糖度
『むふふふ、私も負けませんよ』
「お願いします」
そういって九条院さんは静かにバッキーを咥えなし目を閉じた。
これで花さんが最後であると確定。
だってさっきしたし、こんな物を見せつけられて大人しくしている人間でないからな。
そんなわけで四番目は九条院さんだ。
今までの二人がぐいぐい攻めてきたからな九条院さんはどうか。
俺はゆっくり九条院さんの咥えるバッキ―を齧り唇を重ねた。
次に鼻孔に芳香が抜けた。
その香りは優しく甘い。
今まで嗅いだことない香りだ。
これはなんだ? と考える間もなく九条院さんの暖かい舌が口内に侵入する。
舌の柔らかさは木下に劣るが屏風より柔らかい。
九条院さんの舌は木下とも屏風ともちがい僅かにざらっとした感触がある。
まるで猫の舌のザラザラを程よく気持ちよく感じる様に緩めたようだ。
それが俺の舌に絡まると口内を刺激し大量に唾液を分泌。
舌を絡め合う僅かの時間で止めどなく唾液が湧き上がった。
それを九条院さんは必死に吸い取るが唾液が甘くてご満悦なようだ。
九条院さんも木下と屏風と同じく恍惚とした心の声が聞こえてくる。
九条院さんの舌使いはお世辞にも上手いとはいえないが、ザラザラで気持ちいい舌と鼻に抜ける甘い香りがムードを演出する。
まるで純愛映画の恋人同士が求めあって初めてキスするシーンを追体験してしているのではと錯覚してしまう。
そのまま九条院さんと舌を絡め合う。
流石にディープキス四回目となると俺も慣れてきて、おれからも力を抜いて優しく緩急をつけて九条院さんの舌に自身の舌を絡める。
力を抜いて緩急をつけて屏風のように舌を絡めた。
すると俺の口内で甘い味が広がる。
でも口内に先ほどのバッキーの姿は感じない。
驚いだがすぐに理由がわかったこれは俺の唾液の甘さだ。
唾液は湧き上がるそばから九条院さんの口に吸い取られるが、その時味蕾で甘みを感じる。
その甘みは砂糖やハチミツとは違い飲み慣れたブラックコーヒーのように、感覚で旨いと感じてしまう甘さだ。
さらに舌を絡めらあうと唾液の甘さが増してくる。
いつまでもこの甘みは感じていたい。
そう思い俺は九条院さんの舌を強めに絡め刺激する。
九条院さんの唾液はおそらく三人と同じく無味。
でもそのせいか九条院さんの口内に流れ込む俺の唾液の甘みが、しっかり感じられた。
それを深く感じたくて舌の動きは加速する。
当然緩急をつける事は忘れていない。
びくん九条院さんの体が痙攣した。
驚いて唇を離すと。
「もう無理です……金緑さん凄すぎます……」
「流石……です……もう……コツ……を……つかん……だ……んです……ね」
「凄かったです……金緑さんの唾液がケーキみたいに甘いのにあっさりして……もう金緑さん意外の方とのキスが考えられません……」
「私の時は程よく癖になる甘さだったけど」
「私……の……時……は……林檎……ジュース……みたい……に……甘さ……控えめ……でし……た」
「僕の時は程よく薄めた美味しいハチミツって感じだったけど、もしかして金緑君の唾液糖度が上がってるのかな? これは確かめないと!」
「糞虫ついに口汁で同族を呼べるまで進化したのね!」
『むう! 皆ずるい! 私だって大好きな浅井君と甘いキスしたい!』
「むふふふ、ついに僕の番だね! さあ来なさい! 僕に口づけを!」




