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21.錬金術士小金持ちになる


俺達はチェダーさんに紹介してもらった宿に向かった。

この街は街の真ん中を中心に東西南北に大通りが通っている。街全体はまん丸というわけではなく、北西と南東に延びる楕円形でだ。

大通りに分けられて北西がセレブ街、金持ちが住んでいる。領主さまの屋敷もここにあり北東に向かって高台になっている。やはりお金持ちは高台に住むものらしい。

その南側が商業区。南に行くほど庶民的な店になる。街の北東は農工業区。風車もあり川が流れている。その南側が所謂ダウンタウン、庶民が生活している。

チェダーさんに教えてもらった宿はダウンタウンの北西、高級宿ではないが清潔で値段も良心的だそうだ。一泊素泊まりで銅銭50枚だ。

木造3階建てで1階は酒場兼食堂。食事は二人で銅銭20枚もあればお腹いっぱい食べられる。

中級冒険者が多く利用しているということなので、1階の酒場では情報交換の場所にもなっているらしい。宿泊代はもちろん前払い。取り敢えず部屋だけ取っておこう。


「こんにちは」

「やあ、いらっしゃい。見ない顔だね。この街は初めてかい?」

宿の主人にしては若めの男が出迎えてくれた。

「はい、そうなんです」

「初めてきてこの宿に目をつけるとは優秀な冒険者だね」

「いや、実はチェダーさんに勧められたんです」

「なんだ、チェダーの旦那の知り合いか。俺はバーチだ。よろしく」

チェダーさんの名前を出しただけでなんか急に距離が縮まった気がする。

「知り合いってほどでもないんですけど」

ちょっと声を落として

「いいお店も紹介してもらいました」

「ああ、そっちか。ほどほどにな」


「それでしばらくご厄介になりたいんですけど部屋は空いてますか」

「ああ、2人部屋でいいかい?」

チラッとピピを見るとウンウンと肯いている。

「はい、取り敢えず10日ほどお願いします。」

「二人部屋は一泊銅銭80枚だから10日で銀貨8枚だ。先払いになるけど大丈夫かい?」


ふふふ、俺は既に無一文ではない。少なくとも護衛代金貨5枚は持っている。

そういえばスケルトンナイト装備は幾らになったんだろう。

トネリコさんにもらった革袋から金貨1枚を出して払った。


「まいど、部屋は3階だ。丁度角部屋が空いたからそこを使ってくれ」

「ありがとうございます」

鍵を受け取って3階の部屋に入る。

部屋は10畳くらいだろうか。

ベッド2つと机に椅子が2つ。戸棚が1つの簡単な部屋だ。

さて、まず生活必需品を揃えないとな。あとは防具も最低限揃えたい。

さらっと銀貨8枚払っちゃったけど、今後の家計はちゃんと考えないとな。

ピピは頼りになりそうにないし。


「んー、ベッド気持ちいい」

ベッドに寝転んで既に馴染んでいる。

今の手持ちの金額だけでも確認しておこう。

あ、モスキンの懸賞金貰ってくるの忘れた。金貨20枚だったよな。泊まるだけなら半年以上はもつ。


革袋の中身を机の上に全部出す。

チャリン

思ったより少ないな。

お釣りの銀貨2枚に金貨4枚。ちょっと大きめの銀貨1枚しかない。


「うわーっ!」

いきなりピピが騒ぎ出す。

「な、何だよいきなり」

「白金貨?」

え?白金貨って金貨100枚分じゃなかったか?

「初めて見た」

一応鑑定

 『プラチナ、その他』

やっぱりプラチナなんだ。


「大金持ち歩くの不安だなぁ」

そういうとピピは手引書を指さした。

「本は高級品」

「え、そうなの」

「ん、大金見せびらかしてるようなもの」


何!そうなのか。大きな街にも来たことだし、もっと用心しないとな。

この手引書を失うわけにはいかんしな。

「なあ、この本は預けないけど、お金を預けるとこってどこかにあるかな」

「宿に預ければいんじゃない?ここは信用できそうだし」

「そ、そうか」

「今日はどうするの?ご飯?お風呂?それとも寝る?」

お前そういうのどこで覚えてくるんだよ。

「今日は買い物だな。親方が言ってた支店にも行ってみよう」

「やた」


ピピも買い物は好きらしい。そこはまだまだ女の子ってことか。


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