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初めて握る剣の重さ

翌朝から、俺の2週間目の修行が始まった

「おはよう昇梨」

そこには外で俺が出てくるのを待っていただろう、昨日泣かしたせいで少し目の下が赤いアオナの姿があった

「今日から2週目ね!今日からは偽剣を使って剣の扱い方を習得していくわよ」

この様子なら昨日のことは怒っていないようで安心した

「どうしたの?昇梨?」

「なんでもない、よろしくなアオナ!」

俺は今日から1週間アオナによる指導のもと、この世界で俺にとって最も重要になるであろう剣の扱いを学ぶ

まず始めに初めて握る剣の重さを知るため剣を軽く振るい、次に剣の握り方を教わる

「そうそう、その握り方、じゃあ地面に剣をさしてもう一回持ち直して」

「こう、で、こうか?」

「うん!できてる!」

そして次に剣の基本的な振り方と間合いを学ぶーーーーー


いつの間にか夕暮れ時になっており、今日の修行は終わりを迎えた

「1日目からかなり疲れたな、これがあと六日続くと考えると」

「えー、昇梨そんなこと言ってられないよ~」


俺は風呂に入りながら、リビングにいるアオナに聞こえるように大きな声で喋った

「でも、アオナだって最初はきつかったはずだろ?」

アオナはリビングで食器を洗いながら答えた

「私は小さい頃から持たせられてたからそんなに」

俺はそうなのか、と思いながら風呂を上がり脱衣徐で体を拭き

着替えを済ましてリビングへ向かった

 

リビングに入るとアオナのぽつりと呟いた声が聞こえた

「だって、私、姫の中でも戦姫(せんき)なんだもの」

「戦姫?」

その戦姫というのはなんなのかということを質問しながら、

リビングのソファに腰を下ろした

「姫の中でも色々と、まぁ種類があるのよ」

「その色々を俺は聞いてるんだが?」

アオナはため息をついて洗い物を終わらせると、机をはさんだ俺の向かいの小型ソファに腰を下ろして説明を始めた

「姫の中にも色々と種類があって、国をおさめる姫の主姫(しゅき)・国を守る姫の守姫(しゅき)・私のように戦う姫の戦姫・最後に全姫の中で一番上に立つ、大姫君(おおひめぎみ)、他にも細かい種類の姫がいるけど大体の姫の種類はこの四大姫(よんだいき)に分けられるわ」

「だからアオナは小さい頃から剣を持たされてたのか」

「持たされてたのは剣でも昇梨に最初持たした偽剣と一緒だけどね」


俺は一通り戦姫について話を聞き終えた後洋服がないことをアオナに話すとアオナは真面目な顔から一変顔を真っ赤にしてリビングを抜け出し寝室へと着替えを急いで取ってきてくれた

「これ!」

取ってきてくれたのはありがたいんだが、そんなにボールを投げるかのように顔面に投げつけてくれなくても…

「ありがと」

俺はお礼を言って着始めようとするとアオナは立ち止まってこっちを見ていた

「ん?アオナ?…そんなに見られながら着替えるのは少し抵抗があるんだけど」

するとアオナは目を覚ましたかのようにハッとして、顔を赤くし

て大きな声で言った

「ば…ば…バカー!!!」


バンッ!(顔面を本気でビンタされる音)


アオナは顔を終始赤くしながら脱衣徐へ、風呂へと向かった

「なんであんな怒ってんだよ」

俺はもう一度寝巻きを着ようとして気がついた

「あ、なるほど(ここはリビングだ)タオル落としてた」


アオナが風呂から上がり着替えを済ましてリビングのソファに座った

「アオナ、さっきはごめんなタオル1枚でしかも前を隠さずにリビングで堂々と息子を見せながら着替えを始めてしまって」

頭を掻きながら半笑いでそう俺が謝るとアオナは顔をまた赤くして声を張り上げた

「ば、バカじゃないの!堂々と謝罪して!謝罪するなら、も、もっと申し訳なさそうに謝罪しなさいよ!」

「そんなこと言われてもな、悪気があったわけでもないし」

俺がそんなことをぶつぶつ言っているとアオナが顔を伏せて強く握り拳を握って何かを言ったように聞こえた

「歯、食い縛りなさい…」

「なんでだよ?」

「昇梨はやっぱり!変態どスケベ痴漢魔だ~~!!」

その日俺は大きなやけどを顔に作ったのであった


翌日俺は遅めの起床をした、それは昼頃であった俺は起きて体を起こすとテーブルには置き手紙があった、その置き手紙にはこう書いてあった

「おはよう、といってももう昼頃だと思うけど、私は色々あってお母さんに呼ばれたから置き手紙を残すわ、昨日と同じ通り修行には励むこと!あと…もう昨日のことは怒ってないから、テヘッ」

「アオナ、昨日のこと引きずってたのかよ、てかテヘッはないわテヘッは」

俺はそんなことを紙にポツリといって早速今日の分の修行を始めた

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