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旧・転生者はめぐりあう  作者: 佐藤醤油
4部ジルベール10歳 時が動き出す

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4.18 スザンヌとメリーナ様

さて、ルカ王子が帰り、男子4名、女子3名となった。

私は、午後からスザンヌ様を連れて教会へ行った。

2人でお祈りをすると、約束どおりメリーナ様が降臨。


スザンヌ様は、マリアの7歳の誕生日に降臨される姿を見ていたので、

そこまで驚いた表情ではなかったが自分の為に降臨された事をものすごく感謝してた。


メリーナ様から

「スザンヌ、気がついていると思いますがマリアとこのジルベールは私の秘蔵っ子。

普通ではありえないほどの、大きな加護を与えてあります。

あなたは、頑張る気があるようですしあなたが死んでは、

ジルベールが悲しみますからあなたにも加護を与えます。

これで多少の毒に対しては問題がなくなるでしょう。

でも、油断してはいけませんよ。

では手を前に出しなさい」


スザンヌが、どきどきしながら、手を前に出す。


「マリアやジルベールに与えたようなスキルをあなたにも与えたいのですが、制約があってあなたにスキルを与えられないようです。

それに、あなたはもともと優秀なスキルを持っているようですので、

スキルではなく、魔道具、今回は聖剣を与えます」と言って、

でてきたのは大きな宝石のついた、首飾り。


「この聖剣の首飾りは、神具と呼ばれる魔道具です。

つけているだけで、普段は、毒の無効化など状態異常の変化に効果があります。

そして、願えば剣が出てきます。

剣は、光り魔法の効果を持ち魔物を簡単に切ることができます。

そして、剣を握った状態では、魔法防御の効果があります。

意識せずとも攻撃があると自動認識で展開されます。

功・防共に優秀な魔道具です。

もちろん防御発動も聖剣の取り出しにも本人の魔法力が必要なので、

ジルベールと一緒に魔法力を鍛えないと使えませんよ」


ためしに聖剣を出してもらう。

見た目ですごさが解る。


攻撃時に聖属性の光の効果が付加さている。

魔力さえあれば無敵。

その魔力が少ないのが痛い。


「あなたは、残念ながら総魔力量が低い、どれだけ鍛えてもマリアを超えることは無いでしょう。

貴方には、二人と同様に神石を与えます。

これは魔法力を溜め込む特性を持っていますのでジルベールに魔力を込めてもらっておきなさい。

いざと言うときに使えば、かなりの時間無敵になりますから自分の命ぐらいは守れるでしょう」


「ありがとうございます。メリーナ様。

私、頑張ります。

ジルベール様の横に立てる様にもっともっと頑張ります」


「そうですか、今のあなたはジルベールに対して愛があるので、聖剣もそれに答えてくれます。

しかし、あなたのジルベールに対する愛が偽りであれば全ての加護がなくなります。

もちろんマリアに対しても敵対は許しません。

マリアと共にジルベールを支えなさい。

あなたがジルベールとともに生きる限り、私はあなたと共にいますので、自分を信じて頑張りなさい。

あ、最後に頑張りすぎて倒れちゃ駄目よ」


「はい。マリアと共に、ジルベールを支えられるように精進します」


「では、スザンヌ、ジルベール、いつも見守っていますので、楽しく暮らしなさい」


メリーナ様は、こっそりと、私だけに、一言告げてきた。

『スザンヌは、私とは違う別の女神の加護があるわ。

それに、自分で理解している秘密を持っているけど、私から伝えらないわ。

でも、悪い秘密では無いわ。

ラキシスお姉さまだと思うけど、そのうち時が来ればあの子が話してくれるはずよ』


そういわれて、メリーナ様は戻られた。

感謝の礼をして、教会を出る。

スザンヌの顔が少し晴れやかになった気がする。


戻ると、相変わらず基礎訓練が続く。

しかし、先週に比べるとかなり基礎力が向上してきた。


みな少しずつ次のステップへ進みだした。


男子達は、2週目には、型をゆっくりとした速度に落とし、

型を繰り返す訓練時間を増やし、ストレッチのメニューも時間も増やした。


ジルベールの魔法教室による魔法の理解を再認識してもらい、魔力操作による、身体強化を学ぶ。

2週間が過ぎると、先週と比べると圧倒的な向上。

(ルカ王子は戻っても自分で自主的に訓練はやってもらってる。

週末だけ戻るから迎えに来て欲しいと頼まれた。)


3週目になると、レイブリングさん率いる兵と、男子全員が山に入る。


同時期、スザンヌの総魔力量がある程度増えた。

ようやく魔力の可視化が使えそうだったので、私の直接指導を開始。


最初に、右目に魔力を集めてもらう。

私が、外部から強制的に魔力を操作し、魔力可視化を発動させる。


「え、なにこれ、すごい。これが魔力」


「エイミー、普通モードで動いてみて」

エイミーに適当に剣を振ってもらう。


「どう、魔力の流れを良く見ると、剣が次にどう動くか見えるでしょ」


「動きは見えるけど、どう動くかまでは解らないわ」


「まあ、それは訓練しだい。まだ魔力が持つはずだから、撃ち込みの訓練を始めて」


エイミーとの撃ち込みを続けるが、スザンヌだけの魔力では数分で切れ、魔力可視化が解除される。


神石に、私が魔力を充填し、それを使ってまた可視化を発動。


1回で、魔力の可視化だけなら、1時間以上持つらしい。


全力の1~2分の撃ち込みを行い、休憩。

この繰り返し。

これを数日つづける。


最終日に、エイミーがかなり本気モードでもついてこれるようになった。

もちろんスザンヌは防御のみだ。

これにはエイミーも驚いていた。

「たった3週間でここまで伸びるのはすごい。今までの中で最速の優秀な生徒だよー。感激!」


スザンヌがそれに答えた言葉は、

「魔力の可視化って、卑怯な技ね。すごすぎる。

こんな私でもエイミー様についていけるなんて、

もちろん攻撃に転じるにはもっと鍛えないといけないけど、

それも身体強化の能力が少しずつ上がっているから、

このペースなら半年後にはかなりになるわ。

ジル様は、いつもこんな感じで戦っているですか」


「うーん、卑怯といえば、そうかも知れないけど、そういい切れないかな。

論より証拠だね。

今からエイミーと私が本気で打ち合うから、その様子を見てて」


私とエイミーが最大速度で撃ちあう。

もちろん私は魔法なし。


今回は、ぎりぎりで私が勝った。


「どう?」

「エイミー様もジル様もたまに、魔力の流れと違うほうに動いていた。

そして、ジル様は、後半、魔力が消えて見えなかった」

「エイミーは、魔力の可視化はできないけど、魔力感知能力が高くて、

可視化に近いことができている。

上位者のレベルになると、これに近い能力を持ってると思います。

その上で達人はそれをごまかす方法をさらに身につける。

エイミーは完全に消せないから、フェイクを使える様になった。

フェイクは最近かな。

最初に使われた時は、びっくりしたね。

私は、あまりフェイクが上手くないから、消す方向にしてる」


「へー、上には上があるのね」


「そういこと。

魔力の可視化と身体強化の魔法で普通のレベルは簡単に突破できるけど、その先は長いよ」


「ところで、剣王のエイミー様に勝てるジル様も少なくとも剣王ってことなの?」


とエイミーに尋ねる。


「うーん、私も剣王になった頃に比べると、ジルちゃんとの訓練でもっと強くなってるよ。

フェイクができるようになったのは、ジルちゃんと訓練して魔力の流し方をいろいろ指摘されてからだから。

魔力操作が上手くなると、身体強化もさらに強くなったし、総魔力量も増えた。

今の私は確実に剣王以上だから、ジルちゃんも間違いなく剣王以上だよ。

本人の希望がないから、称号の申請はしてないけど。受ければ剣王は間違いない」


「それじゃ、回復魔法使うから、ちょっと右腕見せて」


「え、右?」


「気がついてないの?右腕、はれてきたよ」


「ほんとだ。あ、ジル様痛い」とスザンヌが甘えてくる。


「魔力を体に流してると、痛みに関して鈍感になるからね。

集中力が切れて、魔力をまわせなくなったから痛みが出たんだよ。

気をつけないと、痛めたまま動かし続けると体が元に戻らなくなるからね。

魔力の流れの異常で体の異常を見極めないと」と回復させる。


「治ってきた。ありがとうジル様」


「さて、そろそろ休憩しよう。この訓練はちゃんと休まないと」


そして、3人で戻り、侍女にお茶を入れてもらい休憩する。


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