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【TS幼女転生王族スローライフ】姫殿下(三女)は今日も幸せ♪ ~ふわふわドレスと優しい家族に囲まれて★~  作者: 霧崎薫


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第三百四十九話「王族四兄姉の『愛の独占権』と、シャルロッテの微笑み」

 その日の午後、王城のテラスは、心地よい午後の日差しに包まれていた。シャルロッテは、モフモフを抱き、温かいミルクティーを飲んでいた。しかし、その平和な空間は、四人の兄姉による「愛の独占権」を巡る静かな争いの場へと変わった。


 発端は、シャルロッテがテラスのソファの真ん中という「愛の特等席」に座っていたことだった。



 最初に動いたのは、長兄のアルベルト王子だった。彼は、まず「論理的な優位性」をもって、妹の隣の席を確保しようとした。

「シャル。私は、君の愛の哲学の最も重要な理解者だ。君の哲学を記録し、後世に伝える『知性の書記官』として、君の傍にいることが、最も合理的かつ必要不可欠だろう」


 アルベルトは、ソファの隣に座り、羽根ペンとノートを取り出した。


「今日は、『幸福の根拠』の最新の知見について話し合おう」



 これに異を唱えたのは、長姉のイザベラ王女だった。

 彼女は「美の権威」をもって、妹を独占しようとする。


「待って、アルベルト。美は論理ではないわ。シャルロッテは、愛と可愛さの絶対的なインスピレーションよ。今日の午後の光と、あなたの銀色の髪のコントラストは、完璧な芸術作品だわ! あなたは、私と共に、美を追求すべきなの!」


 イザベラは、アルベルトを押し退け、シャルロッテの隣に座り、妹の髪に新しいパステルカラーのリボンを結び始めた。



 次に介入したのは、情熱の騎士、フリードリヒ王子だった。

 彼は「武力の献身」をもって、妹の安全を主張した。


「姉上、兄上、どちらも論理的ではない! シャルロッテの周りは、愛の魔力で満ちている! この魔力を守る『騎士の盾』が必要だ! 俺こそが、妹の愛の防衛線なのだ!」


 フリードリヒは、イザベラの背後に立ち、テラスの風の道筋を睨みつけ、微細な敵(おそらく飛んでいる羽虫)から妹を守るという名目で、妹の肩にそっと手を置いた。



 最後に、知性の探求者、マリアンネ王女が冷静な分析で介入した。


「皆様、お静かに。シャルの『愛の魔力波動』を最も安定させるのは、『知的な好奇心による適度な刺激』です。兄様たちの過剰な情動は、逆に彼女の魔力を不安定にするわ。シャルは、私の新しい『非線形愛の幾何学』の最新の知見について、意見を聞く必要があるの!」


 マリアンネは、シャルロッテの足元に座り込み、妹の膝に、小さな幾何学的なモデルを広げ始めた。



 シャルロッテは、四人の兄姉に、まるで四方から異なる属性の光を浴びているかのように、愛と論理、美と情熱、そして科学と武力という、四つの異なる愛の圧力を受けていた。


 シャルロッテは、その四人の兄姉の献身的な愛を、否定しなかった。


 シャルロッテは、モフモフを抱き、静かに立ち上がった。そして、四人の兄姉に向かって、にっこり微笑んだ。


「みんな、ありがとう! シャルはね、こうしてみんなの愛の輪の真ん中にいるのが、一番幸せだよ!」


 シャルロッテは、そのままモフモフを抱いて、テラスの真ん中で、くるりと優雅に一回転した。


 その一回転は、アルベルトの論理、イザベラの美、フリードリヒの情熱、マリアンネの知性という、四つの異なる愛のベクトルを、「シャルロッテの幸福」という名の、完璧な円環へと調和させた。


 四人の兄姉は、妹の無邪気な回転によって、自分たちの愛の主張が、いかに滑稽で、しかし愛おしいものであったかを悟り、顔を見合わせて大笑いした。


 シャルロッテは、モフモフを抱き、にっこり微笑んだ。


「えへへ。だって、四人の愛を独り占めできるあたしが、世界で一番可愛いんだもん!」


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