表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/19

十二話 幸せかい?

 ほら、咲。一つになろう。夫婦だろう?

 ほら、ほらほら、僕達は今一つになっているんだ。咲。どうだ。どんな気分だ?あっはははは!素敵だよ咲。ああ!


 俺は目を覚ました。もう昼過ぎだ。咲はもう起きていた。キッチンで料理を作っている。美味しそうな匂いが立ち込める。

「おはよう咲。もうお昼ご飯の時間だね。ははは、ちょっと寝過ぎちゃったよ」

咲はフライパンを目を離さず答える。

「おはようあなた。寝過ぎは良くないわよ。最近疲れが貯まっているんじゃない?気をつけてね」

「ありがとよ。さて、今日の料理はなにかな?」

「これよ」

俺は差し出されたフライパンを覗く。

「肉?なんの肉だい?」

咲から表情が消えた。氷のように冷たい声で言った。

「なんの肉かって?知ってるだろ?これはーー」

不意に、視界が揺らぐ。足が身体を支えられずに、俺は倒れてしまった。


「忠さん!忠さん!起きて!起きて!あなた!」

誰かが俺を呼ぶ声がする。目を開けると咲がいた。

「急に倒れちゃって、一体どうしたの?」

「あ、いや、なんだろうね。思い出せないや」

「そう?どこも異常は無いのね?」

「ああ、大丈夫だ」

「良かった。心配させないでよあなた」

「すまんすまん。最近疲れてるみたいだな。はっはっはっ」

「もう!」


ー幸せかい?ー


頭の中に声が響く。この声はどこかで


ー忘れたのか?お前が殺した男をー


芝田一か!?貴様!生きていたのか!

目の前に芝田が現れた。


ーいつまでこんな事を続けるつもりだ?ー


なんの話だ?


ー分からないとは言わせない。だってお前はーー


ああ!うるさい!!だまれだまれ!!俺の前から消えろ!消えろ!!そうだ、もう一度殺してやる。今度は俺の意志で殺してやる!殺してやる!!!

そう言ってキッチンにある包丁を芝田に向ける。しかし動揺していない。芝田は無表情のままだ。


ーまた、同じことの繰り返しだ。気づかぬ限り抜け出せん。せいぜい同じところをぐるぐる回っていろー


包丁を芝田に突き立てた。もう一度。もう一度殺した。

ははっ!やったぞ!もうお前はおしまいだ!ははは!…え?


包丁を刺した相手は、咲の顔に変わっていた。その身体はところどころーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ