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まほろく短編集  作者:
6/23

書いてみた4.5 (恋愛とか嫉妬とかそんなもん2)

BL、Rあり

書いてみた4.5


 ぼくは女の子のかっこした男の子。

 可愛いものはとても好き。花柄のハンカチとか、子犬のペンとか、ふわふわのポーチとか。

 甘いものはもっと好き。生クリームはずっと舐めてられるし、チョコは日々の糧、クッキーには少し苦いコーヒーがとても合う。

 友達だって大好き。ジャスラやラディオだってへたれだけどそんなとこが気に入っているし、だからこそ預けられると思っている。マッカーサやルシアンも大好き。あのラブラブぶりにはちょっと引いちゃうときもあるけど本当にお互いが大事なんだなぁって思うと羨ましい。

 一番はユーリやキサラ。二人とも男の子のぼくを昔から違和感なく接してくれる、むしろ男だって分かってるのに女の子みたいに扱ってくるときもあって、二人の妹に、なれたみたいで嬉しい。あの困難を、“あれ“と立ち向かった仲間大事な大事な親友。

 そして、レオ。彼はぼくを男だけど好きだって言ってくれた。ぼくがいいんだって。笑っちゃうよね。でも、彼の腕に抱かれて、温もりを感じてぼくはようやく息をつけたようなそんな気分になったんだ。肩がすっと楽になったってこの事かな。こんな性癖でいる限りずっと一人だと思っていたけれど、男でも愛される嬉しさを感じた。優しく言葉をかけてきて、それに感じてしまう悦びを感じた。だから僕だって君が好き。

 だからこそ、あんなこと


 知られちゃいけなかったのに。


 天気はいいし、風も吹いている。さらにお花も色とりどりのものが咲き並んでいて、特に不満のない野外演習日和だったんだけど。

「本当さいてー。あんたにあったことで、全部ぱー」

「へぇ、俺はラッキーなんだけどな」

 ぼくは、目の前に立つ男を睨み付けた。最近はすっかり御無沙汰になったやつ、イトマ。見た目だけならとってもかっこよくて女子からの支持も多いと聞く。まぁ、本当はぼくはノンケだから全く興味なかったんだけど。

「また、お前としたくてさ。さがしちゃったよ」

「もう、しない」

 ぼくは踵を返してイトマから離れる。こんなカッコしてるけど、本当にぼくは男になんて興味なかったのに。もとから気持ちいいことは好きだったけど、忘れない。告白を断ったら無理矢理捕まえて犯されたことを。

 それに今はレオがいるもの。

「あぁ、もしかしてアイツに操たててんの?健気だねぇ。お前が本当はビッチなんてアイツに知られたらどうしようか?」

「っ、」

「それとも知ってもらおうか?そうしたら、お前のこと酷くしてくれるかもな。酷くされんの、好きだろ」

「それはあんたが、」

「でも、身体は正直だもんな、な?」

 イトマが近付いてきて、睨み付けているぼくの顔を撫でる。頬から首筋に滑らせて、顎を固定させると唇を落としてきた。

「やめて!」

 ぱしん、とその顔を叩く。そんなに力強くしてはないけど、少しその勢いに顔が降れる。打たれた頬を擦ると、こちらを冷たい目で見てくる。ヤバイ、こいつがこういう顔をしたときは。

「あんた、そんなことしていいと思ってるの。あーぁ、せっかく穏便にことを済ませようと思っていたのにさ。」

「天を舞う雷、むぐっ!」

「A級Bごときが、俺に敵うと思って魔法使う気?笑っちゃうね」

 口にハンカチを詰められた。舌で押し出せないほどに深く入ってくるから、えずきそうになった。両手を捕まれて、茂みに連れ込まれた。そばの木に縫い止められる。

「口、塞がれたからもう呪文唱えらんないな。これじゃ。最初の頃と一緒じゃん。まぁ、またここから始まるのもありかもしんないけどね。」

「んーん!!」

「あんた、喘ぎ声もすっごくかわいいからさ、惜しいんだけど。あんたは誰のもんかって分からせるには仕方ないよね」

 首筋をれろりと舐められた。ぞく、と鳥肌が立つ。気持ち悪い。好きじゃない相手にこんなことをされたら、気持ち悪い。ひとしきり首筋を舌で堪能される。こいつ、こういうねちこいの好きなやつだよな。性格がわかるもんだ。

「あれー。萎えてる。ムカツクー」

「ん"んんっ!」

 スカートの中を探られる。足を振り上げて蹴ろうとするけれど、イトマの足が絡まってはどうすることもできない。我ながら非力な自分に嫌気がさす。こうやって最初もヤられたんだっけ。怖くて仕方なかった。なんでこんなことされんのかって泣きそうになった。それでも、中心を触られれば正直に反応してしまうのだから、ほんと男ってやんなる。

「んっ、ふぅ、」

「気持ちいいだろ?仕込んだ甲斐あるわーお前ってほんとインラン。前は誰もいない講堂だったよな。今だって野外演習の最中だし。こーゆーの好きなんじゃない?」

「んんん!!」

「放せって?そりゃ無理だろ。だってお前が煽るから俺の勃ってるし。ちゃんと治めてくんないとさー。」

「ふっ、ううぅっ」

「ごめんごめん強く握っちゃったー。でも、それで完全にあんたも勃ったな」

 先っぽの方が気持ちいい。もっと、そこ、強く。布の上からなんてひどい。直接触れて。ぼくの頭はそれしか考えられなくなってきた。流石にセフレ、分かっている。ぐりぐりと先っぽの敏感なところを強く擦られたらぼくは、たまんなくて腰を振ってしまいそうになる。優しく裏筋を撫でられた。びくん、と跳ねる。

「っふ、ふぅ、ふ」

「うわー、気持ち良さそーな顔してるねー。あ、ここ?入り口カリカリされんのも好きだよな。」

 爪で弾くように先っぽを掻かれた。そして、塞ぐようにぐるりと指で塞がれる、とまた掻かれるを繰り返される。ぼくの身体は少しずつ前のめりになり立ってられなくなっていった。

「もう反抗しないよね?」

 ハンカチを抜かれた。唾液が染み込んだそれを放ると指を入れ舌を指で挟んだり撫でたりする。僕の腕に既に力は入ってなく何とか身体を支えるので精一杯だ。

「あ、はぁ」

「ここ気持ちいいだろ?舌のまん中ザリザリしてるな。あーあー、よだれ、垂れてる。」

 まん中を弄ばれながら、舌を刺激される。くちゅりと音がするのがもはやどこからのか分からない。ビクビクと身体が痙攣してくる。絶頂が近いのだ。いやだ、レオ以外に触られてイかされる。いやだ。お願いきてレオ

「いや、おねがいやめて…レオ、レオ……ふぅ、やぁぁっ」

 思わずイトマの肩にすがってしまう。それを放って肩で息をする。するとだんだん頭が冷静になってきて、何てことをしてしまったんだと後悔する。でもその反面いつもの事じゃないという冷たい声も聞こえたか気がした。

 押し倒されて、マウントをとられる。なんだかもうどうだっていい気分になってきた。

「もう、抵抗しないの?」

「うるさい」

「んじゃ、遠慮なくいこーかな」

「そこまでにしてもらっても、いいかな?」

 地を這うような、低い声が二人の背後から聞こえてきた。ぞくりと身体を振るわせて振り向いて見ると、そこには

「レ、レオ……」

 彼は無表情にゆっくりと歩いてきて、イトマからぼくを引き剥がし立たせる。かくんと膝に力が入らない。ふらつくいてしまうのを横に抱き抱えて歩き始めた。レオの表情が読めなくて怖くなる。ああ、失望したんだろうな、目を伏せて、されるがままに彼にしがみつく。こんなぼくを見たんだから仕方ない。あんなやつに触られてあまつさえイってしまうぼくを。

 存在を無視されてしまったイトマが声をかけてきた。

「今の見てたんだよな。そいつかなりのビッチだぜ?誰でもいいんだから」

 やめて、もう、言わないで。そんなこと、もう知ってるんだから。視線をレオから反らす。顔を見ていられなかった。見ればきっと軽蔑の瞳がぼくを射抜くんだろう。彼は特別だったのに。他の女の子にだって感じなかった、キサラやユーリにだって感じなかったものを、この胸がきゅうと締め付けられるような痛みを始めてくれた人なのに。

「聞いてただろ、俺の愛撫で感じてたんだぜ?」

 うるさい、やめて、おねがい。

「なぁ、今の見て幻滅したんじゃないの?きっと、誰にだってそう、」

 イトマの言葉が途切れる。何だろうと思って伏せていた顔をあげると、彼の顔からつぅ、と血が一筋。それがしばらくして筋を増やしていく。後ろの木がず、と音を立てて斜めに倒れていった。どぉん、と地響きがする中なぜかレオの声だけがやたらと響いた。

「幻滅?するわけないだろ。だけどまぁ興奮はしたかな。なぁアイリ?このあどんなお仕置きがいいかな?今回はなんかかわいい声で俺の事呼んでくれてたみたいだから?手加減はしようか。だけど俺に内緒でこんな奴に身体を触られて、イっちゃってだめだよな。これからはお前の身体は俺のものなんだから。監禁だけじゃ生ぬるいと思うだろ?もう誰の目にも触れさせないように手足の骨折っちゃおっか。」

 すらすらと羅列される言葉に唖然とする。いつになく饒舌なのがさらに怖さに拍車をかけてくる。

 レオってほんと、……じつは病んでるよね。

 そんな言葉が唇に滑りでる。小さな独り言だったのだが、やっぱり聞こえていたのだろう、彼はぼくを見下ろしてくすくす、と笑みを浮かべる。彼の笑顔のなんと綺麗なことだろう。ぼくはそれに笑顔を浮かべ、抱きついた。そして、キスをする。それは次第に激しくなり、どちらからともなく口を開き互いの舌を求めはじめた。口のなかだって性感帯なんだって、改めて思い知った。レオの舌が舌の形をなぞったり、押し付けたり、歯の裏をひとつひとつたどったりしてくる。なんてしつこい愛撫。ぼくは宙に浮いた爪先を時折ぴくりとさせながら、レオの舌に応える。首に絡み付いた手がレオの髪をなでる。さらりとした銀髪。

「っふ、ぁ………あ、んん」

 ちゅ、ちゅく、と唾液が絡まる小さな音。聞いているだけで濡れてくるのに、唇が離れる度に艶やかに光る銀糸が二人の舌を繋ぐのがさらにイヤらしい。

 呼吸の度に漏れる声が止められない。先程まではイトマに直接触られなければ感じなかったそれがキス一つで熱くなるのがわかかった。スカートの下でその存在を主張してくる。直接の刺激を求めて切なくなってきて、太ももを擦り合わせる。はやく、なんて本当に自分から求めるなんてハジメテだ。

 キスがおわり、レオの唇がいとおしげにアイリの首筋を辿る。胸元まで念入りにキスを落としていくと、その香りを嗅ぐかのように深く深呼吸した。アイリも手を胸元にあるレオの頭を抱く。

「ね、」

 ぼくはこちらを魅入って固まっているイトマに、中指を咬んで声を押さえながら、声をかけた。

「ぼくがどんだけ感じてるか、みたいの?」

 レオもちらりとその姿を視線に捕らえる。その瞳がひどく官能的だったんだろう、彼はびくりと身体を震わせた。二人とも感情が昂っているからか、漏れる魔力が通常の比ではない。何でも実は魔力が、一番高いときというのは情事の時なんだそうだ。それも昂れば昂るほど力は増す。好き同士なら、なおさらだろう。ぼくは自分の力がイトマがを越えたことをにじみ出る魔力から知った。

「レオ、レオ………ねぇ、レオ。ここ触って?」

 ぼくが太ももに指を滑らせながらスカートを手繰る。瞳がぼくをじっと見つめてきていて、愛されていることをしんしんと感じる。彼なら、レオなら心から本当に愛していける。満たされた心にもう一度軽いキスを落としていく。

 横抱きの身体を下ろされ、その胡座に向かい合わせに座る。レオは腰を抱いてぼくが倒れないようにしてくれていた。

「まだダメに決まってるだろ。そんな簡単に触ってあげてたら、お仕置きにならない。もっとじっくり俺を感じてからにしろ」

 言葉と同時に服の上から飾りを弾かれた。

「ん、ひゃぁ」

 簡単に少し触られただけなのに、どうしてだろう。背筋がびくびくして頭がふわふわになる。脚が反り返り、背筋が延びる。

「ばか、やぁぁだめ、弾かないで、ん、んんぅ」

「ね、アイリが俺でものすごく感じてるとこ、そんなに見たい?」

 レオはくりくりとその飾りを弄びながら、固まったイトマを見た。彼はびくりと身体を震わせる。

「あぁ、まって、んっ………イトマ、あんたの事は大嫌いだったけど、セックスは悪くなかったかもね。でも、もうぼくあんたとは寝ない。ばいばい…………天駆ける刃、雷の洗礼、ぼくに応えて。」

「ち、俺はあんたの事嫌いじゃなかったんだぜ」

 すっかり昂った魔力を今までの御返しと言わんばかりにイトマに向かって放つ。イトマの独り言を誰も聞かずして、爆発音がかきけした。

 ちゃっかりとシードまで手に入れたアイリはノルマ達成と満足げに笑う。

「ムカつく」

「は、いやっあ、ちょっと!あぁん」

 両胸の飾りを親指でくにくにと弄る。

「あいつにそんな笑顔見せて、お仕置きだな」

「ちょ、や、レオぉ………ひぁぁあんはげし、ぁんっ」

 レオはとてもいい笑顔でぼくを押し倒してきた。お互いにすっかりその気になってしまっている。

「ここでするの?」

「俺は今すぐがいいな」

「うん…………レオ、大好き。ありがとう」

 レオは柔らかな草の上にぼくを転がして、またキスをする。手を繋ぐ。

「お仕置きだから、まだ言わない」

 もしかしたら人が通ったかもしれない、茂みの奥でぼくらは今度こそ本当に繋がりあった。

 満たされた気持ちのまま、野外演習は終わりを伝える鐘をならした。



追記



 野外演習で今日の授業は全て終わりだった。なので食事の時間まで各々談話室で過ごすという生徒たちが集まっていた。ユーリやラディオなどもそのうちの一人だ。二人はソファに並んですわり、ラディオは本から目を離さずに、ユーリは肘をつきながら前方を見ていた。

「もう、本当にセフレはいない?!」

「いないって!本当にもう、レオだけだから。何回言わせんのー!」

 レオとアイリが何やら揉めているのだ。レオが何やら問い詰めているようだ。アイリの頭に草の葉がついている。しわくちゃになったシャツから垣間見えるのは、おびただしい数キスマークと思われる鬱血跡。首筋にもたくさん付いているのをみたら、もはや隠す気はないらしい。頬も赤いし、目もとが潤んでいる。事後であることは一目瞭然である。

 朝は無かったから………あいつら、野外演習中に何やってたんだ。

「おい、ラディオ。あいつら何してんだ」

「さぁ、新しいプレイスタイルなんじゃないか。そんなことどうでもいいから、その内股に出来たキズに絆創膏貼ったらどうだ。」

「え、こんなとこにキズあったんだ。よく見てんなー。多分これ、ナキィに倒されたときのやつだ。あれ、シワんなった」

「ばか。貸せ」

 ユーリが片足をソファにのせて、キズの箇所を見せる。そういえば最近スカート多いな、と、考えながら絆創膏を綺麗に貼ってやる。

「ぴんく、…………か。」

「あん、なんか言ったか?」

「いいや、何も。」

「あ、ジャスラだ。おーい。」

 ジャスラからキサラの風邪のことをきき、皆でひとまず食堂に向かった。

 今日も一日が終わろうとしている。



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