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教育者

 おれの親父は

 政治的な

 パンクだ

 おれはその手の音楽が

 大好きだが

 親父はパンクロックのことは

 全く知らない


 うちは貧乏のうえ

 親父も歳はとった

 しかし頭脳だけは

 未だに明晰で

 親父なりの考えを

 まとめて

 原稿だけは今でもときどき

 書いている

 親父が書いた

 原稿を

 読んだ代議士から

 たまに親父のところに

 電話がかかってくることもある

 そういう意味では

 おれの親父は

 限りなくパンクに近い


 しかしおれとは

 決定的に

 違うところが

 一つだけある

 

 おれの親父は 

 若い頃に

 小学校の

 教師として

 教鞭を

 振るっていたところだ

 親父は芯から

 教育者としての

 誇りがあり

 自分の意見を

 決して曲げようとはしない

 

 そんなガンコなところは

 おれとも似ているが

 親父は当然ながら

 教育といモノを

 信じている

 逆におれは

 教育というモノを

 全く信じていない

 そんなところが 

 おれと親父は決定的に

 違うところだ


 おれにとって

 学校は

 ただ単に

 おれの可能性や

 個性を殺す場所だった


 おれにとって

 学校教育というのは

 ただ単に

 クソつまらなくて

 どうでもいいようなことを

 ダラダラと

 のべつまくなしに

 行っているとしか

 思えなかった


 だから学校も

 学校の教師も

 学校教育も

 おれには必要なかったし

 これらの名前が

 つくモノは

 全部嘘っぱちだ


 おれは絶対に信じない

 

 

 

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