とある青年ととある商人達―その②
※この作品だけあらすじや次回予告文等は御座いませんのでご了承ください。
「アストロメダ校長先生!おはようございます!」
「「「おはようございまーす!」」」
「皆さん、おはようございます。今日は精霊王エレナ様の特別授業です。質問や分からない事、答えが分かった時は手を上げて返事をして下さいね」
今日は千種以上をも超える多種多様の種族の子供らの親子参観日である。
今日は特別にエレナお母さんが面白い授業を用意したらしく婦人会は休みになったという。
そんな楽しい授業に子供達は我も我もと手を上げて次々と問題を解いたり、知らない所は質問したり、のんびりとした授業を行っている。
すると、午後の知らせを風の下級精霊のウィスが知らせに来た。
「はい、それじゃあお昼ご飯の時間なので今日はお母さんお父さん達と一緒にお外でご飯食べましょう!」
子供達が大きく返事をしてそれぞれの家庭でご飯を食べている。
所々父子家庭だったり、母子家庭だったり、両親の居ない子の血のつながって無い家族だったり、不安な家庭がいくつかあるがどの家庭も楽しく過ごしているようだ。
「ここにいる子供たち全員、もう学院で学ぶ授業の殆どについていけてますね、お嬢様」
「えぇ、もしかしたらエリート以上になってたりするかもしれないわね」
子供達の成長の早さをリィズとアイシャは感慨深いように納得する。
俺は皆の様子を見た後に世界樹とも神樹とも呼ばれている精霊樹で自作で作ったお握りを食べながらのんびりと過ごしていた。
最後の一つのお握りを食べて肩にぶら下げている水袋をもって口の中に流し込む。
食事を終えた俺は服の懐にある“モノ”を取り出す。
「・・・人間界で融通の利くカード・・・かぁ」
手にッているのは前にデオンが言った[フルメタルカード]、商人達や貴族たちで言う所の[王族カード]とも言われている。初代精霊王はこういったカードをはやらせることで商人達に顔を知られていたのかと思うと少し親近感が湧く。
ふと思いついた事が在る。
「人間界に降りて出かけよう。精霊界には俺の意思で自由に行ったり来たり出来るし・・・デオンの上司に顔出そう」
俺は早速授業が終わった所でエレナお母さんに相談した。すると―――
「うん、いいよ。シヴァは元は人間なんだから自立しなきゃ。なんなら精霊魔導皇と言う肩書を持って冒険者になるってのも一つの考えだよ」
二つ返事とアドバイスを貰い明日人間界に降りる準備を始める。
ふとちょっとしたタイミングでアイシャが顔を出した。
「何方かに行かれるんですか?」
「デオンの上司に会いに、精霊界でしか生息しない珍しい物を調合したポーションが売れるか聞いてみるのと・・・商人兼冒険家になろうかと」
「・・・それでしたら私もお連れ下さい。奴隷の証である紋様も残っているので」
リィズ達は奴隷の証である紋様を俺の持っている精霊の力である霊力を使って奴隷紋様を消した。
だがアイシャやリィズやアンドロメダさんの顔を知っている人間はごまんと居ると聞いているのでアイシャだけ奴隷紋様を残して置いたのだ、首筋に。リィズやアンドロメダさんの場合は左頬とか背中とかだったりする。消したけど。
「・・・分かった。まず、俺よりも主であるリィズに相談すべきだと俺は思うけど」
「大丈夫です。私はすでに許可しましたよ」
「廊下から覗いてたのか・・・そうか、許可したんならわかった。」
万が一の時は責任を取るとアイシャ本人の前でリィズと約束をした。
翌朝、何もない空間から精霊門を開けると子供たちが朝らか見送りに来てくれた。
子供らに挨拶をして
「エレナ母さん、皆・・・行って来る」
「行ってらっしゃい。私の愛おしい息子・・・、シヴァ」
俺は挨拶を済ませて精霊門の先へ行った。精霊門は丁度のタイミングで勝手に消えていった。
当作品以外にも
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「セヴン~大罪の力を使うギルド職員~」
の2作品もお勧めです是非ご覧ください。




