とある青年ととある商人達―その③
※この作品だけあらすじや次回予告文等は御座いませんのでご了承ください。
「さて・・・森を出たは良いものの・・・どこ行こう」
精霊門を潜った後、どこに行くか迷っていた。精霊界に長年引き籠っていた為、独学で大体の事は完璧に覚えていた。
だが初めてセーヴ大森林の外に初めて出て来た為、どこにどうあるのかがハッキリ分かっていない。
「あの人と森の方で交渉して金貨5枚銀貨10枚銅貨60枚手持ちにあるし・・・・」
「シヴァ様、それでしたら向こうの道を真っ直ぐ行けばデオンやデラ様と言った方々の本拠地があるのでそちらに行けばよろしいかと。ついでにそこの冒険者ギルドで登録しましょう」
俺の後にアイシャが手枷はめたままのメイド服の姿でセーヴ大森林から出て来た。
彼女のいう通り真っ直ぐ進んだらあっという間に王国の城門までたどり着いた。
「身分証と言った物が必要なのか?」
「はい、ただ無い方の場合は銅貨を50枚も払わなければならないので出入りできるのは精々冒険者か商人、もしくは領主ぐらいの金持ちか騎士団等の方々でなければ僅かな手持ちでも大金なので・・・ただ、シヴァ様の場合ですと[フルメタルカード]を所持していますのでそのカードを提示して頂ければ」
デラとか言うご婦人に一度聞いた事が在る。何でもカードの種類だけで支払われる金額に左右されるらしい。主にハードメタリックブラックカードの場合は警備兵から提示される金額が銅貨10枚まで減るが、その代わり商人達に気軽に相談や交渉などが有利に進められる。
さらに最上級のフルメタルカードの場合、冒険者の証であるカードと同様無料で通してくれるらしい。
「・・・カードの力ってすごいな」
「えぇ、何せ初代精霊魔導皇様以外には作れない代物なので。作ろうにも王様や貴族には手が出せない貴重で超高額な素材でしか作れないので」
つまりあれだ、精霊魔導皇は何もない状態から一瞬にして[フルメタルカード]を簡単に作り上げてしまうのだ。そのような高度テクニックを扱えるのは魔導師の中でも王様が頭を下げる人物ぐらいしか居ないらしい。存在するかどうかは知らないけど
「それじゃ・・・行くけどアイシャは大丈夫?」
「えぇ、大丈夫です。貰った銀貨10枚程度なら払えるので」
俺は[フルメタルカード]を魔物の皮で作ったカード入れに入れて首にぶら下げて行く。
「ん?おう、見かけない顔だな?何処から来たんだい?」
門を任されている警備兵たちに声を掛けられてきて知り合いがここの代表を担っているので顔を見に来たと事細かい説明をした。
「それと・・・傍に居る彼女は俺の専属メイド何でな彼女との顔見知りでもあるんだ」
「ほうほうほう・・・それでそのお知り合いの名前は?」
「奴隷大商人長のデオンと総括大商人長のデラ」
警備兵たちは驚き証拠となるものを提示してくれと言われたのでこっそりと[フルメタルカード]を二人の警備兵に見せた。すると
「あのデオン殿は兎も角、デラ・ヴィンダ様のお知り合いとは・・・検査は致しませんのでどうぞ中にお入りください」
「分かった」
警備兵は慌てて敬礼をし、魔道具の水晶玉でどこかに連絡を入れていた。魔道具の種類に関しては事前にデオンから既に色々聞いたので大体理解している。
「連れとセットだとあっさり通れるんだな」
「まぁ、デラ様が元々所持していたものですからね、そのまま商人の居る館に行きましょう」
俺は二つ返事をしてそのままデラやデオンの居る所に足を運んだ。
今回の話はここまで。
当作品以外にも
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「セヴン~大罪の力を持つギルド職員~」
の2作品もお勧めです。
是非ご覧ください




