とある青年ととあるお嬢様―その②
※この作品だけあらすじや次回予告文等は御座いませんのでご了承ください。
「は・・・?エレアお母さん・・・?何言ってんですかねぇ~このガキ」
奴隷大商長デオンはそう言いながらゆっくりと近付いてくる。
が、少しずつ歩みによる動きが遅くなり―――
「なっ・・・何なんだ貴様ァ・・・その背後に居る奴らは」
デオンはそう言いながら早歩きで後ろに下がるが途中でコケる。
「彼等には名前がある・・・・【神風龍の大精霊シルフィア】、【神地虎の大精霊ノルシア】、【神水玄の大精霊アトンディア】、【神火鳥の大精霊ヴルフレア】。」
そう、この俺、シヴァは精霊を使役しているのだ。
どの子も神の力を得ている神精霊獣である。
神精霊獣の一人【神火鳥の大精霊ヴルフレア】は傷だらけでボロボロな彼女達に飛んで近づいて涙を二滴落とす。すると彼女たちの傷跡がみるみると塞がっていく。
「そ、そんなっ、傷が・・・無くなって・・・っ?!」
「あ、有り難うございます!シヴァ様!」
傷が癒えた彼女達に礼を言われ
「礼を言うなら彼女に言ってくれ、彼女の意思で君達の傷を癒したんだから」
俺はそう言うと彼女達はヴルフレアに向き直し再びお礼を言う。
『いえ、当然の事をしたまでなので』
「「?!」」
ヴルフレアの声を聞いた彼女達は驚き先程足元を見ずにこけたデオンが食って掛かる
「きっ貴様のような小僧が何故ェ精霊界の四神獣を扱えるのだァ!!!しかも四体全員をッ!!!」
精霊は基本的に一体だけ。
小精霊から契約し、共に成長する事でようやく神獣の域を到達するのだ。
だがしかし俺は彼等と家族の立場で一緒に居る為、4人共契約に応じたのだが・・・
「君は・・・そうか散々悪さをしてきたから精霊と契約出来ないんだな」
「んなっ言わせて置けばァ好き勝手にいいよってからにッ」
そんなデオンに憐れんでいるとデオンが立ちながらそう言う。そして服の懐から鋭い針の付いた注射器を4本取り出し俺に投げつける。
「甘い」
「んな馬鹿なッ」
精霊達の加護によって守られている俺は精霊の神炎の盾により注射器4本を同時に一瞬にして溶かした。
「さて、覚悟は出来ているな?」
今回の話はここまで。
当作品以外にも
・「オメガ~追放者の絶対支配~」
・「セヴン~大罪の力を持つギルド職員~」
の2作品もお勧めです。
是非ご覧ください