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第5話 その6

 感知 LV1 ある程度の範囲内の敵味方両方の場所を探る


 感知 LV2 索敵距離の上昇と、遠距離攻撃を察知出来る


 感知 LV3 索敵距離の上昇と、相手がこちらをターゲットロックしているか反応でわかる。


 これが探知の能力だ。 これに対抗するのが隠密のスキル。 これはそれぞれのレベルで感知を無効化する。 それだけではなく、視界の外に行けば(つまり隠れれば)ターゲットロックを外すことが出来る。


 この隠密というスキルは主に森林地帯や、廃墟系の地形で大いに役立つスキルになっている。


 一方的に隠れたり、相手の場所を知る事が出来るのだから。


 だが、カードのスキルセットは3つまで。 そのうちの2つをこれに当ててしまえば……どんなリスクが待っているのか?


 例えば平地。 ここではまず役に立たないスキルなのだ。 役に立たないだけならまだしも、コストの上昇も大きい。 高コストなのにスキルが少ない状態で戦う事となるので、平地では明らかに不利になる。


 戦うステージによっては効果的に戦うことが出来るスキルである。

 

 今回の様に、相手が感知系を募集しているのが分かる場合、このスキルは有効に使える。


 エリシェ

(私はダメでしたね……)


 この商人の話は引き受けても、成功させないようにして欲しい、というなんとも無謀なこんなお願いを出来るのはあの2人だけだ。


 リョウタ

(まあ良かったよ、あの2人が協力してくれるならね)


 ロミオ

(ダイジョーブなんだろうなぁ? そんなに信用出来るのかい?)


 確かにやや強引に持ちかけた上に、何も相手の得にならない訳だから心配なのは分かる。 だが、エリシェが1人で行動しているという事と、その理由を明かさないまま、ただ、お願いしますと頭を下げる姿を見て。


 2人は察してくれたのだ。 言わなくても伝わる部分があるのだ。


 リョウタ

(大丈夫、勝算は出てきたよ)


 ロミオ

(……ならいいんだけどよぉ)


 日が沈み、3人で歩きながら商人のテントへと向かっていた。 商人は商人どうしで連合を組むことも多い。 だが、この商人は単独でこの商売の利益を独占しようとしているのか、他人とつるんでいる様子はない。 一緒に居るのはボディガード用の冒険者とサマナーだけだ。


 そして、小人探索の探索範囲は……どうやら、見つかったという家の近くを探すことにしたらしい。


 幸運にもここには見張りのサマナーと冒険者、それにマキノさんが来ていた。 これはラッキーか……?


 とは言え、冒険者とサマナーが居るのは厄介だ。


 リョウタ

(ここからは俺一人に任せてくれよ)


 エリシェ

(うう、サポート出来なくてすみません……)


 ロミオ

(何か出来ないかなぁ?)


 リョウタ

(指輪が使えない以上は……まあ、どうしようもないか)


 エリシェ

(外で待機してて、何かあったらテントに駆けつけますから)


 リョウタ

(まあ、やるだけやってみるよ……捕まってるヤツの名前は?)


 ロミオ

(ジュリアってんだ)


 エットじゃないのかよ! と心の中で突っ込みつつ、テントへ向かって突入を開始する。


 実はそんなに難しい事はないんじゃないかと思っていた。 なにしろ捕まっているのを解放するだけでいいんだから。


 テントの裾までやって来た。 ほんの少し捲って中の様子をみる。 暗いが……中は月明かりが僅かに入り、目が慣れれば見えなくもない。


(ジュリアさーん……)


(……は、はい……?)


(ロミオさんから聞いて助けに来た者です)


(本当ですか!!)


 声はやや高い位置、テーブルの上といったところだろうか。 さて、小人サイズの事情が俺の知ってる通りなら……。


(来い! アルティシア、シックザール!!)


 シルフの加護、感知、隠密のそれぞれが最高レベルの2人を召喚し、テーブルまで一気に跳躍する!!


 テーブルの上には鳥かごの中に囚われている、1人の少女。 ジュリアの姿があった。


 ご丁寧に鳥かごに南京錠。 これは小人の力でもこじ開けるのは無理だろうね……。


(その髪留めを貰えますか?)


(え、あ、鍵をこじ開けるんですか?)


(うーん……まあ、ちょっとね)


 受け取ってみるが、かんざしってやつだろうか。 小人サイズのかんざしが役に立つ筈もなかった。



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