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第5話 その5

 (エリシェ、とりあえずマキナさん達と商人の依頼内容を確認する事にしてくれる?)


(わかりました)


 マキナ

「あ、先輩! やっと戻って来ましたね」


 エリシェ

「あ、はい、リョウタさん……から、聞いてきましたところ……、行商人がギルドに集まっていると聞いたのですけど……」


 しどろもどろではあるが、なんとか会話になりそうだ。 商人がギルドに何をどう説明してるのか? これが重要だ。


 シックザール

「おう、商人達な、詳しくは知らんよ」


 マキナ

「先輩も一緒に行きましょうよー」


(エリシェ、一応引き受ける手前までくらいまでは話を聞いてみて)


(極秘任務ですね、なんだかそういうのも好きです)


 ギルド方面へ向けて歩き出す一行。 少し距離をとって俺とロミオは後ろから追跡する。 直接助けたほうが早いのかもだけど、こちらの状況によっては後始末もだいぶ変わってくる。


(ロミオ、なんでこの能力の事は話さなかったの……俺達も結局忘れさせる予定だったって事か?)


 ロミオ

(まあ正直、そのつもりだったんだけどね)


 エリシェ

(そんな! それじゃあなんだか寂しい気がしますよ?)


 リョウタ

(まあね……でも、俺の居た世界の童話でも、やっぱり小人は人に見つからないように工夫して暮らしてる……って感じだったなぁ)


 エリシェ

(なんだかこの世界と繋がってるような気もしますね)


 ロミオ

(小人には小人の事情ってモンがあるんだよ)


 リョウタ

(……でも、そうだな……、人間に気付かれないように仕事を手伝ったり、何か人間の道具をちょっとだけ借りたり、励ましたり陰で色々やってるんでしょ?)


 ロミオ

(……なんで、お前、そこまで小人の事情通なんだ?)


 リョウタ

(ふっ…………なんとなくだ!)


 マキナ

「ギルドに到着ですね!」


 シックザール

「まだ居るか? 商人は」


 マキナ

「また先輩と一緒に依頼出来ますねぇ」


 ギルドに商人の姿は確認できた。 さて、どんな依頼をしている?


 係員

「お、また来たね」


 マキナ

「なんだか変わった雰囲気だったんで、ちょっと寄ってみたんですよ」


 シックザール

「おい、なんで依頼者の商人が直々にここに来てるんだ?」


 係員

「ああ、あんたらもアレ参加するの?」


 エリシェ

「どんな依頼なんですか?」


 係員

「んーと、まあ、何やら小動物を捕まえるって仕事みたいだよ」


 マキナ

「おおぉ……何かペットみたいなモノですかねぇ?」


 係員

「全く、そんなモノにお金かけるなんてよく分からないんだけどねぇ」


 シックザール

「そんな仕事じゃ、別に俺はいいかな……」


 係員

「まあその、感知系の魔法持ちかそういったスキルを持ってる冒険者とサマナーとか、そういうのが集められてるみたいだね」


 エリシェ

「感知……ですか」


 係員

「あと、秘密厳守らしいよ……まあ税金分は払うみたいだし、ギルドとしてはお金を払う以上は正当な依頼として受理されるんだけどねぇ」


 マキナ

「なにか……不満そうですね?」


 係員

「そりゃそうさ、仕事を仲介してるところに顔出されてるんだからね……」


(エリシェ、受けられるなら受けておこう)


(どうしてですか? 助けるなら報酬はどの道入りませんよ)


(うん、俺達が定員に入れば……その分関係者を少なく出来るかも知れないし、商人の事情も聞きたいしね)


(情報ですね)


 マキナ

「……何をコソコソとラブコールしてるんですか」


 エリシェ

「え?! そんなんじゃないですけども?! それより依頼受けちゃいましょうか?!」


 リョウタ

(おいロミオ、もしかしてあの依頼も小人の能力で気付かれないように夜のうちに手配したニセの依頼書なんじゃないの?)


 ロミオ

(な、なんで?! そんな事まで分かるとは……俺は冒険者を甘く見てたのかも知れねぇな……)


 エリシェ

(えええ、タダ働きになるんですか?)


 リョウタ

(大丈夫だろう……依頼書の分のお金はまた小人が夜な夜な取り繕うのだろう……)


 ロミオ

(くぅ、なんてヤツだ……小人事情を理解してやがるな……)


 なんとなくだけど、ルールが掴めてきた様な気がした俺だった。



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