていた。
まだ子供だと言うのに大人に合わせて数日間歩き通しているのだから仕方ないだろう。
「隣町まで後どれくらいですかね?」
「今夜には着けると思うがリリンの足を考えると無理せずにどっかで休んだ方が良さそうだな」
ジタンとカインもこの数日間で普通に話せるようになっていた。
旅と言う互いが互いを助け合わないと大変な場面でも互いの為に助け合ってきたのがこの関係を生んでいた。
特に夜営時は信頼がなければ休むに休めないのだからこうなるのは必然であった。
カイン自身も盗賊の奴隷だったと言う後ろめたさからそうしたのもあるがジタンにカミラとリリンが何度も言い聞かせたのが大きかったのであろう。
「あの岩場で一度休むか?」
「そうだな…カミラさん!あそこでリリンを休ませよう」
「あいよっほらリリン頑張って」
「うんっ」
そうして四人は大きめの削られた岩の影に腰掛けて休憩をすることにした。
こういう休憩を取れるように何ヵ所かわざと場所が作られているのも街道ならではであった。
「でも空模様が微妙だな」
「あぁ、一雨来そうだから今夜は無理せずに雨宿り出来そうな場所を早めに確保しておいた方がいいな」
いくら休める場所が在るといってもそれは早い者勝ちである。
特に雨風を凌げるような理想的な休憩ポイントがそうそう在るものではない。
カインの言葉にジタンが返事をして聞いていたカミラとリリンも頷く。
と言っても本心はリリンをしっかり休ませるのが目的なのは三人とも理解している。
なので最悪はリリンだけでも休める場所を見付けるのが目的となっていた。
「ならそろそろ行くか、降りだしてからじゃ大変だしな」
ジタンの言葉に頷き四人は再び街道を歩み始める。
しかし、四人は気付かなかった。
馬車の通った後を進んでいるつもりがいつの間にかその痕跡すら無い道を進んでいる事に…




