3.9 太郎
2016/10/24
ブックマーク50になりました。
減らないことを期待します。
ティアムトが完全に回復した後、黒狼の子供が対面した。
黒狼はうなるが、自分から攻めることは無かった。
「ごめんなさい」といながら抱きしめると、抵抗するでもなく受け入れていた。
魔物の世界は、強さが何よりも重要。
情などよりも、強さ。
それゆえか、特別に何かおきることも無かった。
数日すると、黒狼は、普通にティアムトに接するようになった。
私は、滞在する間、何度かティアムトと話をした。
ティアムトは、色々な国の事、魔物の事を知っていた。
魔法の事も詳しく、話をするのが楽しかった。
1週間ほどで出て行こうとしていたが、まだ聞きたい話があったので、
あと1週間伸ばしてもらった。
ティアムトは、人間の形態では剣も上手だった。
エイミーと打ち合うと、結構互角の良い勝負。
もちろん、ティアムトが、魔法を組み合わせればエイミーよりも強い。
ティアムトは、竜形態になっても、邪魔にならないような、バッグを持っていた。
それに、本の僅かに、着替えの服や、道具が入っていた。
私が、それを空間魔法で拡張しました。
本来は維持に魔石が必要になるが、ティアムトの膨大な魔力があれば、難なく魔法を維持できました。
そして、ティアムトは、旅の続きをするために、出て行った。
残り5年。この世界を回るらしい。
途中、通りかがる時には、寄るように言って、お別れをしました。
黒狼の子は、あいかわらず家にいます。
私になついてしまい。
離しても、家から出て行きません。
これだけおとなしいならと、飼えるだろうし、人に慣れてしまったために、
そもそも自然界で自分で獲物を取って暮らせるか不明だと。
結局、家で飼う事になり、名前をつける事になりまし。
私に命名しろと皆が言うので、”太郎”となずけました。
みんなからいっせいに、なんだそれと突込みがありましたが、
トシアキが、母が飼った犬と同じ名前だと。
母と同じセンスに感動してました。
トシアキいわく、全部で3匹の犬を飼って太郎、次郎に最後が花子でした。
うーん。テンプレ。
太郎と名づけしてから、少し異変が。
太郎が急激に成長し始めました。
レイさんが、魔物は名前を付けると覚醒する事があるそうで、覚醒したのかもしれないとのことでした。そういえば名づけしたときに、魔力が結構減ったと伝えたら、やはりか。と。
主人の力をもらいながら成長するそうなので、ここ暫く日々魔法力が勝手に減るのは、太郎に流れているから見たいです。
さて、その後も、私にべったりかと言うと、そうではありません。
ある程度大きくなった後、私にではなく、実はエイミーにも懐いています。
エイミーは大の犬好きで、ご飯を自分が上げると率先してご飯係をやっていたからか、
あっというまにエイミーに懐いた。
いや、最近の様子を見ると、エイミーの配下に下った気がします。
そして、太郎はすぐに大きくなり、エイミーが背中に乗れるようになりました。
エイミーは、日々乗馬ならぬ乗狼を楽しんでます。
専用の馬具? 狼具でしょうか? を作り、結構早い速度で領内を駆け回っています。
楽しそう。
私も乗ろうとしたのですが、エイミーと一緒なら載せてくれますが、単独乗車嫌がられました。
太郎、私が主人だよね?
最近、疑問に思い始めましたが、まあ、オスだから、女性の方が好きだよね。
やっぱり。
性格は主人に似るって事? と思えば、太郎の主人が私と言うことで、まあ良いか。