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「そうだな。研究室の配属希望用紙に術をかけておいたと言っておこう。」

教授が言った。

「『魔術師の才能がある可能性のある者を惹き付ける術』とでも言っておこうか。今回は大当たりだったな。」

教授は勇太を見た。

中島勇太(晴明の器)だけでなかった。野上あき(Sクラスの魔術師)松下海斗(才能を感じさせる者)大林貴司(無属性魔術の適性)に…」

教授は樹理奈を見た。

「君の場合は自らこちらに来てくれた。」

樹理奈は表情が固まっていた。

「もしかしてって思ってたけど、やっぱりそうだったの?!」

ルビーは驚いた顔で言った。

『何のことだ?』

勇太は教授の言葉の意味が理解できないでいた。

「だからこそ、君たち5人にちゃんと聞こうか。」

教授がデスクに戻って言った。

「このまま魔術修行をし、我々と共に敵に立ち向かうか、それとも普通の大学生に戻るか。もちろん、君も含めてだ。」

教授はあきの方も見て言った。

「何を言ってるの?!」

ジルコンは金切り声を上げて言った。

「私も同感!意味分かんないだけど!」

アメジストも言った。

「ダイヤ言ってたじゃん。『今回のメンバーが1番jewelsになれる可能性が高いメンバーの集まりだ』って。それなのにもし全員、普通の大学生(グラベル )が良いって言ったらどうすんの?」

教授はジルコンとアメジストの言葉を無視するかのように、

「明日のこの時間までに決めて欲しい。今日も修行はなしだ。研究に戻って。これでも私は研究室の教授だ。研究の成果と来年の国家試験の結果も大事だ。」

教授はニコリと笑って言った。助手がドアを開け、5人に外に出るように促した。

勇太たちは話の流れについていけず、どうすれば良いか分からないでいた。

『主よ。』

勇太の頭に晴明の声が響いた。

『わしはあやつらと話をしてから帰るとしよう。あやつは相変わらず強引だからの。今日は引き下がるのが良かろう。』

『そうだな…』

『混乱しておるようだの。帰ったら話を聞いてやろうぞ。』

本当にどっちが『主』なんだよ…と思いながら勇太はドアの方に向かって歩き出した。

4人は勇太について教授室を出た。

「さぁ、戻って研究の続きね。」

助手が研究室に向かって歩いていった。

「なぁ勇太、安倍晴明放ってきてよかったのか?」

海斗が歩きながら勇太に聞いた。

「うん。話してから帰るって。」

勇太たちも研究室に向かった。

「何故、あの様なことをおっしゃったのですか?」

勇太たちが出ていった後、クォーツが教授に聞いた。

「今回のメンバーが魔術界にとって有益だからこそだ。嫌々修行するよりも、自分の意思で修行するほうが伸びるだろ?」

教授が言った。

「相変わらずだの。」

晴明が言った。


「強制的に修行させておいて今度はこのまま続けるか自分で決めろって。突然言われてもな。」

海斗が言った。今日はお昼ご飯は学食で食べていた。

「うん。色々突然すぎて頭の中整理できてないというか…」

貴司も言った。

「なぁ、原田。さっきの話、何だったんだ?」

海斗が樹理奈に聞いた。樹理奈は教授室から出てきてからずっと口数が少なかったのは勇太でも感じていた。

樹理奈はあきを見た。あきは軽く頷いた。

「…私ね、『こすもおーら』の時にルビーと野上さんに会ってるの…」

「えっ?!」

アイドルだった樹理奈とルビーが結びつかないので勇太は驚いた。

「ずっと黙ってたけど…野上さんには言ったけど…やっぱりみんなにも話しとかなきゃ…」

樹理奈は深呼吸して話始めた。

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