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48.錬金術士職を授かる


ローツェ王はその日に国へ帰った。

戦争の終結など諸々報告しなければならないらしい。

今回の報酬としてグリフォンをくれといったが断られた。

国に2頭しかいないので勘弁してくれとのことだ。

2頭いるんだからいんじゃないか。

その代わりローツェの王宮にいつでも泊まっていいとのことだ。

宿代が浮くのはいいが夕食はバーチさんのところでとろう。

それを聞いたマカルー王も俺たちのためにマカルー王宮に部屋を作るいってくれた。

グリフォンは持ってないのかと聞いたが持ってないとのことだ。

グリフォンはいないがユニコーンが1頭いるとのことなので、じゃあそれをくれと言ったら断られた。

じゃあ、いわなきゃいいのに。

でも触らせてもらえた。それと鬣を1本貰った。かなり嫌な顔をされたが。


併せてローツェ、マカルー両国の王宮付き錬金術士に任命された。

そこは王宮付き変態紳士ではない。よかった。

てか今までわざと間違えてただろう。

王宮付き錬金術士の仕事はそれぞれの国に、ポーションを月に50本納めるというもの。報酬は金貨5枚だ。

ぼろ儲けである。


ただし緊急事態があった場合はエリクサーを提供することになっている。

エリクサーの存在については俺たちと両王の間で秘密にする、ということになった。

エリクサーの存在が公になれば戦争が起こりかねないそうだ。


マカルー王宮にポーション50本分さっさと納めて少しマカルーで休むことにした。

その間ザクロがマカルー王に簡単な魔法の手引きというか練習法を教授する。

場所は牢獄だ。

そもそも魔素がなければ魔法は使えない。

魔素を集める力が弱い初心者ならばなおさらだ。


なにはともあれ魔素を具現化する反復練習だ。

マカルー王は最初に水を具現化したので、水との相性がいいとのこと。

俺も参加したがなかなかうまくいかない。

詠唱しなくていいのかと聞いてみたが普段詠唱なんかしないらしい。

マカルー王が詠唱とはなんだと聞いてきたので魔法を発生するための呪文だと教えてやった。

水の魔法なら水の魔法を発生させるため水をイメージし、集中しやすいものがいいだろうといったら、独自の詠唱を考え出した。

そして詠唱をする方が魔法が発生しやすいことがわかった。

王は詠唱にはまってしまいいろいろな呪文を考えて、もっとも効果的な詠唱をいろいろ試いしているようだ。

最初は

「清き流れを我に与えたまえ」

位の詠唱だったのだが何故かそれがどんどん長くなり、最終的には

「空より集めし雨粒は山々を縫い、小さき流れは大河に集い大海原を目指す。清き流れよ弾けて我の力とならん。我の想いを現せ。我の願いに応えよ!」的な。

水を出すだけでこれだけ長いとそれ以上のことをやるのにどれくらい長くなるのか心配だが王はとにかく詠唱が気に入ったようだ。

実際詠唱することにより効果が出ている。詠唱をすればほぼ確実に水を発生させられるのだ。


エーテルを飲んでエーテル中毒になるのは嫌だったのだが、ザクロに言わせれば、中毒になるのは飲みすぎるためであり、エーテル自体は決して毒ではないとのこと。

マカルー王は毎日普通のエーテルを飲まされていた。

もし魔法を毎日使っていれば中毒になることはなかっただろう。使うことなく飲み続けたために中毒になったんだと。

そこで俺は初心者用のエーテルを作ることにした。

普通のエーテルは

液体魔素50%、水50%だ。

魔法を発動させられるようになれば、これを飲んでもいいが最初のうちは多分濃すぎるんだろう。

そこで

液体魔素30%、液体聖素10%、水60%

これでいけるんじゃないだろうか。


エーテル中毒を体験した王に聞くと、始めのうちは頭がぐるぐるする感じが続き、その後考えることができなくなり、最終的には立つこともままならなくなったそうだ。

個人差はあるだろうが、飲んで少しでも気分が悪くなるようならしばらく飲むのをやめる、という方向なら問題なさそうだ。

魔法に夢中の王様は俺の作った弱エーテルを家臣が止めるのも聞かずにすぐに飲みだした。

「王様、無理しないでくださいね。また倒れたら国民に示しがつきませんよ」

「なに、大丈夫だ。なにせ兄貴が作った薬だからな」

「だから王様その兄貴はやめてくださいよ」

家臣だけでなく、俺も無視してゴクゴク弱エーテルを飲む。

「うん、良さそうだ。魔法力が高まってきた!」

いやだいぶ薄いんで気のせいでしょう。


「そうだ!国内で魔法が使えそうなものを集めて一緒に練習をしよう!この薬があれば適性がわかるのではないか」

有無を言わさず王様は国民全員の適性検査をしようとしたが大臣たちに止められ、渋々城内の家臣たちの適性検査だけになった。

ただし城内の家臣全員だ。

ちなみに300人ほどいる。

「では、兄貴明日までにこの弱エーテルを300杯頼むぞ!」

もしかしてブッシュよりたちが悪いかもしれない。

もうローツェに帰ろうかな。


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