呼び出し
「何どさくさに紛れて金緑の手を握ってんのよ! 豊穣!」
「ゲロ! 雌ブタ二号! 私の勝手じゃない!」
「まあそうだけどって久しぶりに雌ブタっていった! 金緑」
「まぁこいつはそういう奴だから」
「そう……です……豊穣さん……は……こう……いう……人……ですが……本心……で……はない……です」
「分かってるわよ! 金緑が刺されて入院している時金緑の手を握ってずっと泣いたのこの眼で見てるんだから! あの時は素直だったのに全くもう!」
初耳だ。
なるほどそれで豊穣の本心を知ったわけか。
「ゲロ! 黙りなさい雌ブタ二号!」
「まぁ豊穣さんが、金緑さんにベタ惚れなのは私が心を読まなくても分かりますよ」
「メット野郎まで……」
「話は変わりますが金緑さん、近日中に体液を提供してもらえますか? 私の能力を使った仕事が近々ありまして体液ストックしておきたいのですが……」
「別にいいけど血でいいよね?」
「いえ出来れば唾液でお願いします」
「なんでそうなるのよ! 血で我慢しなさい!」
「そう……です」
「そうよメット野郎!」
「だってあんな甘いものを味わったら誰だって虜になります! だから唾液でお願いします!」
「気持ちはわかるけどだめよ! 私だって欲しいわよ!」
「私……も……です」
「ゲロ! そうね!」
これは正直に言った方がいいな唾液を大量って出すっ結構辛そうだ。
「悪いけど唾液は無理だよ九条院さん」
「なんでですか?」
「どうも俺の唾液が甘くなるのって、ディープキスしている時みたいだから、普通の状態は対して甘くない」
「でわ仕事の前のキスでも結構ですが……」
「駄目……です……次……は……私……です」
「そうでしたね私の番はいつごろになるのでしょうか?」
「少なく……とも……再来週……の……私……の……両親……の……挨拶……後……の……暫く……後……です」
「そんな先ですか……」
「私……が……両親……の……前……で……する……予定……です……それに……私達……の……キス……テクニック……は……未熟……なので……練習……期間……が……必要……です」
「確かに相手はあの満開先生、大人の女性の熟練のキステクニックに対抗するのは時間が必要すね……分かりました唾液は諦めて血で我慢します」
花さんはテクニックだけで経験は皆と同じだから。
と言っても多分信じないだろうから言葉を飲み込むと。
「そういえば満開先生からキスの練習メニュー来た皆?」
「私……は……まだ……です」
「私もです」
「ゲロ! 私もね!」
「そうなのよねどうしたのかしら先生……金緑何か知ってる?」
「特には一応確認するか」
懐から取り出したスマホを指でスライドさせると、5分前に一件のメールが来ていた。
発信者は花さんだ。
「なになに、今日学校休むから放課後、皆で私のマンションの部屋に来てだって」
「お見舞いに来いって事かしら金緑?」
「さあ、わからんが行けばわかるだろ」
「そうですね! 女教師の住まいには漫画を読んでから興味があったんです! また憧れが叶いました! 本当に金緑さんと一緒にいると楽し事ばかりで幸せです! 前はじっくり見れなかったのでしっかり観察します!」
「確かに女教師の部屋を訪ねる教え子の男子生徒……やり尽くされたネタだけど。面白そうね!」
「確か……に……面白……そう……です」
『満開先生のプライベートいいネタになるぜ!』
「ゲロ! 花さんのマンションは久しぶりに入るわね」
『きっと昔からモテてた花さんだから家もきっと前よりもっと綺麗に整頓しているんだろうな。きっと料理もできて浅井君に美味しい料理振舞ったり……勝てるかなあの花さんに……駄目よ私! 頑張んなきゃファイト!』
豊穣それ花さん全敗だぞ。
まぁ今口で言う必要はないが。




