↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【TS幼女転生王族スローライフ】姫殿下(三女)は今日も幸せ♪ ~ふわふわドレスと優しい家族に囲まれて★~  作者: 霧崎薫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

177/724

第百七十七話「王城の『知恵比べ横断』と、負け残りクッキーの法則」

 その日の王城では、ルードヴィヒ国王主催による、「王家の知恵と体力と運の限界」を試す、大がかりな大会が開催されていた。王族、貴族、側近が参加し、最後の「勝利」を目指すというものだ。


 大会の目的は、「王族の資質を試すこと」だが、実態は、シャルロッテ姫殿下の「退屈な日常を、もっと面白おかしくする遊び」という、純粋な願望にも基づいていた。



【第一関門:記憶の試練】


 最初の試練は、「王城の蔵書すべてから、ランダムに選ばれた古書の、ページの隅に描かれた落書きの作者を当てる」という、非論理的な記憶力勝負だった。


 マリアンネ王女は、論理的な分類を試みるが、アルベルト王子は、「落書きの筆致の微細な感情」を読み解くという、直感的な知恵で正解を連発。マリアンネは、一問目で早くも敗退の危機に瀕した。


 この大会のユーモラスなルールとして、敗退した者には、「最上級の、温かい、焼きたてのクッキー」が与えられ、観客席で優雅に観戦することが許されていた。



【第二関門:行動の試練と、モフモフの介入】


 次の試練は、広大な庭園に隠された、「幸せのパステルリボン」を、最も早く、優雅に探し出す競争。体力と運、そして「可愛い」への嗅覚が試される。


 フリードリヒ王子は、騎士の体力で圧倒的なリードを奪ったが、「可愛い」という概念が対する感性が弱かったため、ただの目立つリボンに騙され、時間ロス。対照的に、シャルロッテ姫殿下の愛の波動を常に浴びているモフモフは、「純粋な愛の魔力」が集中している場所に導かれ、最も早く「幸せのパステルリボン」を発見した。


 しかし、フリードリヒは、見つけたリボン(※幸せのパステルリボンではない!)を、妹に優雅に手渡すという、騎士の美学を優先したため、失格となった。しかし彼は、「負け残りクッキー」をもらい、妹の勝利を喜んだのだ。



【最終関門:孤独と愛の試練】


 最終関門に残ったのは、アルベルト王子と、執事オスカー、そして、挑戦者の貴族一名。試練は、「王城の最も孤独な場所で、自らの存在意義を、最も愛らしく表現する」という、哲学的で過酷なものだった。


 貴族は、過去の功績を並べたが、それは虚栄心からくるもので、審査員であるルードヴィヒ国王の心を動かせなかった。


 アルベルト王子は、「王位継承者としての、責任と愛」を、静かに語り、審査員の心を打った。


 オスカー執事は、「姫殿下の喜びのために、影として奉仕することこそ、私の存在意義です」と、愛と献身を静かに表現し、ルードヴィヒ国王の涙を誘った。



 結果、オスカー執事が僅差で勝利し、「王家の最も愛らしい従者」の栄誉を手に入れた。


 敗退したアルベルト王子は、「負け残りクッキー」をもらい、妹の隣で観戦していた。


「勝負には負けたが、シャル、このクッキーは、どんな勝利の報酬よりも、甘く感じるぞ」


 シャルロッテは、モフモフを抱き、にっこり微笑んだ。


 「えへへ。だって、この大会はね、『勝つこと』じゃなくて、『負けても、みんなで楽しくクッキーを食べること』が、一番の目的なんだもん!」


 「王家の知恵比べ横断」は、勝敗を超えた、愛とユーモア、そして「負け残りの幸福」に満ちた、温かい一日となったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。