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日常の「漂流転移」  作者: 通りすがりの野良猫
19/21

逃げてきた「日本自治区」の人

もし間違って、日本人が中国共産党とその傀儡政権を作るだろう共産党、社民党、立件民主党なんかに支配されたら怖いですよね

今日、大阪府豊中市の野畑交番に、疲れきり痩せこけた若者が担ぎ込まれてきた。

彼は先ほど、野畑小学校前で倒れていたそうだ。

意識がないため、交番で身元のわかるものがないか調べたら、身分証には「中華人民共和国 日本自治区」の表示がある。

パスポートではない、身分証である。

警官も、どうやらあの、漂流転移でこちらに来てしまった人であると気づくのであった。


ようやく意識を取り戻した彼に、ゆっくりと話をする。

「あなたは、今、漂流転移で違う時代の流れに導かれて、日本が中国の支配下ではない時代の日本にいます。分かりますか?」

「そうですか、、、脱出できたのですね、あの悪夢のような国から」

彼の語る話は気味の悪い未来であった。

第二次関東大震災で東京が壊滅的打撃を受ける前、頃から、中国の間接的な侵略が目に見えて、顕著になっていったそうである。組織的に、「入植」してきては、日本に「帰化」していくとともに政治的には、中国に都合の良い動きをしていったのである。

たくさんの工作費は、高齢化にあえいでいた共産党や社民党など旧来の左翼などにカンフル剤となり、彼らの勢力を増していったのである。

さらに致命的だったのが、第二次関東大震災の直後の南海大地震であった。

このときに津波で南西諸島の米軍基地、自衛隊駐屯地が軒並み機能を失ったところに、人道支援を謳う中国軍が侵入。

ところが密かに足場を築いていた中国共産党のシンパは、旧来の左派勢力をも取り込み、琉球独立を宣言。

統治機構の麻痺状態につけこんだ中国の作戦は成功する。

さらに経済問題から沖縄周辺から撤収していた米軍、指揮系統が破壊(地震とあわせて実施された中国軍特殊部隊の暗躍で指揮官の暗殺、破壊工作も行われていた)し補給もとぎれた自衛隊は手も足も出なかった。

さらに沖縄という足場を得た中国軍は南海大地震の被災地からの「支援要請」に水陸両用部隊を派遣した。

派遣先にはすでに中国共産党の息のかかっている地方自治体があり、積極的に「支援」を受け入れた。

当時の日本政府は、第二次関東大震災、追い討ちをかけた南海大地震で大混乱していた上、以前の民主党政権時代のような「決められない政治?」を旗印にしたかのような連立政権だったことが災いしていたので、何ら有効な手立てもないまま、間接的な中国の侵略を受けたのである。

これより前に北朝鮮が崩壊していたことから、削減されていた、自衛隊もあまりの広域に及んだ被害に身動き取れず、むざむざと中国の「人道支援」を受けてしまったのである。


なんせ地震と津波で東京より西の自衛隊の主な駐屯地や補給処が壊滅、さらにはバックアップするメーカー、造船所なども被災では急速に戦力を消耗していったのである。

残存戦力も、治安維持にとられては、組織的抵抗など不可能であった。


第二次大戦後、大阪駅周辺であったよりもひどい治安上の問題は、自衛隊が手動してもまだ間に合わないくらいのひどい状態だったのである。


中国の「人道支援」もひどいもので、現地の左派勢力の支援を受けた中国軍がまるで自国のように「支援」していくのである。電話、テレビ、新聞など従来から中国の主張にあわせてきた朝日、毎日などの新聞以外は閉め出され、進出した中国軍のサイバー部隊は、ネットワークに侵入し不都合な情報へのアクセスを妨害、フェイクニュースの流布を行うようになった。

食料支援も、中国共産党「指導」を受けた日本の左派残党がしきる地方自治体を経由しなければ配給しないことで日本人の抵抗を排除していったのである。

こうして、九州、四国ほぼ全域、中国、近畿、東海の海岸部の多くに中国の拠点が数々作られてしまい、国土の半分近くが、独立を宣言、さらに中国へ編入を申し出て「中華人民共和国 日本自治区」になってしまったのである。

残りの地域、東京神奈川あたりより北よりの区域はなんとか、遅れてきた米軍や死に物狂いの強行軍で駆けつけた北海道の自衛隊のおかげで確保できたが、やはりメーカーや造船所が失われた点で急速に戦力を失ったため、米軍装備(グアムに事前展開していた)を貸与されてようやく一息つけたのであった。


いつのまにか大阪も中国の支配下に入り,中国共産党とその傀儡政権の共産党、社民党に支配される、暗黒の時代になっていたのである。

ネットワークは検閲、日本の宗教は中国共産党に忠誠を誓わないものは排却され、日本人の文化はすべて中国の亜流にしか過ぎないと宣伝されるようになった。そして第二のチベットのように中国との同化を強いられていき、中国語の公用語化,法律体系も中国と同じにされていく。当然起きる日本人の反抗には、武装警察、秘密警察が中国軍指導のもと組織されていくのである」


語り終えた若者は、「漂流転移のおかげで、こんな自由な日本にこれたのは幸せです」と言っていた。

我々の今の暮らしがいかに自由なものか、噛み締めるべきかも知れないと感じるお巡りさんだった。


書いてて気持ち悪くなりました

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