心喰い
平和な日常だった。
あの時までは――
「心喰いの被害者がまた出たんだってー」
「えー、怖いねー」
全く、高校生にもなって下校中にそんな話をしているなんて、馬鹿じゃないだろうか。
心喰い?襲われたら感情が無くなる?必ず死ぬ?そんなのが存在している訳ないだろう、普通に考えれば分かる事だ。
大体、そんな化け物みたいなのが居るなら同級生も先生も、誰も見た事がない訳がないだろう。
まぁ、そんな事はどうでもいいや。
なんてったって今日は久しぶりにお父さんが帰って来て夜ご飯を一緒に食べに行くんだから。
「何を食べようかな〜やっぱり焼き肉がいいかな」
そういえばお父さんが何か買ってくれるって言ってたなー。
ふふ、何にしようかな、やっぱり花かな〜
「あ、花のいい匂い〜あれ、もう家に着いてたのか」
楽しみな事を考えていると時間が経つのが早いな。
僕は勢い良くドアを開ける
「ただいまー」
…しかし返答は無い。
おかしいな、鍵は空いてたし父さんか母さんが居るはずなんだけど…
その時
「ガサガサッ」
とリビングの方から音がしてきた。
「あ、なんだ。僕の声が聞こえてなかっただけか」
僕はワクワクしながらリビングのドアを勢い良く開けた
「父さん母さんただいまー」
ドアを開けると両親の姿は無く
…「黒い翼?」
僕の視界に写ったのは床に倒れた父さん、母さんの足、そして黒い六本の翼…
するとそれは僕の声に反応してこちらを向いた
「よぉ、蓮。おかえり。遅かったなぁ…」
(は?なんでこいつ僕の名前を…いや、なにを言っているんだこいつは」
「はっ、こいつだ?口の利き方がなってねぇガキだな、親が親なら子も子だな」
そう言うとこいつは僕が一瞬瞬きした、それだけの時間で目の前まで来て僕の肩に噛み付いてきた。
「痛っ」
「安心しろすぐに痛みも無くなってくる。大好きなパパとママに会わせてやるよ」
こいつは多分そう言った。
だが僕はこいつが噛み付いてきた瞬間から意識が無くなってきていた。
(クソこいつ、いつか絶対殺してやる)
意識が無くなっていくにつれ、僕の感情が段々と消えていき強い怒りと怨みだけが残った――
初めましての方は初めまして。
久しぶりの方はお久しぶりです。
一話を最後まで見ていただいてありがとうございます。
作者のラム肉です
今作は初めて最初からストーリー、設定を考えて書いてみています。
自分では過去最高傑作になると思っているので最後までお付き合いしていただけると嬉しいです
では、またいつかお会いしましょう。




