婚約者候補に選ばれる編 ミーシャ視点①
婚約者候補に選ばれたときのお話です。
バタン!!
「ミーシャ!あなた、王子様の婚約者候補に選ばれたわ!!」
勢いよくわたしの部屋の扉の開けて、お母様が告げた一言。
「これで、あなたの婚約者探しはひとまずしなくて良くなったわ。あー良かった!」
驚いているわたしを尻目に、その言葉を残してお母様は部屋から出ていってしまった。
、、、、、、、ちょ、ちょっと待って!?
二言目がそれなの?違うでしょ?
お母様!わたし、全然理解できてませんよ!?
普通、もう少しそれについてゆっくり話し合ったりするんじゃないの!?
そんな唐突に部屋の扉をバーン!!って開いて、まるで宣戦布告のように宣言だけして去っていくものなの??
えーーー絶対違うんですけど~!!
と、そんなお母様の伝え方に疑問を持ったところで、一番重要な「王子様の婚約者候補に選ばれた」とうところは、きっと、事実なのよね、、、?
さっきまで大事な現実を見ていなかった脳内が、ようやく現実に向き合いはじめた。
そう、王子様の婚約者候補になった、という、最悪な現実に。
いや、これだけはしっかり断言するけど、わたしは王子様のことが嫌いなわけではない。何度かお顔も拝見したことがあるし、王家主催のパーティーで挨拶程度ならしたこともある。
お顔立ちも、現在の王様と王女様の血をしっかり受け継いで、とんでもない美形だし、、、
王家特有の黒い髪と瞳も、優しい表情から冷たい印象は与えない。
だから、すごく優しくて、素敵な方だということは知っている。
聞いた話では、勉強も運動も、なんでも熱心に取り組むらしいし。
優しくて努力家で真面目な、まさに「王子様」なのよね、、、
「でも嫌だあ、婚約者候補なんてえ、、、」
思わず口からでてしまった。
王子様の婚約者候補は、もちろん、王女様になるための教育がつきものなのだ。
王女様になるって、当たり前だけどそんな簡単なことではない。勉強は当然厳しいことが予想される。
いやあ、好きな人のためだったら頑張れるかもしれないよ?
でも、わたし、王子様のことは素敵だとは思うけど、好き、とは絶対違うもの、、、
ていうか!まず、第一に!!
まだ結婚のことなんて考えられません!!!
王女教育が大変とか、そんな話の前に!
わたし、まだ8歳なの!!
8歳!!!
8歳でもう将来の夫が決まるなんて、どう考えても早すぎると思うの!!!
「わーん!!」
頭の中でいろいろな考えや感情が駆け巡り、どうにも感情がコントロールできなくなって枕に顔を埋めて泣き出したその時。
「どうしたのミーシャ」
わたしの大好きな幼なじみの声が聞こえた。




